みんなの学び場!福岡多文化共育スペース
2023年に「福岡国際子ども食堂&居場所」を始めてから、遊びにきてくれる子どもたちも増え、とてもにぎやかになってきました。
幼児から大人まで幅広く利用してもらい、「居場所」としての機能を果たす一方で、いくつかの課題が見えてきました。
そこで2024年から、「福岡多文化共育スペース/Fukuoka Multicultural Mutual Learning Space」をたちあげ、子どもたちにとっても保護者にとっても「学び」をメインに交流ができる事業をスタートしました。
外国にルーツを持つ子どもの学習支援?
「外国にルーツを持つこども」と聞いて、どんな人を想像するでしょうか。
もしかしたら、“来日したばかりで、日本語が話せない子ども”を想像されるかもしれません。
しかし、実際には母語も滞在年数も家庭環境も実に様々で、年齢も学習内容もみんな違うので個別のサポートが必要です。
教科学習に必要な言語能力を伸ばしている最中の子どもも「この子は日本語がペラペラだから大丈夫」と、学校で十分なサポートを受けられないケースがあります。
保護者が我が子の学習を手伝いたいと思っても、学校で勉強する内容や用語は独特で、翻訳機を使ってもうまく翻訳されず、手伝うことができないという声もよく聞きます。
また、FIRAに来る子どもたちのなかには、まだ日本語でうまく気持ちを伝えられないため母語を話して安心したい子もいれば、日本での生活が長く、母語の読み書きに自信が持てない子どももいます。それぞれが自分のルーツを大事にして自信につなげられるように、母語(ネパール語、ベトナム語)と国際言語である英語を学ぶことができる環境を用意しています。
「多文化共育スペース」では、どんな段階にいる子どもでも、同年代の友達とも関わりを持ちつつ、小人数で落ち着いて宿題や学習ができるように、放課後の時間を使ってサポートをしています。
中学生・高校生は忙しい
学習支援をメインに始めた多文化共育スペースですが、中学生・高校生は学校にいる時間が長く、FIRAの活動場所から遠くに住んでいる人も多いため、なかなか対面で参加することができません。
しかし、彼らにとって進路や将来を考える大事な時期です。対面でつながれなくても、継続的なサポートができるように、これからオンラインでのサポートも増やそうとしているところです。
保護者のお困りごと?
外国ルーツの保護者はどんな悩みを抱えているでしょうか。
地域日本語教室は市内にも多くありますが、時間的な制約や、小さい子どもを連れて外出がしにくいことなどから教室に行けず、日本語や日本社会でのルールなどを学びたくても学べない方も多数いることがわかりました。
多文化共育スペースでは、生活の相談や日本語の学習が気軽にできるように保護者のための時間も設けています。講師がベトナム語を使いながら日本語クラスを開き、日本語学習スタートのハードルを下げるなど、工夫をしながら学びの場を提供しています。(※現在オンラインで行っています)
まとめ
この活動にかかわるスタッフも、子どもたちや保護者と関わる中で、毎回気づきや驚きがあります。来た人みんなで共に学び成長する「共育」スペースです!
※参加者のニーズによって臨機応変に対応しておりますので体制が変わることがあります。
詳しくはFIRAまでお問合せください。
【参考】