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美容室で恋バナ

可愛くしてもらいに行ってきた。
全部お任せ。腕がいいから何も言わない。

完全個室なので、私と美容師さんだけ。
他に誰もいないから、何でも話す。

ほとんど恋バナ。イケメン若手美容師。既婚らしいけど、独身の頃は合コンとか行って結構頑張っていたらしい。

髪を切ってもらいながら、ここ一か月の出来事を話す。美容師さんは、器用に手先を動かしながら、忌憚なきアドバイスをくれる。

彼からの連絡をずっと待っていると伝えたら、「もし連絡くれたら、なっちゃん側から断るのはもうナシっすよ」と釘を刺された。だよね。

「断った理由、ほんとに『忙しいから』だけなんっすか」美容師さんは唐突に訊いてきた。

「わかんないっすけど、それ以外になんかあるから断ったんじゃないんっすか、自分でも気付いてないだけで」不意を突かれた感覚がした。

あとは家に帰るだけなのだけど、アイロンを通し、バームをつけて、綺麗にセットしてもらった。

帰路、動揺した理由をぼんやり考えてみた。明確な答えは導き出せなかったから、これから時間をかけて自分と向き合ってみようと思う。

そしてそんな今日は、少し趣向を変えて、軟骨の塩焼きを買った。安定のコリコリ食感。でもやっぱり、砂肝のほうが好きかも。

美味しいもの食べて、可愛くメンテして、適度にぐうたらして、幸せな連休でした。

おやすみなさい。

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