野菜は足りていますか? 野菜を食べようプロジェクト
野菜は足りていますか? 野菜を食べようプロジェクト(本文1,451文字)
厚生労働省は、令和5年10月20日に開催された第1回健康日本21(第三次)推進専門委員会の資料2「健康日本21(第三次)の概要」において、20歳以上1人1日当たりの野菜摂取目標量を350g以上に設定しています。現在この目標値が健康づくりの指標のひとつとして取り扱われています。
しかし、ベジスコア測定結果では、野菜摂取量は平均280g/日程度であり、約7割の人がこの目標量に届いていません。
野菜の摂取不足の理由としては、必要量を正しく把握できていないことも指摘されています。さらに、野菜を摂取することによってカリウムや食物繊維、あるいは抗酸化ビタミン等の必要不可欠な各種栄養素の適量な摂取も期待されますので、意識して適量の野菜を摂取すること、そしてそれを習慣化することが健康維持に繋がります。
これら状況を受け、農林水産省は、「野菜を食べようプロジェクト」を立ち上げ、令和6年7月19日に「野菜摂取量の見える化の取組について」として報道発表しています。
*皮膚カロテノイド量測定機器「ベジメータ」
LED光を10秒間照射するだけで測定できるベジスコアから野菜摂取状況を評価できます。もちろん測定時の痛みはありません。詳しくはLLCジャパン社のHPをご確認ください。
https://www.llcjapan.jp/veggiemeter-details/
<昨年度の結果と評価>
農林水産省は、昨年も「野菜の日」の特別企画として皮膚カロテノイド量測定機器を農林水産省内に設置して、適切な野菜の摂取を習慣づける意識変化の機会をつくりました。その取組結果の概要を「令和5年度野菜摂取量の見える化の取り組み結果について」にまとめています。今年の取り組みと概ね同じ内容なので、およその全体像を把握することができます。
1. 1人1日当たりの野菜摂取目標量
2. 令和5年度の職員/来庁者向け調査と結果の概要
2-1. 調査方法のあらまし
2-2. 結果の概要
詳細については調査報告書をご覧ください。
2-2-1. 職員向け調査
2回の測定によって野菜摂取に対する意識変化を促し、以下の結果になりました(1回目と2回目の実施人数は同じではありません)。
■野菜摂取量は約290gから約328gへ上昇し、設定目標の350gに近づきました。
■野菜摂取量が350g以上の人が19.4%から35.4%へ増加、不足傾向の人は16.2%から6.2%へ減少しました。
■事前アンケートでは「野菜摂取を心がけている」と回答した人は48.3%でしたが、事後アンケートでは59.0%へ増加しました。
2-2-2. 来庁者向け調査
■合計32日間の調査実施期間内の測定回数は3,179回でした。
■約8割の方が目標350gに届いていませんでした。
<8月31日は「野菜の日」>
毎年8月31日は、「や(8)さ(3)い(1)」の語呂合わせから「野菜の日」に制定されています。昭和58年に当時の社団法人食料品流通改善協会(現 公益財団法人食品等流通合理化促進機構)他の団体や企業が連携して消費者啓発を展開したことが始まりです。
農林水産省は「野菜を食べようプロジェクト」を立ち上げ、また、毎月の野菜の生育状況及び価格見通しを公表して、消費者に手頃な価格で購入できる野菜などについて情報提供し、野菜の消費拡大を促しています。
<一次情報>
【厚生労働省】第1回健康日本21(第三次)推進専門委員会資料2、「健康日本21(第三次)の概要」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001158810.pdf
【農林水産省】報道発表資料 「野菜摂取量の見える化の取組について」
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/ryutu/240719.html
野菜摂取状況を測定できます!チラシ
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/ryutu/attach/pdf/240719-1.pdf
【農林水産省】「令和5年度野菜摂取量の見える化の取り組み結果について」(取組結果の概要)
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/attach/pdf/2ibent-56.pdf
【農林水産省】「野菜を食べようプロジェクト」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/2ibent.html
【農林水産省】需給、ガイドライン、入荷及び価格の見通し等に関する情報 野菜の生育状況及び価格見通し(原則毎月)など
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/index.html#yasaiseiikujyoukyou
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