津田総歩

現役の勤務医として日々診療に携わりながら、50代の自分自身も実践している健康管理について発信しています。忙しい毎日でも続けられる効率的な筋トレ方法や、科学的根拠に基づいたダイエット法など、医師としての専門知識と実践者としての経験をもとに、皆様の健康づくりをサポートします。

津田総歩

現役の勤務医として日々診療に携わりながら、50代の自分自身も実践している健康管理について発信しています。忙しい毎日でも続けられる効率的な筋トレ方法や、科学的根拠に基づいたダイエット法など、医師としての専門知識と実践者としての経験をもとに、皆様の健康づくりをサポートします。

最近の記事

「予期せぬ体重減少」は要注意!? - がんリスクに関する最新研究

はじめに体重減少は、様々な病気の初期症状として現れることがあります。特に原因がはっきりしない体重減少(予期せぬ体重減少)は、がんの可能性を示す重要なサインの一つとして知られています。 この研究では、6ヶ月間で5%以上の体重減少を「予期せぬ体重減少」として定義しています。つまり、60kgの方の場合、3kg以上の意図しない体重減少が該当します。なお、ダイエットや手術による意図的な体重減少は含まれません。 今回は、2024年にBMJに掲載された最新の研究結果をもとに、このような

    • ウコン由来のサプリメントで加齢黄斑変性のリスクが77%低下?6万人以上を対象とした大規模調査からわかった驚きの予防効果

      はじめに私たちの目の健康について、年齢とともに気になってくることの一つが「加齢黄斑変性」です。この病気は50歳以上の方に多く見られ、重症化すると視力低下や失明にもつながる可能性がある深刻な眼の病気です。 しかし、朗報があります。2024年に発表された最新の研究で、身近な食材として知られるウコンから作られたサプリメントに、加齢黄斑変性の予防効果があることが明らかになりました。 今回は、6万人以上を対象とした大規模な研究結果から、ウコン由来サプリメントの効果と可能性について

      • 家庭でのインフルエンザ対策を考える - 最新研究からわかること

        はじめにインフルエンザシーズンが近づくと、多くの方が「どうすれば家族の感染を防げるのか」と心配されることでしょう。2024年に発表された最新の研究では、家庭内でのインフルエンザ対策について、興味深い知見が示されています。今回は、世界的な研究チームによる大規模な分析結果をもとに、家庭でできる対策について、その可能性と限界を正直にお伝えします。 研究から見えてきた現実最新の研究では、これまで一般的に推奨されてきた家庭内での予防対策について、以下のような重要な発見がありました

        • 大腸がん検診、大腸内視鏡検査の方がまだ新登場の血液検査より効果的

          |はじめに 大腸がんの早期発見に向けて、新たな検査方法が次々と開発されています。特に注目を集めているのが、採血だけで済む血液検査。「便検査や大腸カメラは苦手」という方にとって、朗報のように思えるかもしれません。 しかし、米国の著名な医学誌「Annals of Internal Medicine」に発表された最新の研究で、現時点では従来の大腸内視鏡検査の方が、がんの発見率で大きく優れていることが明らかになりました。 とはいえ、検査方法にはそれぞれ特徴があり、一概にどれが

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          若者の自殺予防 - インターネット検索から見える危険信号とその対策

          はじめに厚生労働省の2020年自殺対策白書によると、日本における10代の死因の第一位は自殺です[1]。国立教育政策研究所の調査データ(2020年)では、小中高生の自殺率は人口10万人あたり4.0と深刻な状況にあり、特に高校生では11.0という高い数値を示しています。新たな研究(Arai et al., 2024, Journal of Medical Internet Research)によれば、この問題に対するインターネット検索データの分析が、予防への新たな視点を提供す

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          【朗報】筋トレ休んでも大丈夫!マッスルメモリーの効果が科学的に証明される!

          はじめにトレーニングを続けている方なら誰もが経験する「休止期間」。仕事が忙しくなったり、旅行に行ったり、様々な理由でトレーニングを中断せざるを得ない状況は誰にでもあります。これまで「せっかく付けた筋肉が無駄になってしまう」と心配する声も多く聞かれましたが、朗報です! 画期的な研究結果フィンランドのユヴァスキュラ大学の研究チームが、10週間のトレーニング中断後でも筋力と筋肉量を効果的に取り戻せることを実証しました。この研究は2024年に権威ある学術誌「Scandinavia

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          睡眠の質の低下が高齢者の認知機能と歩行速度に影響か - 最新研究から見える予防のヒント

          はじめに皆さんは最近、よく眠れていますか?歳を重ねるにつれて、睡眠の質が気になる方も多いのではないでしょうか。実は、睡眠の質は私たちの認知機能や身体機能に大きな影響を与えることが、最新の研究で明らかになってきています。 今回は、米国アルバート・アインシュタイン医科大学の研究チームが2024年12月に発表した最新の研究結果をもとに、睡眠の質と認知機能の関係について、わかりやすくお伝えしていきます。 研究でわかった重要なポイント 1. 睡眠の質と認知機能の関係 445名

          睡眠の質の低下が高齢者の認知機能と歩行速度に影響か - 最新研究から見える予防のヒント

          【睡眠の質】40代の睡眠習慣が脳の老化を左右する?最新研究から分かった衝撃の事実と対策法

          はじめに毎日忙しく、なかなか良質な睡眠が取れていないと感じている方は多いのではないでしょうか。特に40代のビジネスパーソンにとって、睡眠の質の低下は深刻な問題となっています。 実は、この時期の睡眠の質が、その後の脳の健康に大きな影響を与えることが、最新の研究で明らかになりました。今回は、2024年11月にNeurology誌に掲載された最新の研究結果を基に、睡眠と脳の関係性、そして実践的な対策法についてご紹介します。 研究が明らかにした衝撃の事実睡眠の質と脳年齢の関係

