第12話 ごめんね占い
君にラインを無視されている。君の既読無視は別に珍しいものじゃないから、私はそんなに気にしない。君はその類まれなる気まぐれさで、ラインの返信パターンを私に読ませない。
ところが、今回ばかりは、君の既読無視の理由に見当がついている。
恐らくだが、君は怒っている。それも嫉妬している。私が、君以外の人間との交流を仄めかしたからだ。ちょっと前まで流行っていた占い? 心理学? を私は君に話した。君はさっそく、結果を私に教えてくれた。君と私は相性バッチリらしい。
けれどそもそもの話、私はその占いを君以外の人間に教えてもらった。しかも偶然、教えてくれた人は君と同じ結果だった。私と相性抜群だ。
同じ結果なのは本当に偶然だし、私だって君以外の人間と話さないことは無い。君が私以外のたくさんの友人を持っているように。
けれど、やっぱり思う。
ごめんね。