成功する音楽家の新習慣 第一章を読んで
ヤマハミュージックメディアから出版されている
「成功する音楽家の新習慣 ~練習・本番・身体の戦略的ガイド~」
第一章 準備を整える を読んでの感想です。
その前に、私の音楽家としての経歴をお話ししましょう。
小学校四年生~六年生までピアノを習った後、中・高と吹奏楽部でした。
中学校一年生の9月まではアルトサックス、10月~現在に至るまでバリトンサックスを続けています。
2011年2月に楽器を購入しました。同年7月より個人レッスンを受け、細々と発表会や演奏会に出ています。
受験や就職活動、仕事でのブランクはあるものの、人生の半分以上をバリトンサックスと過ごしています。
「成功する音楽家の新習慣 ~練習・本番・身体の戦略的ガイド~」は、レッスンの中で先生から勧められた一冊です。ちょっと値段がする(税抜2,800円)のですが、何となく買ったほうがよさそうな気がして買いました。動機なんて単純なものです。
第一章は「準備を整える」と題されており、練習上手になるには、練習とは何か…などなど、そもそも練習って?というところを切り口に書かれています。
小さい頃の親に勧められた習い事で、学生時代の部活で、大人になってからのチャレンジで…と音楽を始めるきっかけは様々ですが、だからこそ「自分にとっての練習は何か」を向き合い直すために有益な章だと思います。
特に、p.17~の「練習の計画を立てる」の項の練習シートに沿って今一度自身の練習計画を組みなおしてみることは有意義でした。
今の自分に必要な練習は何かとか、自分がいかに感覚的に音楽やってたかとか、様々な気づきが増えるので練習シートを書き出し作成することはおすすめです。
さて、中でも一番私自身に刺さったのは、「新曲の選び方」の項。
好み・実力・計画三つの観点から新曲を選ぶことが推奨されており、要するに「やりたいと思えて、実力と費やせる時間を勘案して身の丈に合った曲を選びましょう」ということと解釈しました。
というのも、今まで選んできた曲が、「好みだけど実力が伴わない」ものばかりで、振り返れば、結果的に不完全燃焼のまま次に進んでいってしまっているなぁと不甲斐なさを感じることばかりで…
いやそういう趣味をしていること自体は別にいいんだけど、そのために何が必要で何が自分の弱点で、それを補うためにどうしたらいいかまで頭が回らずいい練習ができていなかったということが明文化された気持ちです。
あと、自分の演奏を録音して聴き返すことについて言及されていたけれど、これは本当にみんなやったほうがいい!エチュードでもスケールでもどんな練習でも曲でもやったほうがいいです。最近はスマホで簡単に録音出来てその場で聴き返せるし、聴き返すことで客観的に自分の音楽をとらえることができます。特に音楽に費やす時間があまりない人ほどやったほうがいい。
音楽を生業としていなければ練習も好きなように、かもしれないけれど、好きなようにやるためにはある程度の計画と効率と客観性がないと続かないと思うんですよね。同じところぐるぐる回っててもしんどいので、より効率良いところを狙ってやったほうがいいです。
あと、こういう考え方の指導があと10年か20年早く広まっていれば、日本におけるアマチュア音楽家の立ち位置も変わっただろうに…と思いました。
以上、第一章「準備を整える」を読んでの感想でした。