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ネコのこと 虎太郎のこと 001
2022年9月、ひょんなことから1匹の仔猫と出会い、その仔猫を、僕は飼うことになった。
その仔猫は、大山千枚田棚田俱楽部に保護された迷い猫だった。
棚田倶楽部に書類を届けに行ったとき、どこからともなく弱々しい鳴き声が聞こえてきたのだ。今思えば、特別に動物好きでもなく、大人になってから動物を飼うことなんてこれっぽっちも考えていなかった僕が、その弱っちい鳴き声に心惹かれたのどうしてなんだろう。心惹かれたというのか、とにかくその鳴き声を発する「もの」を見てみたかったのだ。
ブルーシートか何かで覆われたゲージの中にそれはいた。職員さんにお願いして見せてもらうと、なんとも頼りなさそうに縮こまってみゃーみゃー鳴く仔猫だった。
職員さんは事も無げに抱き上げる。その慣れた所作はそうとうの猫好き。そうではない僕も何だか抱き上げてみたくなって、許可を得て抱き上げてみた。噛まれないか引っかかれないか恐々だったけれど。
即決した。この猫は、僕が飼う、と。
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