見出し画像

推しに彼女ができてた話

大学時代、私には推しがおりまして…

今日はそのお話を✍️


認識

まず、推しになる前、その子のことを認識した時のお話…

大学入学から1ヶ月半ほど経った時、
名簿順に分けられたグループで作業する講義がありました

その講義は、ほぼ同じグループで半年間、様々な作業をしました

私はそのうちの1人(女の子)と仲良くなり、
その子と早めに講義室に行って
教壇やスクリーンが見えやすい席を先取りするのが
お決まりになっていました

だいたい、私たちの他にもう1人女の子が入るか入らないかで
あとは男の子たちで作られる女子少数派のグループでした

その日もいい席を先取りして友達と話しているうちに
みんなゾロゾロ集まり、気づいたらチャイムが鳴り
講義の時間となりました

先生の説明の後、グループワークに取り掛かるのですが、
そこで漸く私の隣に男の子が座っていることに気づきました

あー、珍しいな…

私が積極的に男の子に話しかけるタイプではないため
男の子が私の隣に座ることがあまりないからです

(皆さんに聞いて欲しいのは、隣に来たこの男の子がめっちゃイケメンだったってこと!!!)

でもこの時は、
「まぁ、グループの席少ないから、詰めて座るしかないもんね〜」
と思っていました

実際にグループ全員着席して席が1つ残るか残らないかぐらいの座席しかないのです

そして、いつも通りグループワークをして先生から大量の課題が出て講義は終わり

隣に座った子の事はめっちゃイケメンだったため
ほんの少し気になったものの
一度も話さずに終わりました

困惑と確信

先週、隣に来たイケメンを頭の片隅で考えつつ
いつも通り、友達と席取りをしてお喋りしていました

すると講義開始の3分前

私の隣に無言で来た人が…
チラッと顔を見ると

イケメンだ〜!!!

先週と同じく、あのイケメンが私の席の隣に来たのです

また来たぞ!なんか勝手に意識しちゃうけど…
おそらく、
私たちと同じ教壇とスクリーンが見えやすい席で、
かつ、他の同じグループの男の子がふざけるので
(大学生でもふざけるやつはふざける😇)
それを少しでも避けられる席が私の隣なんだろうと
冷静を装いつつ、
本当はフィーバーしている頭で考えました

そして今週のグループワークは、みんなで協力した方が進む内容のものでした

男子はふざけつつ、これもやって〜と女友達が頼むと
快くやってくれました

私も隣のイケメンに、
これお願いしていい?と聞くと
「いいよ」
と短く少し低めの声で言ってくれました

もしかしや、と言うかやっぱりこの人
シャイだな!?

こちらもそんなに話しかけるタイプではないので
この日もこれだけの会話で終了…

また1週間、あのイケメン、私の隣座るかな?
と無駄な期待をして過ごしました

翌週、講義前に友達に2週連続でイケメンが隣来たんだよ!
と言う話をした

友達もニヤニヤしながら聞いてくれました笑
(いい歳こいてこんなんで舞い上がってごめんね)

2人でキャッキャしながら講義の準備をしていると

ガタン…

生徒がゾロゾロ入ってくるざわざわしている教室で
私の隣の席の椅子が動きました

チラッと顔を見るまでもなく…
持ち物や仕草で誰だかわかります


何より友達がニヤニヤしながら私を見ているので
確信しました

やっぱり、隣に座ってくれるんだ〜!

頭の中がまたフィーバーしました笑

そしてこの週に至ってはみんなで絶対に協力しないといけない課題が出た日でした
だけどそんな日に、いつもふざけている男子達が
揃ってサボり!!!

なんで今日なの!?
と思いつつ、残ったメンバーで役割を決めました
イケメンはちょっと難しい作業でも率先してやってくれました
しかも、やってあげた感を出さずにサラッと…

心までイケメンなんだ!君は!!!

と心の中で叫びつつ
「難しい作業してくれてありがとう!!」

と言うとちょっと嬉しそうな顔をしつつ
「いや、いいよ」
とだけ言いました

ずーっとポーカーフェイスの彼を見てきたので
初めて笑った?ような表情を見れて
なぜか、すごく嬉しかったです

講義終わり友達が
「あの子、パセリには喋るんだね!」
とちょっと興奮気味に言ってきたので

「あの子やっぱり喋らない子?」
と聞くと

「まぁ、まず男子としかいないよね〜」

女子と話さないイケメンが私とだけ話してくれる…

この日からこのイケメンは私の推しになりました

話せる推し

推しになるくらい好きならば話しかけるべし!

