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食品製造業の生産動向(令和6年11月)が公表されました

食品製造業の生産動向(令和6年11月)が公表されました(本文1,728文字)
 
 
農林水産省は、令和7年1月10日付にて「食品製造業の生産動向 令和6年11月」を公表しました。概要をご案内します。図表ならびに詳細は<一次情報>からご確認ください。
 
 
<概要>
表 食品製造業の生産動向(令和6年11月、同年前月比)

【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年11月 https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-154.pdf

 
1. 畜産食料品
1-1. はっ酵乳(非乳業):
11月の生産量は前年同月比▲0.6%と前年並み。
1-2. 乳酸菌飲料類(非乳業):
11月の生産量は前年同月比▲17.7%と大幅に減少。
乳酸菌飲料、乳製品乳酸菌飲料ともに減少。
 
2. 水産食料品
2-1. ちくわ:
11月の生産量は前年同月比18.7%と大幅に増加。
2-2. かまぼこ類(ちくわを除く):
11月の生産量は前年同月比20.6%と大幅に増加。
板かまぼこ、包装かまぼこ、なると・はんぺん、あげかまぼこ及びその他のかまぼこが増加。
 
3. 農産食料品
3-1. 野菜・果実漬物:
11月の生産量は前年同月比▲9.2%とかなりの程度減少。
その他の漬物は増加したが、塩漬類、酢漬類、浅漬類、糠漬類、醤油漬類、粕漬類及びみそ漬類が減少。
 
4. 製穀粉・同加工品
4-1. 上新粉:
11月の生産量は前年同月比10.1%とかなりの程度増加。
4-2. 新規米粉:
11月の生産量は前年同月比18.2%と大幅に増加。
4-3. 食パン:
11月の小麦粉使用量は前年同月比3.2%とやや増加。
4-4. 菓子パン:
11月の小麦粉使用量は前年同月比4.7%とやや増加。
4-5. 生めん類:
11月の小麦粉使用量は前年同月比3.6%とやや増加。
中華めん(生めん、ゆでめん)及び日本そば(ゆでめん)が増加したが、中華めん(餃子等皮類)及び日本そば(生めん)が減少。
4-6. 乾めん類:
11月の小麦粉使用量は前年同月比▲2.7%とわずかに減少。
ひらめん、ひやむぎ、そうめん及び手延素麺類(うどん、ひやむぎ)は増加したが、うどん、手延素麺類(そうめん)及び日本そばが減少。
4-7. 即席めん類:
袋めんの11月の小麦粉使用量は前年同月比2.2%とわずかに増加。
カップ麺の11月の小麦粉使用量は前年同月比0.9%と前年並み。
 
5. 調味料
5-1. 味噌:
11月の生産量は前年同月比2.6%とわずかに増加。
米みそが増加したが、麦みそ、豆みそ及び調合みそが減少。
5-2. しょうゆ:
11月の生産量は前年同月比2.7%とわずかに増加。
 
6. コーヒー・茶系飲料
6-1. コーヒー飲料等:
11月の生産量は前年同月比22.3%と大幅に増加。
6-2. 茶系飲料:
11月の生産量は前年同月比▲6.0%とかなりの程度減少。
ウーロン茶飲料は増加したが、紅茶飲料、緑茶飲料、麦茶飲料及びその他茶系飲料が減少。
 
7. 菓子
7-1. 米菓:
11月の生産量は前年同月比▲1.8%とわずかに減少。
あられはやや増加したが、せんべいがかなりの程度減少。
7-2. ビスケット:
11月の生産量は前年同月比▲1.5%とわずかに減少。
ソフト系(クッキーを含む)、クラッカー系及び乾パンは増加したが、ハード系及びパイ加工その他が減少。
 
8. 調理食品類
8-1. 無菌包装米飯:
11月の生産量は前年同月比9.8%とかなりの程度増加。
8-2. 冷凍米飯:
11月の生産量は前年同月比14.3%とかなり大きく増加。
 
 
<分析>
令和6年11月の食品製造業の生産動向を見ると、いくつかの重要なトレンドが浮かび上がります。まず、水産食料品の生産量が大幅に増加している点が注目されます。特に、ちくわやかまぼこ類の生産量が前年同月比で大幅に増加しています。これに対して、畜産食料品や農産食料品の一部では減少傾向が見られます。例えば、乳酸菌飲料類や野菜・果実漬物の生産量が減少しています。
 
変動要因としては、以下が挙げられます;
1. 季節要因・・・ 11月は冬季に向けた需要が高まり、水産食料品の生産が増加します。年末年始の需要増加に対応するためと考えられます。
2. 経済状況・・・ 経済の不確実性により、消費者は価格の安定した食品や保存が効く食品を選ぶ傾向が強まり、生産量に影響を与えていると推測されます。
3. 供給チェーンの影響・・・ 原材料の供給状況や物流の問題が生産に影響を与え、特に輸入依存の原材料の供給が不安定な場合、生産量に直接影響しています。
 
全体として、令和6年11月の食品製造業の生産動向は、季節要因や経済状況、供給チェーンの影響を受けつつも、需要の変動に対応した生産調整が行われていることがわかります。今後の展望としては、経済状況の改善や供給チェーンの安定化が進むことで、生産量の回復が期待されます。
 
各食品について、図表ならびに報告の詳細は<一次情報>からご確認ください。
 
 
 
<一次情報>
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年11月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-154.pdf
 
<関連情報>
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年10月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-152.pdf
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年9月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-151.pdf
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年8月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-150.pdf
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年7月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-149.pdf
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年6月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-148.pdf
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年5月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-143.pdf
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年4月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-142.pdf
【農林水産省】食品製造業の生産動向 令和6年3月
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_doutai/attach/pdf/doutai_top-147.pdf
 
<参考情報>

 

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