指板で理解する ギタリストのための超簡単音楽理論<コード編2>
こんにちは。
今回は実際にコードを弾いてみたいと思いますが、ここで用語についてひとつ整理します。
・キーの事?、コードの事?
「メジャー」「マイナー」という言葉はキーを指す場合とコードを指す場合があります。「Aマイナー」と言われたらAマイナーキーなのかAマイナーコードなのか
文脈で判断しないといけません。「Cメジャー」と言ったら大抵Cメジャーキーの事なのですが(Cメジャーコードは単に「C」と言う事が多いので)、コードを
指して言うこともあります。
ですので、これから先は音階を指す場合には必ず「キー」という言葉をつけるようにします。私が「A」「Bマイナー」「Cメジャー」などと略称で言う場合には常に「コード」の事だと思って下さい。
・1〜4弦でコードを弾いてみる
やっと実践になりました。「指板で覚える」がモットーの講座ですから、コードも指板で解説します。そして最初は1〜4弦の間で弦3本で弾けるコードを覚えていきたいと思います。ちょっと物足りなく思われるかもしれませんが、カッティング・ギターの名手でも一度に出す音はほぼ3つ以下ですし、コードの構造を考えながら覚えるという意味でもここから始めます。もし可能でしたらギターを横に置いて弾いてみながら読んで頂けると理解度が上がると思います。
まずは簡単に弾けるメジャーコードからいきましょう。
これは押さえやすそうですよね。便宜上この押さえ方を「メジャー1型」と名付けます。ではCメジャーキーの指板上でこの形で弾けるコードを探してみましょう。
3箇所ありました。「ドミソ」はもちろんですが、「ファラド」「ソシレ」でも同じ形が作れますね。つまり「ド・ファ・ソがルートのコードは原則メジャー
コード」という事もついでに分かりましたね。
今度はマイナーコードです。この押さえ方から始めます。
さっきと形が似ていますが、1弦下にずれています。この押さえ方を「マイナー
1型」と呼ぶことにします。
この形を先ほどの指板上で探します。
3箇所プラス開放弦を使って弾けるところが 1箇所ありました。「ラドミ」は当然のこと、「レファラ」「ミソシ」も同じ形で弾けます。つまり「ラ・レ・ミが
ルートのコードは原則マイナーコード」という事がわかります。
・コードフォームを発展させる
メジャー、マイナーコードの押さえ方を1つずつ覚えました。これしか知らないと不便そうなので別の形も覚えますが、今覚えた形から理屈を考えながら発展させてみたいと思います。
まず先ほどの「メジャー1型」は、2〜4弦を使った弾き方でしたが、1〜3弦を使った弾き方に変更可能です。これを
「メジャー1-2型」とします。
先ほど4弦で弾いていたルートを1オクターブ高くして1弦で弾いています。
ギターが横にあったら確認してみて下さい。前回お話ししたコードの構成音の順番を入れ替えるやり方です。人差し指を寝かせて複数の弦を押さえる必要がありますが、なんとかいけますよね。
ここから更に発展させます。今のメジャーコード、中指で押さえているのは長3度ですよね?ならそれを1フレット下げて短3度にしたらマイナーコードになるはずですよね?こうです。
「マイナー1型」も発展させましょう。これは1〜3弦を使いましたが、このように2〜4弦でも弾けます。
1弦で弾いていた5度を1オクターブ下げて4弦にしました。また構成音の順番が入れ替わりました。短3度の音が一番高い位置にあります。
これもさっきのように短3度を1フレット上げればメジャーコードに早変わり
です。
これも簡単な押さえ方でいいですね。
以上、今回覚えたコードフォームを以下にまとめます。イメージしやすいように
全部のルートをGにしてみます。
一番大事なのはそれぞれの押さえ方でルート(青で囲っているところ)がどの位置にあるかを知っておくことです。そうすれば「F♯m」とか「B♭」とか急に言われても少し考えればコードが弾けますよね。
次回もこんな感じでもう少しコードを覚えて、練習パターンなどもやってみたいと思います。
いずれにしましても、コードの押さえ方は無数にありますので、端から暗記するよりはいくつか得意な形を会得しておいて、あとは頭で考えて臨機応変に対応するのがいいと思います。例えばバンドでベース奏者がルートを弾いていたら、ギターはルートを省略したコードを弾くのも有りですし、キーボードがコードを弾いている時には、ギターは単音でコードの構成音を弾いたって良いわけです。
ちなみにヘビーメタルやハードロックで使う低音弦中心のシンプルなコードも今後当然やりますのでご心配なく。私もそっち寄りの人間ですので^ - ^。
今回はここまでです。