海運株の特徴と売買タイミング
上側が9107(川崎汽船)
下側がJP225(日経平均)です。
概(おおむ)ね、似た動きをしています。
差異が生じている点もあります。
【日本バブル】
不動産バブルが起きた1980年後半では
JP225が強烈な上昇をするなかで
9107は上昇が緩やかです。
突如、上昇を始めて急騰。
なぜ急に上昇したのでしょうか?
(水色矢印:左)
【デフレ初期】
日本のバブルが崩壊した後も
JP225は何度も反発していますが
9107はボラティリティが乏しい
価格の変動が小さく
緩やかに減退しています。
(紫矢印:2つ)
【ドットコムバブル崩壊後】
2002年8月に9107は突如、反発して上昇を開始。
JP225は2000年のドットコムバブル崩壊の被害を受けて
下落途中にありました。反発したのは2003年5月です。
日本のバブルが発生した時は
JP225が先行して上昇していましたが
米国不動産バブル前は9107が先行して上昇しています。
【リーマンショック前】
2007年中盤までは明らかに9107がJP225を上回っています。
なぜでしょうか?
(緑矢印)
【アベノミクス】
2013年からはアベノミクスの影響を受けて
JP225が突然高騰し始めています。
9107も上昇していますが上昇幅が小さいです。
なぜでしょうか?
(黒矢印)
【コロナショック】
コロナショック後の2020年8月
低空飛行を続けていた9107が上昇を開始
暴騰しています。
JP225もコロナショック後に
金融緩和を追い風にすぐに反発上昇しています。
このときはJP225が先行して上昇しています。
JP225が先行することもあれば
9107が先行することもあります。
為替との関係
為替と連動することもあれば
為替と連動しないこともあります。
為替以外に株価変動要因があると言うことです。
売上構成比率
7203(豊田自動車)のような
輸出主体の企業は日本での
売上は全体の18%に過ぎず
80%以上を海外売上に依存しています。
9107(川崎汽船)は
売上全体の9割を日本国内が占めています。
そこまで為替の影響を受けないと言えます。
円安局面で燃料が高騰すると
決算が悪化するリスクがあります。
9107の決算書を見てみると
運搬貨物はボーキサイト(アルミニウム製造原料)、
自動車、石炭、鋼材、穀物、原油、
LPG、LNGとなっています。
この中でも自動車輸送売上構成比が1番大きく
次いで石炭、鋼材、穀物のドライバルク部門が
2番目に大きい売上を占めています。
海運株価変動要因①
ではどのように海運株の売買タイミングを
計れば良いのでしょうか?
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