薄墨で描くように・・・
♪ 下記の事を知った日からエンヤの「may it be」を聴くと、本人の姿を思い出す。
この日は、エンヤの曲と共に静かに在りし日を想う事になる。
60カラット近くになると誰しも大勢の人に出会っている。
そして・・・去っていく。
昨今 改めて感じるのが、心に留まる人。
親しくなったから、一緒に出掛けたから・・・そんなことでなく、数回しかお会いせずとも印象に残る人がいる。
20カラット時に出会った人々の中でも、やはり未だ心に留まっている。
久しぶりに偶然ばったり会ったら・・・という感じ。
「どうしているだろうか?」と何かにつけ思い出すのである。
心の琴線に何かが触れたのだろう。
人の不思議である。
・姿(無機質的)を消していた。
その場所に同化していた。
場所に同化するということをその人から教えられた。
とにかく無表情に近く喜怒哀楽を「表現」できた人である。
特別な事はなかった。
特別に優しくされたわけでない。
役者でないが、どんな職業もプロは 静かに「表現するように行動する」
と無言で示したことを後日思い知る。
とにかく姿を消していた。
私だけかと思っていたら、他の方も同じだった。
場所に同化し姿を消していた人が姿を現したのは突然だった。
昨年(令和5年)7月に知らされたときは何も感じなかった。
後日、号泣している自分がいる。
誰もが猛烈な喪失感を感じている。
姿を消していた人が姿を現したのは、残像である。
聞こえない声と共に残像で姿を現してきたのである。
♪ いらっしゃいませ~。
♪ おいでだったんですか?気が付かなくて申し訳ない。
隠れてましたか?
♪ 長くおいでにならないから気になってました。
どうかされましたか?何もなかったなら良かったです。
♪ 待ってたんですよ。
その場所に行き、立っていた場所、声をかけてくれた位置から幻の声で残像で迎え、姿を現した。
「どんなに大変でも我を忘れないように!」と言わんばかりの残像で来る。
姿を消していた時、それで支えられ続けていたことを思い知った。
一生消えることのない背中を押す残像である。
地元・福岡は もちろん、九州・博多=福岡に来た転勤族・出張族が、もしかすると同じかもしれない。
定年を迎え 足を運ぶことが少なくなった方々の中にも、私たちと同じ思いの方が多くいることだろう。
♪ 静かに支えられていたこと。
バー グロット
バーマン:三 宅 博 文
令和5年6月27日
福岡市中央区大名2丁目6-60の地より
薄墨で「心のあり様」を描き残すように 飛び立つ♪
その心はけして忘れない♪
♪ 定期的に届いていた店からの手紙を探す。
本人の文字が出てきたとき、涙が出た。
大切にしなければならない。