穴子人生 -2-
寂しい夜のお供、穴子さま。釣れないときでも、♫こんな夜にお前に会えないなんて〜、とか歌うと流石にもっと寂しくなるので歌いません。
ただただ、「きっとエサまであと1mくらいのところに居るんだよね、そうだよNE」と希望的に考えながら待ってます。
普段釣りしてる場所は、「穴子の巣」と言われるような名所でもないので、釣れて20匹くらいまでです。でもお店ではないのでこれで十分満足しています。
実は穴子って、天ぷら屋さんとかお寿司屋さんではけっこうな人気メニューなのですが、釣りのターゲットとしては、すごく意見が分かれている魚です。釣りをしている人は分かると思います。
■好きな人の理由:
釣れるときはよく釣れて、楽しい
捌くと真ん中の骨だけで、歩留まりが良い
焼いても煮ても揚げても美味しい
■嫌いな人の理由:
掛かると暴れて仕掛けがぐちゃぐちゃになる
針を外しにくい
ヌルヌルしててそれ自体がムリ
料理の下拵えが手間
・・・私は好きな人、なので、釣り場でも常連のおじさん達から「穴子のお兄ちゃん」と呼ばれています笑。
ほんとはぜんぜん「お兄ちゃん」という歳ではないですが、ベテランの皆さんは60-80歳くらいの人が大半なので、お兄ちゃんです。
だから穴子を狙ってない常連さんは、穴子が釣れると私を探すんです笑。仕掛けを傷つけずに、すぐに針を外してくれるから。私も穴子貰ったりして助かってます。
「このまえ妙に穴子が釣れてなあ、お兄ちゃん探したけどおらんかったから困ったわ」
とか言われています。
さて、穴子は釣れると、すぐに〆て血抜き、内臓も胃に小魚などまあまあ大きな食べ物が入ってることもあるので、鮮度のためにすぐ取り出しています。
通常のスーパーに売ってる穴子は、獲ったあとそんな作業してられないので、やっぱりニオイ と血がついてるものが多いですね。あとは型が小さく、味がノってないものが多いです。魅力が伝わらなくて勿体ないですが。
しっかり処理すると、身は透明で、真っ白けです。お刺身でも食べられます。新鮮なヒラメとかと白身の美しさでは同等です。
そして、穴子の沼にはまっていくのです。
もう、ミ・アモーレ by明菜 ですよ。
穴子を沢山捌いていくと、またそれが無心の瞑想となり、心が落ち着く(今っぽく言うと整う?)ようになりました。
そして何度か繰り返すと、、、
以前、釣りからの一連の作業が私にとってヨガみたいなもんですね、という文を書いたのですが、穴子ではさらにそれを感じています。
♫もしも穴子に会えずにいたら
私は何をしてたでしょうか
これからも穴子と寄り添って生きていきます。