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トヨタなどの自動車メーカーの不正について⑤《なぜ、今なのか?》

前回④はこちら。初回①はこちら
トヨタなどの自動車メーカーの不正についての、私の意見を書いています。
現時点で私は、一次情報(国交省やトヨタ自動車からのプレスリリース)を見ていません。あくまでネットやテレビでのニュースから受けた情報からの考察です。
前回までは、そもそもの自動車の検査や指定、認証の仕組みとその制度の立法背景的な事を取り上げてきました。
今回は、何故、最近になって自動車メーカー各社が不正を行っているのか、その想像される背景を掘り下げていきたいと思います。

まず、そもそも自動車メーカーがどこで商売をしているのか考えてみましょう。
実は、日本の自動車メーカーのほとんどは、軽自動車除いて、海外向けに車を企画開発し、製造しているのです。

平成初期くらいまでは、日本向けに企画し、日本でしか売っていない車種が結構ありました。
しかし、今は、軽自動車を除く殆どの車種を海外向けに企画開発し、その仕向け地の一部として、母国日本も入っているという事情があるのです。

そうすると、色々な仕様や基準を、一番沢山売れる仕向け地を基準に設計しておいて、2番手以下の仕向け地用には、各種微調整や微修正で帳尻を合わすのが合理的な判断になるのは容易に想像がつきます。

それも、一番多く出る仕向け地の、例えば、安全基準や環境適応基準が、仮に日本より厳しい基準だとしたら。
厳しい基準に適合していれば、仮に、日本向けにはそれ以下の基準で事足りるとしたら。

わざわざ緩い基準向けに再試験なんてしなくて良いじゃないか、という発想になることもあり得ます。
だって、外国向けに、日本向けより厳しい基準で設計して、その仕向け地でのテストに合格しているのですから。
それより緩いテストなんて、わざわざしなくて良いじゃないか。
そうなるのが本音なのかな?なんて思ってしまいます。

次回は《背景》について掘り下げます。つづき⑥はこちら

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