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チョッパリ犬の躾方♡第二話

2


 とんでもない美人だ


 本来女子高生というのはその容姿を褒める際は可愛いと表現するものだが俺が思ったことは、そんなちゃちい表現ではなく美女……または麗しいという表現だった


 高三……それに近くの女子校か……


 名前は……


 ??………ハ…ビン……?


 明らかにN国人の名前ではなく出身地に目を通すとK国と記載されてあった


 外国人の子が入塾するというのはあまりこれまでなかったらしい


 体験だけするが当然N国語での講義のため入塾は断念というケースがほとんどだ


 塾長も今回はそのケースだろうと思っていたが

 入塾させたいとのら一点張りだ


 プロフィールを見るまでは俺は理解できなかったが写真を見てようやく理解てきた


 彼女が仮に入ったら芋づる式で他の学生の入塾も期待できる

 それにこの学力だ

 確実にトップ校に行くだろう


 宣伝効果材料として魅力的すぎる人材である



 そんなことを頭に巡らせたが俺にとってはどうでもよかった――社員とはいえ授業の質や入塾者数に関わら座俺の給料は一律であり給与が増減することはない



 入っても入らなくてもどうでもいい――







 そんな考えは彼女が教室に入って来た瞬間にガラガラと崩れ去った



 写真では表現できないほどの美しさだ


 教室に入ってきた瞬間にザワザワと騒がしい教室は一瞬出静まり返ったのだ


 俺を含めた全員が彼女の方を向いていた


 塾において学校と異なり自己紹介などは本来しない

 ――が一部の生徒が俺に彼女の自己紹介を促した




 当然と言えば当然だろう



 俺の身長も大きい方だが


 彼女の視線は俺と変わらず顔が小さいせいかやや俺よりも小さいのであろう


加えて高校三年生とは思えないようなその豊満な胸だ


 年頃の塾生などは彼女を見た瞬間に発情しただろう

 


 女優顔負けのその美貌は塾生のすべてを魅了した




 彼女の自己紹介がおわりすぐに全員が拍手をして迎えた後に講義はいつも通り始まった


 ――始まったとはいえ

 塾生の何人かはチラチラと彼女の方を見ており


 俺も彼女を気にしてか授業の質はあまり良くなかっただろう


 そして授業がおわり



 複数人のチャラチャラした男子がハビンに声をかけていたがあまり相手にされていなかった

 

 男子には同情したが何故か安心感かあった


 が――彼女は魅力的だがあくまで生徒は生徒

 俺はわかりやすい講義をするだけだ


 そんなことを考えながら俺は塾の教室の清掃に取り組んでいた


 机と椅子を1つ1つ丁寧に消毒しタオルでふく


 当然すべての席に対して行う――もちろんハビンが座っていた席も例外ではない


 ハビンが座っていた席――



周りを見渡し誰もいないことを確認した――――





そして俺は

 


 俺は初めて生徒が座っていた椅子の匂いを嗅いだ





 



キモい……






 


 キモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイ








 誰かに見られたら……いや……そもそも俺がやってることが……




 ビクン




 しかし……


  


 ほのかに甘い匂いがした



 



 その時からだろう


 俺が授業が終わった後――彼女の椅子の匂いを舐めるようにかぎ始めたのは――




 


 

 

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