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相場哲学入門

相場哲学を考える上で大切になるのが何を定義とするかです。私が考え
る相場哲学の定義は「私は神ではない」です。これは何を意味するかと
言うと「私は人間である」ということです。私は間違いなく人間です。人
間だと何があるのですか?と訊かれますが人間は確実に“間違える”生き物
です。相場においてどんなに偉大な人物であっても100%勝ち続ける人間はいません。全ての投資家は漏れなく失敗します。なぜなら人間だからです。

相場に関わる投資家の多くは“勝つ方法”ばかりを模索します。勝つ方法があっても次も勝つのかは懐疑的です。相場は過去の傾向を織り込み常に変化し続けるからです。現在ではAIを投資に盛り込む流れがありますがAIが相場に介入した時点ですでに相場は変化しAIだけでは勝てない相場になっていきます。相場哲学は人間である私がどのようにして投資で生き延びるかを考えるものです。

相場とは全ての材料が盛り込まれて値動きをします。その材料、情報を全て把握できる人間はこの世にはいません。仮に全ての情報を知りえる人間が居たとしても得た材料が相場の上昇要因になるのか、下落要因なるのかを正確に判断できる人間などいません。例えば私が異性から「好き」と言われても、その異性がタイプなのかタイプではないのかで私が好感するのか不快に感じるのか戸惑うのか反応が変わります。これも同じことが相場に言えます。価格が急落すれば投資初心者ほど精神的に追い込まれ相場が退場することが余儀なくされます。理由はなぜ下がっているかを本質的に知らないからです。雰囲気や感、他人任せのトレードは下落相場で精神的に追い詰められます。これも儲かる方法ばかりを考え負けた時のことを想定しないから辛くなります。恋愛においては好きな異性のタイプが比較的明確であるため、なぜ好きと言われているのに嬉しくならないのか?という原因がわかりやすいですが私が一方的に異性を好きになり告白した場合フラれる可能性は大いに高くなります。理由は異性が私を好きになる材料、理由がないからです。相場も同じです。この投資対象が上昇すると思っても私の片思いに過ぎません。両想いであれば上手くいきますがそれではギャンブル性が高すぎます。相場は多くの人間が参加しているにも関わらず一切語りません。私が好きな異性に告白して拒否をされたとき、なぜ私ではダメなのか?と訊いても一切口を開かない魅力的な人物のようです。

相場で勝つ方法があるとしたら「上がる銘柄を買う」ことです。ショート、空売りであれば下がる銘柄です。多くの人は人気だから有名人がオススメしてたから個人的に好きだからという理由で銘柄を選択します。それは上がる銘柄ではなく気分で選んだ銘柄に過ぎません。相場で生き抜くには自分自身の判断で買うしかありません。投資スタイルは個人の生き方、性格で大きく変わります。投資の正解は自分自身の中にあります。世の中にある有名な投資法が多くあっても多くの投資家が負けるのは他人のやり方が自分に合うと勘違いしているからです。他人の投資法は役には立ちますが正解ではありません。過去の偉人が残した投資法は見識を深めることに大いに役立ちますが全ての人間に正しい投資方法ではありません。見識を深めれば理解できなかったことがわかるようになるため自分だけの投資法構築に役立つと言えます。

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