まりこ

日本で5年間勤めていた会社を辞め、フィンランドのAalto Universityにて芸…

まりこ

日本で5年間勤めていた会社を辞め、フィンランドのAalto Universityにて芸術学修士を取得。現在はベルリン、ボルドーを拠点に活動中。感性をテーマにしたキュレーション、アーティストのマネジメントを行う。ここでは主に感性、アート、文化について書いています。

マガジン

  • 感性

    感性に関する研究、気づき、本について紹介しています。

  • 学び直しのフィンランド留学記

    Aalto Universityの大学院で感じた日本の教育との違いや、学んだことについてを綴っています。それに加えて留学を考えている方に役立ちそうな情報を載せていきます。

  • 異文化理解

    シンガポール、フィンランド、ドイツに住み、フランス人と結婚した経験から、様々な文化の違いを紹介していきます。

  • LAPUAN KANKURIT 寄稿文

    フィンランドのテキスタイルブランドLAPUAN KANKURITさんのnoteに寄稿した記事です。

  • Laere 寄稿文

    共創型デザインファームLaereさんのnoteに寄稿した記事です。

最近の記事

変化の激しい社会に必要な、「感性」の意味を考えてみる

前回「感性インテリジェンス」にまつわる論文にいて紹介しました。 そこでは感性そのものについて書いていなかったので、今回少し深掘りしていこうと思います。 感性を育てよう、 感性が鋭い人になるには、 感性教育、 感性思考、 感性のみえる化、 感性デザイン、 感性マーケティング、 デジタル化、効率化が叫ばれている世の中で、コモディティー化から脱却するために必要と叫ばれている感性。よく耳にしている人が多いことと思います。 特にビジネス・教育の分野で多く使われており、感性価値をAI

    • 感性インテリジェンス(KANSEI Intelligence)の可能性  -修士論文を書き終えて-

      2022年12月に修士論文を書き終えました! 卒業して、ベルリンに拠点を移してから1年はバタバタしており、今更の報告になってしまいました。 Bachelor of Economic(経済学士)から、晴れてMaster of Art(芸術修士)に✨ 私はフィンランドのAalto UniversityのNordic Visual Studies and Art Education (NoVA)という修士コースを修了しています。このコースでは北欧の視点からアート教育について理論的か

      • 教育、言語、働き方から見るフィンランドとドイツの違い

        ドイツに暮らし始めて半年、フィンランドとの暮らしの違いが見えてきました。 言語による限界はありますが、私はどの国に住むにもその国の文化・歴史を知り、現地の人を観察してなるべく溶け込むようにしています。 そんな中で、欧米のドイツと北欧のフィンランドと分けられるように少し生活の様子が異なっているなと思いました。 そこで、ここでは私が感じたフィンランドとドイツの違いを教育、言語、働き方別にまとめてみました。 教育:自立性のフィンランド、専門性のドイツ フィンランド人とEU国籍の

        • 国際結婚後の苗字、変えるのも面倒、変えないも面倒

          今回は少しフィンランドやアート教育から離れて、 話題になっている選択的夫婦別姓について。 世界をみても日本だけが夫婦別姓を認めていませんが、 例外的に日本人が国際結婚した場合は夫婦別姓を認めています。 私はフランス人と結婚したため、今回姓の選択肢が生まれましたが、名前はアイデンティティーでもあるため、変えるか変えないかとても悩みました。自分は日本人だしこのまま日本の姓をキープしたいな、でももし子供が生まれたら、、、日本に住む場合は同じ姓の方が楽かな、、、などなど。 姓の

        変化の激しい社会に必要な、「感性」の意味を考えてみる

        • 感性インテリジェンス(KANSEI Intelligence)の可能性  -修士論文を書き終えて-

        • 教育、言語、働き方から見るフィンランドとドイツの違い

        • 国際結婚後の苗字、変えるのも面倒、変えないも面倒

        マガジン

        • 感性
          4本
        • 学び直しのフィンランド留学記
          23本
        • 異文化理解
          1本
        • LAPUAN KANKURIT 寄稿文
          23本
        • Laere 寄稿文
          10本
        • フィンランド大学院留学情報誌
          9本