          【睡眠の質】40代の睡眠習慣が脳の老化を左右する?最新研究から分かった衝撃の事実と対策法

          にきび治療の新たな可能性:ビタミンD補給の効果が明らかに

          はじめににきびに悩む方は多いですよね。特に思春期から成人期にかけて、多くの人が経験する肌の悩みです。従来の治療法に加えて、最近注目を集めているのが「ビタミンD」の活用です。今回は、最新の研究結果をもとに、にきび治療におけるビタミンDの可能性についてご紹介します。 なぜビタミンDが注目されているの?ビタミンDとにきびの意外な関係 最近の研究で、にきびに悩む人の多くがビタミンD不足であることがわかってきました。実際、ある調査ではにきび患者の全員が適切なビタミンDレベルに達

          にきび治療の新たな可能性:ビタミンD補給の効果が明らかに

          最新研究で判明!食欲を抑える"魔法の運動"とは? 米国研究チームが解き明かした運動と食欲の意外な関係

          はじめに「運動後は空腹感に襲われる」という悩みを抱える方は多いのではないでしょうか?しかし、ある特定の運動では逆に食欲が抑制されることが、バージニア大学の最新研究で明らかになりました。今回は、食欲をコントロールする「最適な運動」について、科学的な根拠とともに詳しく解説していきます。 研究で明らかになった驚くべき運動の発見

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          最新研究で判明!食欲を抑える"魔法の運動"とは? 米国研究チームが解き明かした運動と食欲の意外な関係

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          認知症リスクを50%も下げる!?最新研究で判明した"3つの野菜群"とは

          はじめに 認知症の予防について、誰もが関心を持っているのではないでしょうか。特に、両親や配偶者の健康を気遣う中で、「食事で何かできることはないだろうか」と考える方も多いはずです。 朗報です。オーストラリアで実施された最新の研究で、特定の種類の野菜を積極的に摂取することで、80歳以降の認知症リスクが大きく低下する可能性が明らかになりました。今回は、この研究結果を基に、実践的な食事のポイントをご紹介します。 研究結果のポイント:認知症リスクを下げる3つの野菜群 2024年

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          1日2,600歩から始める健康効果 - 11万人の研究からわかった理想の歩数

          はじめに「1日1万歩」という目標を掲げながらも、なかなか達成できずに挫折した経験はありませんか?朗報です。最新の大規模研究により、これまで考えられていたよりもずっと少ない歩数から健康効果が得られることが分かりました。 最新研究が明らかにした驚きの発見米国心臓病学会誌(JACC)2023年10月号に掲載された研究で、画期的な発見が報告されました。この研究では、11万人以上を対象とした12の研究データを分析。健康効果が得られる最小歩数から、理想の歩数まで、具体的な数値が明らか

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          定年後の高強度筋力トレーニングで4年後も筋力維持が可能 - コペンハーゲン大学の大規模研究から

          はじめに加齢に伴う筋力低下は、多くの方が直面する健康課題です。特に定年後は、運動習慣が減少しがちで、筋力の衰えを実感される方も少なくありません。しかし、2024年に発表された最新の研究により、定年後に開始する筋力トレーニングでも、長期的な効果が得られることが明らかになりました。 研究が示す新たな可能性コペンハーゲン大学病院が実施した大規模研究(LISA研究)では、定年退職年齢の451名を対象に、筋力トレーニングの長期的効果を検証しました。この研究は、BMJ Open Sp

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          オメガ3・6脂肪酸で19種類のがんリスクが低下 〜 英国25万人の大規模研究が明らかにした衝撃の結果

          はじめにがん予防に関する朗報です。英国の研究チームが、25万人以上を対象とした大規模研究で、血中のオメガ3・6脂肪酸が複数のがんリスクを低下させることを科学的に実証しました。この画期的な研究は国際的な学術誌「International Journal of Cancer」2024年の最新号に掲載されました。 研究のポイント✓ 対象:英国バイオバンクの25万3,138人 ✓ 追跡期間:平均12.9年 ✓ 新発見:19種類のがんのうち14種でオメガ6、5種でオメガ3に予防効果

          オメガ3・6脂肪酸で19種類のがんリスクが低下 〜 英国25万人の大規模研究が明らかにした衝撃の結果

          【東北大学の研究グループが発表】還元水で認知機能アップ! 高齢者の記憶力・注意力改善を実証

          はじめに「年齢とともに低下する記憶力や注意力を、日々の飲み物で改善できたら?」 そんな「できたらいいな」が、ついに科学的に実証されました。東北大学スマート・エイジング研究センターの研究グループが、世界的な科学誌「Heliyon」(2024年9月)に発表した最新研究で、還元水の継続的な摂取が認知機能を改善することが明らかになったのです。 研究のポイント✓ 対象:65-74歳の健康な高齢者75名 ✓ 期間:6ヶ月間の臨床試験 ✓ 方法:1日1リットルの還元水または水道水を

          【東北大学の研究グループが発表】還元水で認知機能アップ! 高齢者の記憶力・注意力改善を実証

          PM2.5が子どもの脳に影響を及ぼす!? 9-10歳児の認知機能への衝撃の影響が判明

          はじめに大気汚染、特にPM2.5が子どもの健康に悪影響を与えることは知られていました。しかし、これまでの研究は小規模なものが多く、どの成分がどのように影響するのかは明確ではありませんでした。 南カリフォルニア大学を中心とする研究チームは、アメリカ全土21都市の9-10歳児8,589人を対象に、過去最大規模の調査を実施。その結果、PM2.5の特定の成分が子どもの認知機能に予想以上の影響を与えていることが明らかになりました。 調査からわかったこと1. 認知機能への影響 研

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