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いわゆるプロとして飯が食べれるレベルを目指すには

将棋だけでなく、英語もやってみて気づいた事

詰将棋を10000問達成した記事を前回上げましたが、実は若い頃私は英語学習にはまっていた時期もありまして、アルクという会社の通信教育を受講していたことがあります。(企業案件ではありません(笑))

受講していたコースは1000時間ヒアリングマラソンというものでした。今回の詰将棋の件と似ていて1年間で1000時間の英語を聴きましょうという講座です。平均すると1日あたり3時間ですね。これは、いわゆるパック旅行のように全体の枠組みはあるけれど、基本は自由行動みたいな感じで、1000時間何の英語を聴くかは各自に委ねられているというものです。

縛られない感じが継続しやすい

これが、1000時間分の英語音声が送られてきて、これを聴けというプログラムだったら嫌になって途中でやめてしまったと思います。しかし、実際に送られてくる音声教材はわずかで、1000時間のうち9割方は何を聴いてもよいというシステムだったのでとても気楽に取り組むことができました。

例えば、極端な話、英語なら洋楽でもよいのです。また、洋画を字幕で見るのでもいいので、勉強というよりも遊びに近い感覚で英語学習をしました。

しかしちゃんと結果として英語が身につくようにプログラムされた秀逸な教材だった

別にアルクの宣伝をするわけではないですが、大学時代この1000時間ヒアリングマラソンを1年続けたおかげで、TOEICのスコアは大学入学当初受けた470点から800点近くまで上がりかなり英語力が伸びた実感があります。

英語学習は大学卒業後も続け、最終的にはTOEIC905点と英検1級合格まで達成しました。英語力で言ったら1人で海外旅行に行っても全く困らないレベルまでなったので、例え仕事に生かせずとも十分有益な結果を得る事ができました。

ただ努力すればするほど、一般にすごいと言われるレベルとプロとの差を痛感した

英検1級を取得後働きながらプロの翻訳者を目指す学校に1年間通いました。
仕事が終わって東京まで1時間くらいかけて夜翻訳の授業を受け、土日はその翻訳学校で出された課題を図書館にこもってやる毎日でかなりハードでした。英検1級も2次試験は専門の学校に通っていたのですが、英検と違って翻訳学校となるとリアルにいくら稼げるとかお金の話になってきます。

ぶっちゃけ駆け出しの翻訳者はサラリーマンの初任給と変わらないほどの薄給でしたが、通う人はみな好きなことをしてお金を稼げるという事で、かなり熱心に受講をしている印象でした。実際に私は初級から中級と最終的にプロの登竜門となる資格合格を目指すクラスまで進んだのですが、授業も相当予習に力を入れないとついていくことが難しく、仕事も激務であったため体力的にもついていくことがやっとでした。中には途中で挫折して辞めて行った生徒の方も何人もいらっしゃいました。

最後の一押しの努力が本当に大事

私は、その翻訳学校の上のクラスを無事卒業はしたのですが、現役の翻訳者の講師の厳しい姿勢を目の当たりにして、この人たちと同じ世界で働くのかと不安を感じるようになってしまいました。また同時に、この先どういう方針で勉強を進めて行けばよいか先がまったく見えなくなってしまったため、翻訳者の道は断念しました。
そこで感じたことは、趣味として極めるレベルとお金を稼ぐレベルとの歴然とした差でした。

将棋に関しても同じことが言える

将棋に関しても、似たようなことが言えます。アマチュア4段というのは、趣味としては一級品と言えるレベル、一般に人から見たらすごいと思われるレベルです。しかし、それとプロとしてやっていける(もしくはアマチュアでもお金を取って教えたりできる)レベルとの間にはとても大きな壁があるという印象です。

実際は、アマチュアの3段免状があれば普及指導員という資格を取り、教えることはできますし、実際にもそのレベルで教えていらっしゃる方も多くいます。しかし、そういう人はコミュニケーション力であったり、人脈や運など将棋以外の要素でカバーしている面が多分にあると思います。

そういうものに頼らずに純粋に将棋の力だけで稼ぐことができるには、少なくとも大都市圏の県代表レベル、アマチュアの全国大会でも上位を目指せるレベルは必要かなという気がします。

今の自分の立ち位置を認識してあと一押しの努力が大事

あのまま翻訳学校卒業後も、英語学習を続けていれば今頃下っ端の翻訳者として生活していけるくらいのお金は稼げるようになっていたかもしれません。努力して努力してやっと世間ですごいと言われるレベルになった、しかしそこからさらに一押しの努力ができるかどうかが、技術をお金に換えることができる境界であると感じております。今まで自分はこのさらに一押しの努力まではできなかった気がしています。

この辺前にあげた「目標達成に必要なこと」の記事でも書きましたが、運のいい悪いなど個人差が激しい理不尽な世界とも思います。努力以外の要素が整っている人はそんなに必死に頑張らなくてもトントン拍子に上手くいくでしょう。
しかし、特別運がよくもなく、環境にも特別恵まれない人は、努力を始める前に、こういう面で自分は他の人より恵まれていないかもしれないということをちゃんと認識する必要があると思います。
そして、他の人より不利な条件で勝負をするためには、どういう風に自分で環境を整えるか又考え方をしっかり持つか、ちゃんと考えてからスタートを切る必要があるかもしれません。

将棋に関しても、あと一押しの努力の価値を再認識して今後も続けていきたいと思います。

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