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委員会活動のクラウド化(ロイロ×canva)

私はとある地方の公立小学校の教員です。

今回の記事は小学校の委員会活動についての一提案です。


委員会クラウド化の背景

委員会の課題・改善点

⭐︎物理的な距離が遠い
私の勤務校では、5年生と6年生の校舎が離れています。
位置関係としては
6年教室棟⇆特別教室棟(職員室・放送室)⇆別館⇆児童棟(5年)
となっているので、どの委員会も集合そのものに時間がかかってしまいます。
(それがたとえ単なる連絡事項だけだとしても)

⭐︎活動時間が足りない
年間の委員会活動の時間は削減傾向にあります。
勤務校では、ここ数年は減っていませんがそれでも年間9時間で、毎月あるわけではありません。

⭐︎引き継ぎ方法が属人的
担当教員や担当メンバーは毎年チェンジされます。
活動内容もきちんと明文化されていないこともあります。

クラウド化のメリット

以上の課題を一気に解決する方法があります。
それは活動の土台をクラウド上にすることです。
クラスルームやロイロノートを中心としたクラウドに記録を残すことで上記の課題のほとんどは解決されます。

そして私の一番のおすすめは、ロイロノートを活用するということです。

なぜロイロノート

理由は二つです。
一つ目は、ロイロノートの「共有ノート」の使い勝手が委員会活動と非常に相性がいいということです。
教員と子どもたちが同時に編集、閲覧でき記録も残るのでおすすめです。

二つ目は、
他のアプリや機能との連携が簡単だということです。
私(教員)→canvaの画像や動画をアップロード
子どもたち→webカードからインターネットで調べ物
のようなアプリを跨ぐような活動にはロイロノートは最強です。

年間を通した取り組み

具体的な例(放送委員会)

私は現在、放送委員会の担当をしています。

個人的には放送・保健・給食・など毎日やることが決まっている委員会にはかなりおすすめです。
企画・運営などの児童会活動の中心を担う委員会にもおすすめです。

具体的にどのような手順で進めているのかを説明します。

1学期

ちなみに本校は前年度末の最終回に新メンバーとなる4年生が加わって卒業前の6年生が仕事を教えるというシステムです。

なので、新年度の1回目は仕事をある程度理解した新5年生とほとんどの場合初めてになる新6年生と担当教員(本校は職員の数も多いので初めて単独でなることはまずない)という組み合わせでスタートします。

今年、私は1回目の委員会活動からタブレットを持参してもらいました。
そして、あらかじめ作っていたロイロノートの共有ノートに招待します。

そこに委員会活動の概要と時間割(放送の時程)を載せておきます。
↑過去の文書を多少訂正加筆してPDF化して載せただけです。

ここは、自分で読んでもらうこととします。
放送の空き時間や自宅などで熟読してほしいことを伝えます。

また、曜日ごとの仕事は名前のカードを移動させて完了です。

そして、浮いてできた時間で放送委員会が楽しくなるような取組について考えます。

その時に昨年度のノートを引っ張り出してきて、参考にしてもらいます。

また、1学期は基本的な操作方法やルーティンを覚えてもらうことが一番ということも伝えていますので、そういった取り組みはほどほどです。

運動会(5月末)の後には、教師主導でcanvaを用いて動画編集を行いました。
あらかた写真とフレームを入れておいた動画にテロップや言葉を入れてもらいました。
これを共同編集で担当を決めて行いました。
5年生→団体競技→自分たちで更に細分化
6年生→団体演技→自分たちで更に細分化
初めてなので情報過多の動画となりますが、まぁそれはそれでこれから学んでもらいましょう。

また、共有ノートの利点も活かせた場面が何度かありました。
それは、放送時の子どもたち同士の気づきを共有できるということです。
「もっとゆっくり放送しよう」や「CDの整理整頓」などのカードを子どもたちでやり取りすることもありました。

2学期

1学期の段階で活動の大枠がわかってきていると2学期のスタートはとても楽です。
1学期と同様に2学期用の共有ノートを使って活動を計画していきます。

2学期は行事が多いので放送委員会の出番も多いです。

宿泊学習や修学旅行の後には自分たちで動画を作成しました。
1学期の運動会での動画作成の経験があるので比較的スムーズに進みました。
よりシンプルにできるようになります。
子どもの学習力は恐ろしいです。

この辺りから他の委員会もcanvaにて動画を作って放送することが増えてきたので職員間でルールを作って共有しました。

もう一つ2学期に実験的に取り組んだのが教員を介さない取組です。

アンケート→放送を自分たちで

私の勤務校には、児童用のポータルサイトがあります。
その枠の一つにアンケート欄があります。

そのアンケート欄を用いて児童がフォームで作ったアンケートをコピペして貼り付けます。(ここは教員、わずか15秒くらい)

あとは、給食時の校内放送で「アンケートが◯◯っ子ポータルサイトに入っています。締め切りは⭐︎⭐︎です。ご協力をお願いします。」と伝えたら完了です。

実際、直後から多くの回答がありました。
スプレッドシートが結果を勝手にまとめてくれるのであとはそれを子どもたちと共有したら、文章化は自分たちで行います。

結果、この取組のほとんどは子どもたちだけで完結です。
今までであれば、アンケートをコピーして先生方にお願いをして配布→回収→集計とかなりの時間を使っていましたが、随分と楽になりました。(大人も子どもも)
クラウド化の大きな利点です。

余談です。
アンケートの一つに「今年を表す漢字は?」というものがあったのですが、「悲」や「苦」を書いている子たちが複数名いました。
担任に伝え、話を聞いてもいました。
大ごとではなかったものの、生活アンケート的な役割も果たしました。

3学期

2学期末から、canvaのカレンダーを流し込むことにしました。
テンプレートから不必要な部分を消して保存するだけです。

2学期末に作成

そこに、それぞれ自分の担当の曜日に放送原稿を入れるようにしました。
あらかじめの予定や変更は事前に伝えることもできますし、何より見通しを持ちやすくなりました。

こちらは今からの取組になりますので、多少変更があるかもしれません。

職員室での広報活動

ステルス広報

そして、これを自分の委員会だけで進めてしまうと結局属人的な取組になってしまうので広報活動は欠かせません。
放送委員会の児童の頑張りを伝えるときに端末を見せながら、「こんなふうに頑張っていましたよ」と伝えるだけでも効果的です。

若い先生方は大抵、「ロイロでやってるんですか!?」と食いついてきます。
そうでなくても日頃からロイロノートについて、授業外の活用方法も話題に挙げると他の先生方とも色々な情報共有ができるので、情報交換はとても大事です。

2学期途中から、保健委員会、体育委員会、給食委員会あたりはロイロとは限りませんがクラウド化が進んできています。

ICT通信でお知らせ

私は今年度、先生方に向けたICT通信を発行しています。
(基本はクラウド上、時々印刷、現在No28)

その中でも委員会関連の情報は時々お伝えしています。

ポータルサイトとの連携

私の勤務校では「職員室ポータルサイト」「児童用ポータルサイト」の2つが稼働しています。(Googleサイトで作成)
そことも上手に連携していくことでもっと楽しくクリエイティブな委員会活動の姿が見えてくると思います。

私の次年度への課題です。
核となる先生方と連携しつつ、来年度のスタートで一気にクラウド化が加速するように企てています。

ロイロTVが楽しみ

1月5日(日)21:00〜
達人に学ぶ!ロイロノート&Canva活用術

というロイロ認定ティーチャー&canva認定教育アンバサダーの方々による講座があります。

今からとても楽しみです!

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