推しがクビになりました。
表題の通りです。応援していた選手がクビになりました。
まあ、私は野球界を広く応援するタイプなので「推し」と呼べる選手はいないのですが、阪神タイガースという贔屓球団において、結構成績を気にしていた選手でした。
遠藤成は2024年10月1日、来季の契約を結ばない旨を球団から伝えられました。
今回のnoteは遠藤成選手について書いていきます。
選手像
まずは遠藤選手がどんな選手か簡単に紹介します。
2001年9月19日生まれ(23歳)
身長:178cm 体重79kg
内野手・右投左打
東海大相模高校ー阪神タイガース(2019④)
佐々木朗希が指名された2019年ドラフトで阪神から4巡目指名を受けました。全体では43番目の指名でした。
この年のドラフトはかなり高校生が上位指名を受けており、内野手の中だと紅林、黒川、菊田、韮澤といった選手に次ぐ指名だったようです。
遠藤の評価ポイントは内野全ポジションを守れるユーティリティ性とそれを助ける強肩でした。スイングも鋭く、2020年当時和田豊氏が「岩村明憲になれるかもしれない」とすら評した素材でした。
ファームでの打撃成績
ルーキーイヤーこそ大きな壁にぶち当たった格好ですが、二年目以降徐々に数字を上げています。OPSの上昇がみられ少しずつ成長していました。
もちろん岩村明憲とまで言われた素材としては物足りない成績ですが、映像で見れば期待感を持たせるものがありました。
2022から2023にかけて放ったホームランはセンターから逆方向のものが多く、コンタクト重視の打撃スタイルながら柵越えを記録する姿に、潜在能力の高さを伺わせています。
2023年頃からはフォーム改造や筋トレによる下半身の安定によって、打席内での身体のブレが減り、三振率も大幅に下がってきていました。ルーキーイヤーに30%を超えていた三振率は2023シーズンに20.5%にまで落とすことに成功しています。
2023シーズンはファーム最優秀選手賞にも輝き、満を持して挑んだ今シーズンでした。
試合数や打席数を見ればわかる通り、ファームのレギュラーとして起用され、それも上位打線を打ち続けた選手でした。
和田二軍監督の評価も年々上がっていた印象で、かなり私も期待しました。
ファームでの守備位置
ユーティリティ性が売りだった遠藤ですが、ショートに関しては残れませんでした。一学年下の高寺がショートに残れる守備力を有していた事も理由とはなりますが、走力を活かした守備範囲の広さと追いついた打球をアウトに出来る肩の強さによって、セカンドでは優秀な守備を披露しました。
ファームでのUZRにはなりますが、大幅なプラスを叩き出した年もありますし、守備範囲に関しては鳴尾浜の二塁手ではトップだったと思います。
勿論守備も完璧なわけではなく、私も中継を見ていて脆い部分を感じた事もありました(前の打球とか)。
ただ上の映像のようにそういったエラーを帳消しにするぐらい、より多くの打球を捌いていたのではと思います。
高校時代は外野守備に付いた事もありましたので、その身体能力を活かしてセンターやライトのオプションを用意するべきだったとの話もあります。私もそれには賛同しますが、内野全ポジションを守れる時点で、彼の守備力は野球界において長所に成り得たと思います。
2024シーズン
では詳しく2024シーズンのファーム成績を見ていきましょう。
126試合 .262(324-85) 7二塁打 5三塁打 0本塁打 30打点
48得点 66三振 65四球 6死球 12犠打 3犠飛 6併殺打
30盗塁 15盗塁死 OPS.707
やはり注目すべきは66三振と65四球でしょう。
三振率は20.4%ですし、出塁率は.392です。
リーグ最高出塁率も納得のアプローチで、現代野球に沿った成績です。
(昇格無しの理由をノーパワーにするのは言い訳です。だって一軍に居る二遊間の人達前飛ばないですもん)
入団当時と比べれば期待通りに成長はしなかったかもしれませんが、高卒五年目にして打撃タイトルを確実な形で獲りました。
盗塁数も30個と多く、積極的に取り組んだ(チーム方針)結果です。これまでの盗塁数と比較すれば一目瞭然ですね。
(ファームでの盗塁死を議論するのは野暮です。みっともない。)
頑張って欲しい。
球団のこの選択に言いたいことは沢山あります。
そして凄い心配しています。歯車がまた狂うのではと。
首脳陣の選手に対する正当な評価が、行われていないのではとモヤモヤしていた一年の最後にこの知らせですから。
暗黒期には戻りたくありません。またメディアにボロクソに言われながら血反吐を吐いて再建する監督が必要なのでしょうか??
共に戦力外通告を受けた岩田将貴の、囲み取材での言葉は見ていられませんでした。組織全体のコミュニケーションが不足している事が表れています。
選手とコミュニケーションを取るのが苦手な監督なのはわかっています。それならば周りの人間がしっかりと選手と会話を持つべきでした。
組織が崩れる音が聞こえてきます。フロント主導の計画的な球団運営は一体どこへ行ってしまったのか。裏切られた気持ちです。
編成としても薄いデプスの二遊間を放出するという到底考えられない事をしていますし、結果を出している選手が一度も一軍を経験出来ないままリリースされるという事態にも憤りが隠せません。
ただこの選択が覆される事はありません。今朝ニュースを見た時は観測気球であれと願いましたが、午後には公式のSNSから正式な投稿がありました。
遠藤成には見返して欲しい。是非とも獲得する球団に現れて欲しいです。
遠藤成に幸あれ。
野球界で頑張るプロスペクト達がただただ、報われますように。
タオル買いに行ったら無かったわ。
シーズンも終わりやからショップ大方閉まってるし、レプリカユニフォームの棚は品薄で遠藤成の棚には品切の札さえなかった。
もう居ないんやね、次の球団でまた会おう。