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2025政策フォーラム参加報告

2025政策フォーラムでは、労働組合の視点から日本経済の現状と労働条件改善に向けた方針が話し合われました。主要な議題は以下の通りです。

2024年11月6日(水)13:30~16:30
オリエンタルホテル東京ベイ 3階「オリエンタル」

会場:オリエンタルホテル東京ベイ

1. 2025労働条件闘争の基本姿勢

  • 実質賃金の上昇の定着: 経済成長を維持するために、物価上昇を上回る賃上げを実現し、賃金と物価の好循環を作ることが目標です。人口減少下で人材不足が続くと見込まれる中、魅力ある労働条件を提供することが重要とされています。

  • 賃金格差是正の取り組み強化: 特に中小企業の賃金水準の底上げが求められています。規模間の賃金格差が広がっている現状に歯止めをかけることが急務です。企業間の連携と政府による価格転嫁の支援が不可欠とされています。

2. 賃金闘争

  • 賃金引き上げの要求基準: 物価上昇を上回る実質賃金の上昇を目指し、フルタイム労働者には平均4〜6%の賃上げを求め、パートタイム労働者に対しても同様の処遇改善を行います。

  • 企業内最低賃金: 法定最低賃金の全国平均1500円を見据えた企業内最低賃金の引き上げを要求します。

3. 期末一時金闘争

  • 一時金の確保と公正配分を重視し、企業業績と貢献度に応じた配分を要求します。フルタイム・パートタイム労働者間の不合理な格差を解消することも目標としています。

4. 労働時間の短縮・改善

  • 年間総労働時間1800時間の実現: 労働時間の短縮と有給休暇の完全取得を推進します。勤務間インターバル制度の導入など、働き方改革を進める方針です。

5. 総合的な労働条件の改善

  • 退職金制度の見直し: 確定給付型企業年金を基本にし、労働者が安心して退職後の生活を送れるような制度を整備します。

  • 労災補償の改善: 労働災害時の補償を充実させ、使用者の責任を明確にする方針です。

  • 定年制度の延長: 65歳までの定年延長、もしくは定年制度の廃止を議論します。

6. ジェンダー平等と職場環境改善

  • ジェンダー平等の推進: 女性の活躍推進と男女間の賃金格差是正を進めます。セクシャルハラスメントや職場内の差別的取り扱いを防止する取り組みを強化します。

  • 育児・介護支援の充実: 両立支援制度の拡充と、働き方の柔軟性を高める施策を推進します。

7. デジタル技術と人材育成

  • DXの推進と労使協力: デジタル技術革新を通じて生産性を向上させる取り組みを行います。生成AIや新しい技術の導入を進め、人材育成を強化します。

8. 障がい者や外国人労働者の雇用環境整備

  • 障がい者の雇用促進や合理的配慮の提供、外国人労働者の公正な雇用環境の整備を目指します。

9. CSR(企業の社会的責任)と安全な職場作り

  • ハラスメント対策: 職場内のあらゆるハラスメントを防止し、厳正な対処を行います。

  • 安全衛生管理: 労働災害の撲滅を目指し、安全で健康的な職場環境を整備します。

10. 闘争の進め方

  • 各組合が賃金闘争に参加し、賃金の引き上げを目指すための具体的なスケジュールが示されています。共闘組織を活用し、効果的な交渉活動を展開します。


キャリアコンサルタントの配置による意義と効果

  1. 個々のキャリア形成支援の充実

    • キャリアコンサルタントは、労働者一人ひとりに合わせた具体的なキャリアプランを設計する支援を行います。特に飲食業界のように労働環境が変化しやすい業種では、従業員のスキルアップやキャリアチェンジのニーズが多様です。キャリアコンサルタントの専門的な助言を受けることで、労働者は自分の強みや今後のキャリアパスを明確にし、モチベーションを高めることができます。

  2. 働きがいと組合員のエンゲージメント向上

    • 組合としてキャリアコンサルタントを活用することは、単に労働者のキャリアを支援するだけでなく、働きがいを創出する一助となります。自分の未来を考え、具体的な成長目標を持つことで、労働者は組織への帰属意識が高まり、より前向きに業務に取り組むようになります。特に飲食業界では、職場での成長機会が労働者の定着率向上にもつながると期待されます。

  3. 柔軟な対応による労働者支援

    • キャリア形成においては、労働者のライフステージや個別の事情に柔軟に対応することが求められます。キャリアコンサルタントは、仕事とプライベートの両立を図りながら、現実的かつ意義あるキャリア構築をサポートします。特に、育児や介護との両立が必要な組合員には、個別相談を通じて最適なキャリアプランを提供し、組合としての支援力を強化します。

  4. 飲食業界特有のキャリアニーズに対応

    • 飲食業界は、技能向上やマネジメントスキルの習得がキャリア形成において大きなテーマです。キャリアコンサルタントを配置することで、例えば料理技術の専門性を高めるトレーニングや、管理職としてのスキル開発に関する助言を的確に行える体制を構築します。これにより、労働者が業界内でのキャリアアップを目指しやすくなり、業界全体の質の向上にも貢献できます。


ファイブスター労働組合として、キャリアコンサルタントの配置は、単に組合員のキャリア支援を行うだけではなく、労働者が長く安心して働ける環境作りの要と考えています。この取り組みを通じて、組合員一人ひとりが希望と充実感を持って働ける職場環境を実現することを目指します。私たちは、今後も組合員のキャリア形成を支援する施策を推進し、飲食業界全体の発展に寄与していく所存です。

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