自力で日本語講師試験に合格する方法③【聴解問題対策編】
【はじめに】
こちらで紹介しているのは日本語講師になるために、「日本語教育能力検定試験」の合格を目指している方への受験対策をご紹介しています。あくまで私の経験上合格につながったと考えるものを書き連ねておりますので、自分にとっても良い方法は各自で模索していただければと思います。私の経験が何かしらの参考になれば幸いです。
こちらでは「日本語教育能力検定試験」の聴解問題に特化してご紹介しております。知識問題に関しては『自力で日本語講師試験に合格する方法②【受験対策編】』で説明をしておりますので、そちらをご覧いただければと思います。
お昼休み明けすぐの聴解問題
「日本語教育能力検定試験」は試験Ⅰ~試験Ⅲの3部構成で1日がかりです。そして聴解問題は、【試験Ⅱ】で12:50から試験の解説が始まり、試験時間は13:15~13:45の30分間です。問題数はマークシート40問で、40点の配転点です。
お昼休みの後は、授業だと眠くなることもありますが、ボーとしているとあっという間に次の音声が流れるので、緊張感を持って受験しなければなりません。終了後かなりぐったりしますが、40分後の14:40から【試験Ⅲ】がスタートしますので、気持ちの切り替えとモチベーションの持続が大切です。
一年に一回の試験ですからこの日一日は全力で実力を出し切りましょう!!
聴解問題参考書、問題集
アルクの「NAFL日本語教師養成プログラム」の良い点は、音声を携帯アプリのALCO DLセンターで聞くことができるので、イヤフォンさえあればいつでも音声を確認できます。
余談ですが、このALCO DLセンターで聞ける音声は、日本語教師養成プログラムだけでなく、英語の教材も聞くことができます。私は興味のある英語音声を聞いているうちにテキストも欲しくなり、まんまとその音声の英語のテキストを購入してしまいました。
自力で日本語講師試験に合格する方法②【受験対策編】で紹介した『日本語教育能力検定試験合格するための本』もアルクの書籍ですから、練習問題の音声もALCO DLセンターのアプリで聞くことができます。
私は、試験当日もランチを早めに切りあげて、お昼休み明けの聴解問題に備えてイヤホンで音声を聞いて耳慣らしをしておきました。
自力で日本語講師試験に合格する方法②【受験対策編】で紹介していない、聴解用のテキストはこちらです。
・『日本語教育能力検定試験 聴解・音声 特訓プログラム』(三修社)
こちらは、試験対策というよりは、どちらかと言うと最初の練習用に使用すると良いかと思います。特訓とあるように、あくまでコツを抑えるためのノウハウを体得するためのものだと思います。
リアルに試験問題に近いものをイメージするのであれば、『日本語教育能力検定試験合格するための本』の問題の方がリアル感があります。
聴解問題1 アクセント
問題1は6題のアクセント問題です。これはアクセントの下がり目をしっかり抑えれば、それほど難しくないかと思います。明らかに違うものを排除し、落ち着いて回答しましょう。何度も音声を聞いてアクセントの下がり目に慣れてくると思います。
聴解問題2 発音上の問題
この問題は教師が学習者の発音上の問題のある個所を言い直すので、どの部分に発音の問題があるかを選ぶのというものです。聞き取りはそれほど難しくないのですが、どこに問題があるのか選択肢を見ているうちに次の音声が流れてしまいます。こちらも聞きながらありえないものを削除し、確実に点数を取りたいところです。
聴解問題3 短音
この問題は発音上の短音が間違った発音をします。その間違いが舌の位置や、調音点、調音法、声帯振動などのその部分に問題があるかを選びます。音声の聞き取りは間違いなくできますが、どこに問題があるかの判断を一瞬でするのが時間がかかります。
私も最初は、この問題3は練習問題でも時間が間に合わないことが多くありました。そこで考えた末の対策で、それからは100%の正解率になった方法をご紹介します。それは、口腔断面図付き国際音声記号一覧表を丸暗記して、試験開始時すぐに様々問題説明の音声が流れている間に、問題3のページをめくって空いたところに口腔断面図付き国際音声記号一覧表を一気に書き込みます。
ここを書いていれば、発生した音の調音点調音法がすぐに分かります。そしてその表には更に下記も書き込みます。
(空いているとことにだけ〇を書く)
・口蓋帆が空いているか
・舌と口蓋の間に隙間があるか
・唇が空いているか
これで問題3は完璧に対応できます。是非口腔断面図付き国際音声記号一覧表の丸暗記と書き出しをお勧めします。
聴解問題4 会話
この問題は会話の中での問題点を見つけ出すものです。ポイントとしては、音声を聞く前に、設問を読んでおくことです。そうすれば絶対に違うものや途中で正解だと思うものが絞られてきます。
聴解問題5 聴解指導
この問題は聴解指導上の問題点に気付けるかどうかなので、単に音声の聞き取りではありません。問題4と同様に音声の前に各設問に目を通し、音声を聞きながら正解の目安を立てておきます。悩んでいると時間が無くなります。
聴解問題6 誤用
この問題は例がなく音声も一度しか流れないので、おかしいと思ったことをしっかりメモをとりながら、正解を選びます。文法上もの間違いなど総合的な知識も求められますが、難しい問題ではないのでしっかり点を取りたいところです。
点数の取り方
私の場合は、問題4と5が練習問題でも正解率がバラけてしまったので、問題1、2、3、6でしっかりとろうと決めて臨みました。40問で40点ですので、1問1点です。70%の正解を目指して取れるところは確実に点数を取りたいところです。
また、聴解問題はラスト1週間が勝負だったと思います。私は受験勉強の後半戦は、識問題に集中しすぎて聴解問題をすっかり間をあけてしまっていました。しかし最後の1週間で、毎日試験と同じ分量の練習問題をやりましたが十分取り戻せました。却って耳が慣れたと思います。口腔断面図付き国際音声記号一覧表の丸暗記も含め、試験前の1週間のラストスパートが利いたように感じます。
最後まであきらめずに、自分を信じて合格を掴んでください!
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