【エッセイ】「上白石萌音の”静止画で写しきれない美しさ”」の話
私は上白石萌音という女優を尊敬しています。
なぜ彼女が愛されているのか。
その「なぜ」を解き明かすため、ここでは上白石萌音最強説を提案したいと思います。そこで、彼女の特長として大きな3点をこれから挙げてたいと思います。
最後まで読めば、きっと題名の意味が伝わるでしょう。
①圧倒的な表現力
まず1点目は、女優として、歌手として、表現力が物凄いということです。
大河ドラマでデビューを果たし、初主演映画『舞妓はレディ』では日本アカデミー賞優秀新人賞に選ばれ、かの周防正行監督から「平成のオードリー・ヘプバーン」と称賛されました。
その後、『君の名は。』でヒロイン三葉役を務め、2度のTBS系ドラマの主人公として確かな実績を残しました。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』ではヒロインの1人も勤めました。
演技力を見る動画としてオススメしたいのは三菱の「ニクイねぇ!シアター」の動画です。
見ていくうちに彼女が「役の中の女の子」に見えてきます。
最後のセリフ「私もエプロン欲しいなー」と言った時に目線を横に動かし、「なんちって」という直前に一瞬目線を前にしてすぐに下に戻し、また前にして、笑顔。照れくささの中、震える声を絞り出す。
初めて感謝を口で伝え、心にあった背徳感からの解放、そして心からの笑みが自然にこぼれる。
役を「演じる」より「生きる」イメージなのでしょうか。
歌っている動画では、アカペラでの「奏」と生演奏での「on my own」を聴いて欲しいです。
もちろん声自体が美しいのですが、「セリフを言うように歌う」と言いますか、歌に感情が乗っているとはこのことかと感じました。
聴く者の心の鐘を静かに力強く鳴らし、揺さぶってくる。
幼い頃からミュージカルをやっていたからこそなのでしょう。
個人的にはいつか「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ役(劇中で「on my own」を歌う役)をして欲しいものです。
また、RADWIMPSの野田洋次郎さんやいきものがかりの水野良樹さん、秦基博さんなど素晴らしいアーティストの方々が彼女の歌唱力を評価し、楽曲提供も行っています。
今紹介した動画はどれもYouTubeで手軽に見れますので、ぜひ見て欲しいと思います。
②美しき内面
続いて2点目として、人間として素晴らしいということです。
まず、非常に努力家で、高校時代には女優業で多忙を極めるなか勉強にも手を抜かず、現役の一般入試で有名私立大学に合格しました。
「言葉」を仕事にする者として、広辞苑や日本語発音アクセント辞典で、「言葉」の勉強もかかさないそうです。
彼女の発言の端々から「言葉」というものを大事にしていることが伝わります。
上記の表現力の高さの理由の1つも、この「言葉」への意識によると思われます。
両親が教師で厳しい教育を受けていたらしく、いつも謙虚で、聡く、人間として自立している印象を受けます。
また、有名な話ですが、彼女は普段人の悪口を本当に言わないらしく、ある映画で暴言を吐く役をやって身体中に湿疹が出たというエピソードがあります。
悪口を言うことを体が受け付けていないのかも知れません。
そんな、出来た人間になりたいものです。
③花咲く笑顔
3点目としましては、夏に太陽を見上げるひまわりのような屈託のない笑顔です。
「ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたこともあります。
ドラマ等の長丁場の現場でも最後まで笑顔でいて、共演者も元気をもらっているそうです。
実はネガティブな一面もありますが、「暗いより絶対明るい方がいいじゃないですか」と、現場のために意識して明るく振る舞うこともあるそうです。
そういうところも真面目ですよね。
美味しいものを食べたときの顔は、台風が過ぎた後の晴天のようです。
他にも、字が綺麗で、料理ができて、ピアノが弾けて、英語が話せて、メキシコに住んでいた経験もあります。
現在、女優・歌手として活躍中ですが、声が綺麗なためナレーションの仕事もしており、バラエティ番組のMCにも抜擢されたこともあります。
お笑いも好きで笑顔の印象も強く、テレビ映えするため、バラエティ向きの女優でもあるでしょう。
礼儀も正しいため番組スタッフの受けもいいでしょう。
それらは私の勝手な推測ですが。
上白石萌音、最強じゃないですか?
王女のような気品と少女のようなあどけなさを持ち合わせている、まさにオードリー・ヘプバーン。
でもどこか庶民的で親しみやすい。
それもまた魅力の1つ。
春の日和のようにポカポカとした、炊き立ての白ごはんのようにホカホカとした、そんなあたたかさも感じる。
知れば知るほど株が上がる女優、上白石萌音。
ここまで読んで皆さんタイトルの意味が分かりましたね?
写真1枚で、確かに可愛いと思う人もいるでしょう。
しかし、その写真だけでは写しきれない魅力が彼女にはあると、私は思います。