毎日会えるわけではないので
同じ講義になると嬉しかったです

しかも講義が作業系のものだと
作業が同じペースの人同士で道具を貸しあったりするため、
なぜか推しと同じペースで作業していることが多く、
おかげで自然と話せる機会が増えました

「〇〇くん(苗字)ってみんなになんて言われてるの?」
苗字に君付けだと長いので、他の呼び名で呼びたい…
そう思って声をかけると

「〇〇(苗字)とか、〇〇(下の名前呼び捨て)とか」

いや、それだと相変わらず長い笑

「〇〇(下の名前の最初のふた文字+)くんって呼んでいい?」

「え?いいけど…」

ちょっとびっくりしているようだったので
「私滑舌悪いからさ、短く親しみ込めて呼べるほうがいいんだ!嫌だったら辞めるからね!」
と言うと

「いや、いいよ」
といつも通りの短い返事が返ってきました

でも推しの耳がすこーし赤くなったのを
チラ見して嬉しくなったのは私だけ知っている秘密です

呼び名を決めると何故か距離が近くなるもので
それからは話す回数がグッと増えて
推しの方から話しかけてくれたり、
私の話で笑ってくれたり、
私の中では幸せな時間でした

そんな私たちを見て
「やっぱりあのイケメンはパセリとしか話さないよ」
と友達が言いました
入学してからもう2年経ちましたが、
推しは相変わらず女の子とは話していないようです

ちょっと優越感に浸りながら
推しと付き合えたらどんなだろう…と思うようになりました

でもそうはいかないのが人生です…

勘違い

推しに恋心を抱いてる…?と思いつつ
この時は、猛烈に私にアタックしてくれていた子がいました

私は何度も断っていたのですが
「一回でいいから!それで無理なら無理って言って!諦めるから!!」
ぐらいの勢いで言ってくるので

本当にその一回だけデートをして
多分(私がこの人と付き合うのは)無理だろうから
諦めてください
と、条件をつけて会う約束をしました


その人に会いに行くため集合の駅に向かうと、
ばったり推しに遭遇してしまったのです

1番会いたくないタイミングで
ずっと1番会いたい人に
会ってしまいました…
しかも、ほぼ出会い頭でばったりだったので
見て逃げるわけにもいかず…

「おう👋」

しかも今日に限って推しの方から喋ってくれた😭

「やっほー」

冷静を装いつつ、どうしよう…と思ってしまいました

「今日は、どうしたの?珍しいね?」
推しの方から話題を振ってくれました…

「今日はね、遊びに…そっちは?」

「大学の先生の手伝い」

「あー、そうなんだ!この時間から大変だね」

「でも、1日暇だし、意外と有意義に過ごせるよ」

推しがこんなに話してくれているのに
私は今日会う相手が近くにいないか
心配で不安でしょうがなかったです

でも…

「あ、いたいた!こっちだよー!」
今日会う相手が、全力でアピールしてきました

「ごめん…また今度ね😅」

「あ…うん…また」

推しは改札へ向かってしまいました…

その後、誘ってくれた子には申し訳なかったですが
推しのことしか頭にありませんでした…

そしてやはりその子にはお付き合いできませんと伝えました

その子からのアタックは無くなりましたが
同時に
推しから話しかけてくれることも無くなりました

そしてしばらくして
私が話しかけても少し冷たい素振りを見せたり

「お菓子食べる?チョコ嫌い?」
と聞くと

「あんまり好きじゃない」
と言われるまで
以前の推しではなくなってしまいました

疑問

もう推しとは話せないかも…
そう思っていたのですが…
ある日の講義前、女友達数人と話している時、
推しが1人でいたので
みんなに断られるのを前提で
「〇〇くんに話しかけてみる?1人で寂しそう」
とちょっとふざけて私が言うと
「いいね〜」
とみんなが言うのです

あれ、なんでだろうと思いつつも
推しはこんな女子だらけのところに来ないだろうと
たかを括って
「こっち来ない?☺️」
と呼ぶと

「あ、うん」
と言って私の隣に来るではないですか!

