リセッション回避をするとこうなる
1965年～1966年米国
FFレートを見てみると
1961年7月1.17％から
1966年11月5.76％まで
上昇基調だったことが確認できます。
CPIは1961年～1965年は
2％以下でしたが
1966年10月には3.8％まで
上昇しています。
FFレートを
11月に5.76％まで引き上げた所で
金利は1967年7月には3.79％まで
下がっています。
FFレートは
1961年7月1.17％から上昇
1966年11月5.76％でピーク
1967年7月には3.79％まで下落
CPIも1967年には
ほぼ3％以下に抑えられていました。
失業率が下がりっぱなし
FFレートが
1966年11月5.76％まで上昇
1967年7月には3.79％まで下落
1969年8月は9.19％まで上昇
失業率を見てみると
左から右へ
なだらかに下がっています。
これがリセッション回避、
ソフトランディングです。
政策金利を引き上げても
失業率は上がらず
物価上昇だけを抑え込んだのです。
このあと結局、リセッション
1969年12月の失業率3.5％を最後に
急上昇し1970年12月6.1％をつけて
1970年はリセッション入りしています。
1965年～1966年は
ソフトランディングしても
インフレが再燃するので
最終的に4年後の1970年は
景気後退しています。
CPIも1968年、1969年は
大きく上昇し
物価高になっています。
1960年代はドル危機
1960年代は金本位制だったので
金をたくさん持つ国が
紙幣をたくさん発行できました。
金を担保にすることで
無尽蔵にお金を刷ることを
禁止して
通貨価値の安定を図ったのです。
1960年になると
日本と欧州の経済発展が凄まじく
米国は輸入ばかりをしていました。
ドルは日本と欧州に流出していたのです。
予想外にドルを獲得してしまった
日本と欧州は
ドルを金と交換しだしたのです。
金本位制では
ドルと金を
いつでも交換できることを
約束していました。
アメリカにある金は
みるみる減少して
ドルの価値が減少しました。
ドルを売って
どんどん金を買ったので
金の価値が高まった
金価格が上昇したので
相対的にドルの価値は
下がったのです。
CPIが1968年、1969年
大きく上昇し
物価高になっているのも
金とドルの交換が激しくなり
ドルが市場に余って
ドルの価値が下落
ドル安になり
相対的に物価が上昇したのです。
加えて、ベトナム戦争の戦費も
かかっていたので
ますますインフレになりました。
株価
S&P500株価指数を見てみると
FFレートのピーク
1966年11月5.76％の時点で
一旦、下落しているのがわかります。
S&P500が
ピークをつけたのは1966年1月
ここから下落し
底入りが1966年9月
ここから反発し
最高値をとったのが1968年11月です。
FFレートがピークをつける前に
先行して株価は下落しています。
FFレートは
1969年8月は9.19％まで上昇
していますが、
株価は、この時すでに
ピークアウトして
下落トレンドに入っていました。
株価が最高値をとった1968年11月
時点のFFレートは5.82％で
ピークの9.19％より
かなり低いことがわかります。
ドル危機でアメリカ産業は
打撃をうけて
FFレートも上昇したため
早い時点で株価は
ピークアウトしたと言えます。
1966年1月に株価がピーク
1966年9月に株価が底入り
株価が底入りして反発途中の
1966年11月にFFレートが5.76％
1967年7月は3.79％まで下落
ここからFFレートは再上昇し
1968年11月5.82％をつけた所で
株価が最高値をとりました。
政策金利の過度な上昇は
株価にとってマイナス
ということがよくわかります。
リセッション回避と利下げ
ソフトランディングが実現されれば
利下げが起きます。
利下げが確実視されはじめると
株は買われ始めて
インフレが再燃して
物価が上昇しても
すぐに株価は下がらないです。
FFレートが
1966年11月5.76％をつけ
1967年7月には3.79％まで下落
ここから反発し
1968年5月6.12％で
高値を更新しています。
最高値は1969年8月は9.19％
FFレートが
高値を更新した1968年5月6.12％から
少し下落した所
1968年11月5.82％で
株価は天井をつけて下落しています。
リセッション回避して
株を買ってもいいのですが
FFレートが上昇しはじめて
最高値を更新し始めたら
注意をしましょう。
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