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指板で理解する ギタリストのための超簡単音楽理論<コード編4>

・セブンスコードを知る

こんにちは。

これまでは3和音(3つの音で出来たコード)を扱いましたが、今回は7度の音を加えた4和音を説明します。これをセブンスコードと言います。音楽理論ではこの4和音までがベーシックなコードとして扱われていて、その先の9度・11度・
13度が加わったコードはどちらかといえば付加的な使われ方をするという認識でいいと思います。どこまで知っている必要があるかは後々お話しします。

まずは<コード編1>で使った図を再掲しますので7度を再確認しましょう。

以前は3度のところばかり強調しましたが、7度もメジャーキーとマイナーキーで主音との距離が違いますね。実は7度にも長・短の2種類があるのです。そしてもう一点注目して欲しいのが5度と7度の関係です。以前、「5度は第2のルート」と言ったのをご記憶でしょうか?5度から数えると長7度は長3度、短7度は短3度に位置します。これ↓も頭の片隅に入れておいて下さい。

7度位置関係

・「度数」を指板で把握する方法

だんだん話がややこしくなってきそうなところで、今後のためにも度数を指板上で素早く知る方法をお教えします(ってほど凄い方法でもないのですが)。文章より図を見た方が早いのでご覧下さい。

指板での度数把握方法

ルートを押さえて、この図が頭に浮べば何度の音がどれかすぐに分かります。注意点は3弦でルートを押さえないことです。チューニング出来る方は分かるはずですが、2弦と3弦の間隔だけ度数が違いますので。必ず1・2弦でやるとか4〜6弦の巻弦でやるとか決めておけば間違いがないです。

そして、今回覚える7度の場合ですとルートの半音下の1オクターブ上が長7度、1音下の1オクターブ上が短7度なので実は簡単に音がつかめます。

話を4和音に戻します。3和音を覚えてやっと感覚もつかんできたのに、これに長7度と短7度が加わったらもう訳わからん、と嫌気が差してきた方、そうでもありません。ここは落ち着いて一つずつ片付けていきたいと思います。

1:メジャーコードに7度を付けた場合 その一

メジャーコードのルートは原則ド・ファ・ソですが、まず7度の音が何になるか考えます。前述の「指板で度数を把握する方法」が早速役に立ちます。ドはシ、
ファはミと1フレット下が音階の構成音ですから7度上は長7度ということになります。指板上での構成音はこうです。

メジャーセブンス

このコードの名前ですが、長7度のことを「maj7」(メジャーセブンス)と表記します。「M7」と書く場合もあります。例えば「C」のコードにメジャーセブンスが付けばこれを「Cmaj7」「CM7」(Cメジャーセブンス)と呼びます。

非常に特徴のあるコードで、「ルート+長3度」と「5度+長3度」と長3度の響きが2箇所あるので(5度は第2のルート、と再三申し上げている通りです)、ムーディーな甘い響きのするコードです。なんだそりゃと思った方は次回実際に弾いて耳で確認して下さい。

2:メジャーコードに7度を付けた場合 その二

ソがルートのセブンスコードはソの1音下がファですから短7度を付ける事になります。短7度のコードはシンプルに「7」(セブンス)と表記します。(※マイナーセブンスと言ってしまうとマイナーコードと混同してしまうので。)従いまして、Cのコードに短7度を付ければC7(シーセブンス)という呼称になります。こういう感じです。

セブンス

3:マイナーコード短7度を付けた場合

「ラ・レ・ミ」はいずれも1音下に音階の構成音がありますので7度上は短7度になります。こうなります。

マイナーセブンス

短7度は「セブンス」でしたよね。マイナーコードに短7度は「マイナーセブンス」です。CがルートならCm7と表記されます。

セブンスコードは以上です。あれ?マイナーコードに長7度を付けるパターンは無いの?と思われたでしょうが、普通の音階の構成音でそういうコードは作れないのです。「理屈上はあるけど無い」と考えておきましょう。ちなみにこれを呼ぶ時は「○マイナーメジャーセブンス」という変な言い方になりますがあまりお目にかかりません。

結論として、音階の構成音でルート別セブンスコードをまとめるとこうなります。

ルートが
ド→○maj7
レ→○m7
ミ→○m7
ファ→○maj7
ソ→○7
ラ→○m7

コードとしては3種類ですから意外と簡単でした。ああ良かった、では次、といきたいのですが「シがルートのコード」がありませんね。
実は<コード編>でシがルートのコードはずっと説明を避けていたのです。下図をご覧下さい。

フラットファイブ

シをルートにすると、「第2のルート」5度のところにキーの構成音が無いのです。音階上は「シドレミファ」でファの音が5度ですので、本来7フレット先にあるはずの5度を半音下げないといけません。5度を半音下げたコードは「フラットファイブ」と特殊な呼び方をします。シの3度上は短3度で7度上は短7度です。という訳でシがルートのセブンスコードは「○マイナーセブンスフラットファイブ」(○m7♭5)と言います。それほど出てくるコードではありませんので最初のうちは「そういうのがある」程度の認識でいましょう。

今回は説明だけでしたので、次回はセブンスコードをどうやって弾くかの実践に
なります。

それでは。

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