競合他社を繋ぐ次世代の連携の形-サミット登壇者紹介③
三陸水産イノベーションサミット2021の登壇者紹介、3人目の登壇者はDAY1イノベータートークセッション➁『企業連合で切り拓いてきた新天地』に登壇する石巻うまいもの株式会社 副社長、山徳平塚水産 代表取締役 平塚隆一郎 氏です。
平塚氏は宮城県石巻市にて1931年創業の老舗水産加工会社の代表を務めています。山徳平塚水産は平塚氏の祖父が創業した会社で、平塚氏は家業を継ぐつもりはなく、大学では文学部社会学科で民俗学を専攻、卒業論文ではオーストラリアの先住民族、アボリジニをテーマにしたそうです。卒業後はマスコミに入りたいと就職活動を行っていましたが、『商品あってこその広告業界ではないか』という『ものづくり』への気持ちが沸き起こり、東京の大手食品流通企業へ就職した後に家業を継ぐために戻ってきました。
家業を継いでから様々なヒット商品を生み出すも、同社も2011年の東日本大震災で壊滅な被害を受けました。震災から数年は自社はもちろん地元水産業界の立て直しに奔走する日々でしたが、一旦失った販路を回復するのは簡単な話ではありませんでした。しかしそれは同社のみならず地域の同業企業も同じ状況でした。
そこで平塚氏らが中心となり2014年に石巻市内の水産加工会社を中心とした12社で『石巻うまいもの発信協議会』を発足させ、高付加価値商品の開発やブランディングを開始しました。その後2016年に『石巻うまいもの株式会社』として法人化し、石巻ブランドの商材を扱う直営店の運営と共同商品の開発を開始しました。
これまでは競合だった企業が、商品、素材、販路、加工技術などのそれぞれ強みを生かし、そして逆に弱みを補完しあうことで『石巻金華茶漬け』『石巻金華釜めし』『石巻金華スープカレー』といったこれまでにない、斬新で高品質な商品を次々に生み出すことに成功しました。
『本音でいい合えるようになるまで3年かかりましたよ』と語る平塚氏に、スマッシュヒットの裏側にあった苦労話や企業連合で見えてきた新天地への展望をトークセッションで聞いていきたいと思います。
■登壇情報
DAY1 10/21(木)19:10~20:10
三陸水産イノベーター トークセッション➁ 『企業連合で切り拓いてきた新天地』
登壇者①:石巻うまいもの(株) 副社長 平塚隆一郎 氏
登壇者➁:(株)三陸コーポレーション 代表取締役 森岡忠司 氏
■石巻うまいもの株式会社
https://umaimono-ishinomaki.com/
■山徳平塚水産株式会社
https://www.yamatoku-h.jp/
■三陸水産イノベーションサミット2021
https://sanrikusuisan-innovation.go.jp/summit/