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イスラム教勉強中

2016

インドネシア滞在に向けて勉強中、なんといっても8割がイスラム教徒なのでまったく知らないわけにはいきません。

ムハンマドの生涯 (「知の再発見」双書)
アンヌ=マリ デルカンブル
創元社
2003-09
読んだ感想は置いといて、(イスラム教について注釈することそのものを躊躇します。)
美術の着眼点としては大きな発見がありました。
メッカ巡礼とはなんだろうと思っていたら、カアバ神殿に辿りつきました。
一神教だし、偶像崇拝しないし、でもあの人数が巡礼するわけだから
気になりました。
メッカにある中心がカアバ神殿であり、その形態がほぼ立方体であることに
驚きました。巡礼者の人数に圧倒され神殿に目が向いていませんでしたが
実はそっけない立方体でした。

これって究極のミニマリズムだと思えるし、ドナルド・ジャッドだし、
2001年宇宙への旅にでてくるモノリスのようでもあります。
 神殿の中にはイスラム教以前のアラブ社会の多神教の神々が以前は祀られていたようです。
しかし、それを一神教を打ち立てたムハンマド率いるイスラム教徒によって壊されたようです。
ですから今は空っぽです。
偶像崇拝否定のラディカルな行為です。
それで残ったのは立方体です。


ちょっと話はずれますが

アメリカ抽象表現主義の作家はユダヤ人が多く、よく考えてみれば
偶像表現否定と抽象表現主義はイコールでつなげられるんじゃないかと思いつきました。
一神教における偶像崇拝否定はユダヤ教においてはミニマリズムや抽象表現に行き着いてるよう思えました。イスラム教ではモスクを緻密なモザイクパターンで表現しますが神や人を描かない分、宗教的情熱を緻密なパターン制作に傾注したようです。
 最後に実はカアバ神殿ではムハンマドが唯一壊さなかったモノがあります。それは

黒石」です。​

この黒石だけは壊さずにカアバ神殿に改めて設置しました。
どんなものだろうと画像検索すると出てきました。正直ぎょっとしました。
黒石を守る枠のデザインが洗練されすぎていてカッコよすぎるのです。
そして設置場所も えっ!そこなの と思いました。意外な場所に設置されていました。
興味のある方はぜひ検索してみてください。


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