私の通った就労移行支援事業所
こんにちは。いりこです。
この記事では、私が就労移行支援を利用することになった経緯から、どのように事業所で過ごしていたのかを順番に下記に書いています。
就労移行ってなんだ?何して過ごしてるんだろう……という方の一助となれば幸いです。
就労移行支援を利用することになった経緯
まず簡単に自己紹介です。
私はその当時、休職中の27歳のOLでした。
私がターゲットではありませんでしたが毎日のようにパワハラがあり、それを目の当たりにしていると精神的に耐えられず……そんな中でペットと死別したり、彼氏と同棲を始め忙しなく日々を過ごす中でうつ病になってしまいました……。
仮復職に失敗しつつ1年ほど休職し、そろそろちゃんと復職しないと……と思った際に【復職できます】という根拠が必要だと感じました。
その頃の私といえばダラダラと一日を過ごしており、時間だけはありましたのでネットで検索し情報を集めるうちに就労移行という言葉にたどり着きました。
資料請求をし、トントンと勢いのままに見学に行くことに……。
就労移行支援事業所
見学の際に、年齢が近い人が多かったこと、家から近く通えそうだったこと、職員さんがとても丁寧でよかったことを確認でき、3回のお試し体験を重ねて正式に通うことを決めました。
役所に、就労移行を利用することを申請に行ったりとうつ病の時にはなかなか辛い外出も多かったですが「ここをやらねば、復職なぞ以ての外!!」と踏ん張りながら役所に行きました。
手続きに関しても、わからないことなどは事前に事業所のスタッフさんから丁寧に説明されていたことも良かったです。
事業所ではそれぞれ目標設定を決めて、それを元にステップを踏んで最後には社会復帰を果たします。
私の場合は復職に向けて、だったので最終的には週5通えるようになることが目標でした。
これも、面談で決めます。
事業所は徒歩15分と電車に乗らずに通える場所にしました。
「徒歩15分の距離なんぞ、楽勝!」と余裕をぶっこいて決定しましたが意外と厳しく……自分はこんなにも継続が難しい人間になってしまったのか……とメソメソしていましたが、スタッフさんや周囲の利用者さんが「まずは気持ちと体調第一だよ」と声をかけて下さり、救われていました。
事業所ですることと言えば、
・カリキュラムの受講、または自習
・求人検索
・スタッフとの定期的な面談
・就職前の準備
・就職活動
・実際に協力会社さんで企業研修をしてみる
がメインでした。
教科書が用意されていたので、それを元に初歩的なビジネスマナーから電話の対応の仕方などなど……色々なことを1から教えてもらいます。
(私の通っていた場所の話です)
過去に色々ある方の集団でもあるので、電話対応の練習で手が震えてしまう利用者さんがいたり「みんなそれぞれ、トラウマと向き合っているんだなぁ」と思った覚えがあります。
カリキュラムが自分にそぐわない場合は、自習としてパソコンで求人を見たり面接対策をしたり各々の時間としていました。
事業所の方針で一貫していたのが「無理はしない」ということでしたので、もちろん何かに強制で参加することはありませんでした。
今日は気分が乗らないので、授業は受けるが発言はしない、見学だけしておく、などわりと自由な空間がありました。
体調が悪いけど、とりあえず来ることを目標に来たので机でゆっくり本を読みます、なんてのも全然OKで本当にその当時は助かりました。
曜日によって異なるカリキュラムですが、中でも私はヨガなど椅子に座りながら体を動かせるものがよかったです。
また、多くの利用者さんは就職前の活動として企業研修に行くことになります。
私にも実際に企業研修の機会が設けられました。
私は事務職をしており継続して事務職が希望だったので、スタッフさんチョイスで不動産の事務と、広告制作会社に研修に行きました。
知らない業界で働くプレッシャー、久しぶりに着るスーツなど、なかなか緊張するシーンが多く体調を崩しながら通ったりもしましたが、設定期日しっかりと通いました。
