美文ちゃん

本名:原口美之 エステティシャン、社交ダンス愛好家。川柳愛好家。 エステティシャンによる緩和ケアがライフワーク。 【女性が大切にされる世界を目指し世界平和を実現する!!】

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本名:原口美之 エステティシャン、社交ダンス愛好家。川柳愛好家。 エステティシャンによる緩和ケアがライフワーク。 【女性が大切にされる世界を目指し世界平和を実現する!!】

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短編集【シャンプー瞑想】        第3話降り止まぬ雪

第1章 夜の散歩 夫は、携帯で女の子と話している。 夫の前の奥さんとの子だ。 あの娘の誕生日にプレゼントを送ったらしい。それに対してのお礼の電話をしてきたみたい。 前の奥さんは、夫の家業を手伝うのが嫌で、自分は教員試験を受けると言って家出し、結局離婚したと、姑に聞いた。彼女は大学生の時、スナックでバイト中に夫と知り合い、先に子供ができて、結婚したんだって。でも、結婚後でも、教員にはなりたかったが、姑に教員になるのを反対されて、出ていったらしい。 姑が独身の私のことを、どこで

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      第2話【金魚】 ベランダで夫のつなぎを干し終えると、その日の家事から解放される。パンパンと音を立てて、LLの夫のつなぎを叩きながらシワを伸ばす。快晴の空の色をしたつなぎは、花曇りの日でも、心地よくはためいた。 毎日午前11時頃には、自転車で夫のいる自動車工場に大きなお弁当を届けに行った。 工場では、夫の両親と彼と三人で働いていた。 街角の小さな木造の工場に入ると、たいてい2台の車が並んで置いてあり、義母さんが「おはよう」と出迎えてくれる。 あとの二人は、車の下に潜っていて

      • 短編集「シャンプー瞑想」

        初めまして! noteの設定に手間取った! 投稿挫折しそうだった! だけど あんたは今月は小説書きなさいって 天から言われて。。とにかく書くことにした美文です。 閃いたら書く。 そんな小説なのですが、よかったらおつきあいください。 タイトルは「シャンプー瞑想」 第1話『窓』 初めてのデートの時、彼は大学病院の裏通りに車を止めた。         自動販売機で缶コーヒーを買ってくれ、狭い車内で蓋を開けた。      カチンと音を立てながら、彼は「あそこなんだ」とぼんやり呟