え、なんで!?
もしかしてあの時の誤解解けたりしてる!?

私は勝手に舞い上がっていました

そんな私をよそに
推しの向かいに座っていた友達が
徐に、お菓子を出したのです
「みんなにあげる〜」

可愛いチョコレートでした

「〇〇くんもいる?チョコレートだけど」

「あ、チョコ苦手なんだよね…?」
私は咄嗟に言ってしまいました

でも…

「あ…でも一応貰っておく」

「どーぞ!☺️」

「ありがとう」

え、なにこれ?
私が最初に覚えた違和感でした

女友達は推しのことを〇〇くん(下の名前)で呼んでいて
推しが好きではないはずのチョコをこの子からなら欲しいと言って受け取っていた…

え、ちょっと待っていつのまに仲良いの?
いつ友達になったの??

聞きたいことは色々ありましたが、
私は推しの彼女でも友達代表でもなんでもないので
なにも聞けず…
そのまま会話を続けました

思いの外話が盛り上がってなんでかな〜と不思議でした
でも久しぶりにしっかり推しと楽しく話せて
さっきの違和感も考えずにいました

でもそれから数ヶ月後、事実を知ってしまうのです…

推しが推しではなくなる日

友達が言った一言でした

「〇〇ちゃん(推しにチョコをあげた女友達)、もう学校来てるよね?〇〇くん(私の推し)さっき見たんだよね」

え?どういうこと…?
女友達と推しが一緒に学校に来てるってこと…?

「え、〇〇ちゃんと〇〇くんって付き合ってるの?」

「あ、うん、らしいよ」

「え、いつから?」

「んー、1年くらい前じゃないかな?」

1年前……、推しに女友達がチョコをあげていた時期より少し前です

あの時、私の呼びかけに応じたのは
彼女がいたからで、
付き合ってるから名前呼びだったわけで
好きだから好きな子から貰うチョコは欲しくて、私からのチョコはいらなくて(バレンタインじゃないけど)、
そもそも教室に1人でいたのは彼女に合わせて一緒に早く来たからだったの…?

「え、私全然知らなかった…」

「私も知らなくてさ〜、駅で2人だけでいるの見て
あれー?って」

女友達もこのことを教えてくれた友達も
私が推しとしてあのイケメンの子を好きなのを
知っていたから言わなかったんだ…

なのに私1人で舞い上がってて…

推しも私以外の女の子と話せなかったのに
気づいたら女友達と話してるし
まぁ気づけよ…って感じでした

彼女とか作るんだ…女の子興味あるんだ…
ものすごく何かに潰されそうになりました
ズーンとした気分から抜け出せなかったです

そしてそのまま2人は別れるわけもなく大学を卒業

その後も付き合っている様子です…

彼女側のインスタから誕生日とクリスマスとホワイトデーの時に貰ったと思われるプレゼントがよく載っています…

そのプレゼントはブランドもので、
彼が彼女を大切に思う気持ちが見えていました


もちろん、私は告白してないし
誤解されたときに説明するほどの仲じゃないと思って何もしなかったし
推しだし…

私は何もしなくて
女友達はきっと魅力があって彼が誘ったかもしれないし
女友達が誘ったかもしれない…

よくよく考えれば当たり前のことなんですが
まだ他の人が見たことがない
彼の笑顔を見てしまったし、
彼が私と彼しか知らない話題を振ってくれたことも嬉しかった…
勝手に彼の中で私が特別になってるんじゃないかって
気持ち悪いぐらいに自惚れていたんですよね…


きっと、あの2人は来年あたり結婚するんだと思います

私はずっと彼のことを思い出す気がします
それほど推し以上に好きだったんだなと

幸せになってくれることを願います


拗らせた恋心の話でした
読んだ方は特に男性の方はなんだこれ!?
と思うはず…

好きだと思ったらちゃんと行動に移さなきゃダメですね

皆さんが好きな人に告白したり、デートに誘ったりして
好きな人と一緒にいられますように☺️


今日は拗らせたパセリの話でした🌿
明日は何を書こうかな…

いいなと思ったら応援しよう!