最後には丁寧に研修先の担当さんからフィードバックをしてもらい、自分という人間はこういう風に見えているのか、ここを改善したらもう少し生きやすくなるのか、など考えることが沢山生まれ、今もその時の出来事は忘れられません。
結局色々あり私は復職を諦めました。
また事務職も一旦諦め……アルバイトとして接客業で働くことを選びました。
その際も悩むことが沢山ありましたが、都度スタッフさんに相談に乗ってもらっており、家族や友達にもなかなか言えない自分の気持ちを整理出来たことが本当によかったです。
面接練習や履歴書や職務経歴書の添削など、一人では難しいこともスタッフさんが一緒に取り組んでいただけたのでとてもよかったです。
また、障害者雇用枠としての会社見学などにも参加しました。
障害者雇用とは、それで働くメリットとは。逆にデメリットはあるのか、など世界を広げることができました。
当然なのですが当事者にしかわからない悩みが沢山あり、それをうまく解消することで働きやすい職場環境が整備されているのが障害者雇用の魅力だと思います。
例えば、一人にならないと落ち着かない人が入れる授乳室のような仕切られた空間があったり、交代制ではあるものの救護室が解放されていたり……各席の上に名前が書かれていたり。
事務所の色使いなどもこだわりがみうけられました。
うつ病のときに必要なのは、社会から孤立しないことであると思っており、就労移行支援事業所という場所はその一助になるのではないかと、通った今ではそう思います。
どんな人達がいるのか
先程も少し書きましたが、
・トラウマのある方
・引きこもりだった方
・就職先でパワハラなどがあった方
・強迫性障害、、軽度のアスペルガー症候群、ADHD、うつ病などを抱えている方
・車椅子の方
などなど、色んな方と過ごしました。
私のいた就労移行支援事業所には暴力的な方や攻撃的な方などは一人もおらず、穏やかな方が多かったです。
誰とでも分け隔てなく話せる、なんでここに通ってるんだろう?と思ってしまうような方が多かったです。
先日、立ち飲み街を通った時に大きな声で「〇〇の休職理由なんだと思う?うつ病だって!」と笑っているグループがありましたが、うつ病はいつどんなタイミングで自分や自分の周りの方が経験するかわかりません。
その話と笑い声を聞いた時、就労移行支援事業所で出会った人達の顔が思い浮かびました。決して、そんなふうに笑われていい人達じゃないのに、と。
人の辛いことを笑う人が少しでも減ればいいのにと思います。
事業所での困り事
いい人とスタッフに恵まれて、何か困り事があるのか?という感じなのですが……実は少しありました。
まず、スタッフの中にもやはり自分と気が合わない人はいます。
極力、この人に相談したくないな……と思ってしまう人です。悪い人じゃない、どっちかというと優しい、でも私とは合わない。そんな感じでした。
けどまぁ、社会にはこんな人いくらでもいるしなぁ……と思いつつ、過ごしていましたが……笑
うつ病の時にはどうしても1の荷重を10に感じてしまったりしますが、その時はまさにそうで、今となればなんでもないことです。
もうひとつ挙げるとするならば、カリキュラムが少し物足りないことでした。
専門的なことを学べる場所ではなかったので、それもう知ってるなぁ、考えたらわかるなぁ、という内容の授業を受けることが多かったです。
ただ、私の場合は自分が新しいことにチャレンジできる余裕があるのか?ということも踏まえて決めた事業所でしたので「人に教えて貰える貴重な機会」とポジティブな方に持っていきながら授業を聞いていました。
反対に、事業所に通うメンバーたちと様々なことで意見を交換できるような授業作りがあったことはとてもよかったです。
世の中にはイラストレーターや、資格系のことを学べる事業所もあるようなので、事業所選びは慎重にまではならずとも、きちんと特色によって選ぶべきだなぁと思います。
以上!
就労移行支援事業所に通って良かったです。
卒業した今でも月1で事業所の担当スタッフさんに面談してもらっています。
久しぶりのnoteでしたが、うつ病服薬継続中の身ですのでまた近況を書いていきます。