        記事

          フィンランドと日本は相思相愛、似ている感性

          「フィンランドにおいて、日本人であることってすごいアドバンテージだよね。」 とフィンランドに住む中国人の友人に言われたことがあります。 確かに自己紹介で日本出身であることを言うと、日本に行ったことがある!、コロナ直前に行く予定だった、高校の頃日本語を習っていたんだよ、あの日本レストラン美味しいよね、などなど目をキラキラさせて話しかけてくれることが多くあります。 日本人に対するフィンランド人の興味の持ち方は特別なものかもしれません。 その中国人の彼女は同じような興味の持ち方をさ

          フィンランドと日本は相思相愛、似ている感性

          フィンランド企業でのインターンシップ、女性起業家/お母さんのもとで働いて学んだこと

          修士論文が忙しく前回の投稿から大変期間が空いてしまいました。 これまでの出来事を少しずつ振り返っていきたいと思います。 今回はフィンランド企業でのインターンシップについて。 アアルト大学のインターンシップバウチャーを使ってフィンランド企業でインターンシップを2022年3月から2022年6月経験しました。 インターンシップバウチャーとはアアルト大学が学生のインターン先での給料を補填することで、企業側に学生を雇いやすくしています。最大で6ヶ月バウチャーを使えます。 ・ポジショ

          フィンランド企業でのインターンシップ、女性起業家/お母さんのもとで働いて学んだこと

          Wellbeing Designコースのゲスト参加のお知らせ

          LaereさんのWellbeing Designコースにゲストとして呼んでいただきました! 3回コースになっていて、自分のウェルビーイングについてじっくりと考えることができる内容になっています。 ”Laereの学習サイクル「CO-REFLECT(深く内省する)、 CO-VISION(ビジョンを共創する)、CO-ACTIVATE(共に実践する)」に沿って一人ひとりの「My Wellbeing」を言語化、実践していきます。” 忙しい日々の中で、ゆっくりと自分と向き合って、自分を

          Wellbeing Designコースのゲスト参加のお知らせ

          アアルト大学教授が共有してくれた失敗談から学んだこと

          今修士論文を書いているところです。その過程で担当教授に相談をする機会が多くなりました。 企業へのワークショップへの提案について相談した際に教授の失敗談を交えてアドバイスをしてくれました。 ワークショップをやる際の注意点として、参加者の前提をわかっておかないといけないと言われました。それは教授(アート学部)がエンジニア学部の修士学生にCreative and Critical thinkingの授業をした時のこと。あるアーティストのビデオを見せたところ、冷やかすように笑う学生

          アアルト大学教授が共有してくれた失敗談から学んだこと

          フィンランドの企業とワークショップした話

          少し前になりますが、2021年11月フィンランドの企業CO-FOUNDERSと一緒にワークショップを企画しました。CO-FOUNDERSは企業文化のコンサルティングをする会社です。企業文化というと目に見えない、なんとなくあるものという印象がありますが、CO-FOUNDERSはそれを企業内で社員さんを巻き込んだワークショップを通りしてコンサルティングをしていきます。また、その文化をどのように継続させるかも含めてコンサルティングをしています。雑誌Monocleにイケてる会社として

          フィンランドの企業とワークショップした話

          アートが知の探索の助けになるかも

          「両利きの経営(ambidexterity)」- 知の探索と深化のバランスが取れている会社がイノベーションを起こせる、という理論をテレ東Bizニュースアカデミーで学びました。その番組で早稲田大学ビジネススクールの入山教授はこうおっしゃっていました。 人間には認知の限界があり、自分の目の見えるところでしか、知と知を組合せなくなる 国際経済を日本の大学で専攻して、現在は芸術学修士でアート教育をフィンランドで専攻しています。アジアからヨーロッパ、日本からフィンランド、経済からア

