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「私の主張」滋賀県大会優勝🏆


「私たちはどう生きるのか」


「30年後、日本はどうなっているでしょうか?」
社会の大きな変化の中で、最も深刻な問題のひとつが少子高齢化と労働人口の減少です。現在、日本の人口は約1億2千万人ですが、30年後には1億人を切ると予測されています。65歳以上の者の割合は30%から40%に近づき、生産労働人口は7千万人から5千万人に減少する見通しです。人手不足は今以上に深刻なものとなるでしょう。

私たちは、こんな未来に向かってどう生きるべきなのでしょうか。

私は、日々の仕事に追われる中で、この問題に真剣に向き合う余裕がありませんでした。将来への不安はあっても、どう行動すればいいのかわからず、変わりたいけれど変われない自分にモヤモヤしていました。そんな私に「変わる勇気」をくれたのが、労働組合でした。1年半前、今の委員長に誘われて組合活動に参加したことで、私は自分自身を見つめ直し、行動を変えたいと思うようになりました。

そこで私は、組合の副書記長に立候補し、選任されました。不安はありましたが、「行動しなければ何も変わらない」という思いが私を突き動かしたのです。そして、今度は私が、他の人の背中を押す番だと感じています。特に、ライフキャリア支援を通じて、社員の未来をサポートする取り組みを始めました。中小企業では、キャリア支援が後回しにされがちです。しかし、労働組合こそが社員の実情を理解し、サポートできる存在です。

こうして、私たちの組合では「女性の活躍」「外国人労働者の環境整備」「社員のライフキャリア支援」という三本柱で行動を進めています。

まず、「女性の活躍」については、育児と仕事を両立している女性社員から多くの意見を集めました。特に、育児短時間勤務の期間延長を求める声が多く寄せられたため、今年の春闘でその要望を交渉し、小学三年生から六年生への期間延長を実現しました。現場の声を直接聞くことで、女性たちの不安や不満を理解し、それを会社に伝えた結果、実際に変化を起こすことができたのです。

次に、「外国人労働者の環境整備」です。現在、組合員の約1割が外国人労働者ですが、彼らからの要望で多かったのは「日本人従業員と交流する機会が欲しい」というものでした。そこで、私たちは労使共同でBBQ大会やボーリング大会を開催し、外国人労働者からも大変好評を得ました。今後も、外国人が働きやすい環境を整備し、多様性を尊重する職場づくりに取り組んでいきます。

最後に、「社員のライフキャリア支援」についてです。最近は若年層向けの人材育成や賃上げが注目されていますが、ベテラン社員のモチベーション向上に向けた取り組みは不足しています。賃金が上がらず、将来への不安を抱える社員に対して、ライフキャリア支援セミナーを開催し、5年後、10年後の働き方や老後のライフプランについて考えてもらう機会を提供しました。このように、自分の未来に向き合う場をつくることが、組合の大切な役割だと感じています。

これまで、私たちの組合は賃上げ交渉だけを行う組織でした。しかし、今後は労使協調による「働き方改革」や「ダイバーシティ」の推進を通じて、社会の変化に対応していく組織へと進化させます。なぜなら、私自身が組合活動を通して変わったからです。

「私たちはどう生きるのか」——その答えは一人ひとりに委ねられています。しかし、その答えを見つけるきっかけや、変わるための環境をつくり出すことができるのは労働組合です。私は、これからも組合活動を通じて、働く人たちの人生に寄り添い、未来をより良いものにしていくお手伝いをしていきます。

人生100年時代。私たちがどう生きるかは、今からの行動で変わるのです。

2024年滋賀県支部大会優勝

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