          アートが知の探索の助けになるかも

          『コロナ禍におけるフィンランド留学』セミナーのお知らせ

          フィンランドセンターさん主催のセミナーに登壇します。フィンランドへの留学を考えられている方やフィンランドの教育に興味がある方はぜひ覗いてみてください。一緒に登壇する福田さんも私も一度働いてからの留学なので、フィンランドだけでなく社会人留学・リカレント教育を考えている方にも参考になると思います。 お申し込みはこちらから! フィンランドセンターさんはフィンランド留学の情報提供を行っていて、定期的に留学フェアやオンラインセミナーを開催しています。留学だけではなく、文化振興もやっ

          『コロナ禍におけるフィンランド留学』セミナーのお知らせ

          アアルト大学(Bachelor)英語で学べるプログラム

          私は現在アアルト大学の大学院(Master)で勉強しています。       最近大学(Bachelor)に関する質問をよくいただくので、こちらで簡単に紹介します。 端的にいうとアアルト大学(Bachelor)で英語で学べるプログラムはとても少ないです。こちらをご参考にください。  英語で学べるのはDesign, International Business, Science and Technologyのみです。その他は全てフィンランド語のプログラムになります。建築家のア

          アアルト大学(Bachelor)英語で学べるプログラム

          アートとビジネスの違いから見るアート教育

          教養としてのアートが大切と言われて数年。多くの人が美術館に足を運んでいます。 アートを教養として学ぶことも大切ですが、 そのアート作品がなぜ作られたのか、作者の意図は何かを考えることも大切だと感じます。 アートや感性を使った研修プログラムを考えていく上での気づきを今回は書いていきます。 経済学士から芸術学修士を取ろうとしている今、ビジネスマンとアーティストがプロジェクトをする上で大切にしていることの違いを日々感じています。 アート教育を学び続けて1年経ってやっと違いや勘所が

          アートとビジネスの違いから見るアート教育

          フィンランド留学情報Facebookグループ作りました!

          こちらにきて、フィンランド留学情報収集に困っている方からご連絡をいただく機会が増えました。 そこで、情報収集などのお役に立てればと、フィンランドでの留学を考えている、もしくはしている方、していた方が交流するFacebookのグループを作りました! https://www.facebook.com/groups/178004227802472/ 留学への疑問、留学情報、フィンランドでの学生生活などなど、情報を共有する場、得る場に使っていただければと思います。 *グループ

          フィンランド留学情報Facebookグループ作りました!

          『感性・感情を通した創造性のひらき方』 ワークショップのお知らせ

          Laereさんと一緒にオンラインワークショップを企画しました。 アールト大学院での学び、フィンランドの教育について前半でお話をし、 後半のミニワークでは身近なものを使って、日常の中の感性、創造性のひらくきっかけをお話しします。 フィンランドでの教育の生の体験、またみなさんの感性をひらくヒントを得れるようになっているワークショップです。 フィンランドの留学に興味がある方、感性を磨きたい、創造的な働き方に興味がある方はぜひご参加ください。 Laereさんは人の想いを起点に様々な

          『感性・感情を通した創造性のひらき方』 ワークショップのお知らせ

          フィンランドの3つの間 -空間・人間・時間-

          オンライン化が加速している世の中ですが、              未だにオンラインで伝わらないものもあります。それが五感。 前職でリサーチアシスタントをしていた、五感の体験やその経験から創られるKANSEI(感性)を科学的に検証・可視化する研究チームKansei Project Committeeでは以下のことを軸に実験を設計していました。 「五感と3つの「間」空間、人間、時間」 http://kanseiproject.com/concept それをフィンランドの現地

          フィンランドの3つの間 -空間・人間・時間-