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#188:ショートショート『不機嫌貯金』

前回に引き続き、今回も「AIショートショートクリエイター見習い」として投稿します。
前回初めて生成AIとコラボしてショートショートを作ってみて、すっかり楽しくなっています。
頭の中にいろんなことが浮かびやすい人は生成AIに手伝ってもらってお話を作ってみるととスッキリできておすすめです。
これも自己理解からの自分活かしのいち手段!

ショートショート 「不機嫌貯金」


町の片隅に、ひっそりと「不機嫌銀行」という場所があった。そこでは、誰でも自分の不機嫌を預けることができた。

「まったく、またアイツが私の話を適当に聞き流して!」 「さっき買ったパン、思ったよりパサパサだった…」 「バス、目の前で行かれたし!」

訪れる人々は、自分の不満を次々と口にし、それを小さな瓶に詰める。不機嫌銀行の受付係は、静かにそれを受け取るだけ。何も言わず、微笑みもせず、ただ黙々と。

そして、不機嫌を預けた人々は、なぜかみんなスッキリした顔で帰っていくのだった。

ある日、新人の受付係が支店長に聞いた。 「支店長、預かった不機嫌は、どこへ行くんですか?」

支店長は言った。 「裏の部屋にある“自己肯定感製造機”で蒸留するんだよ」

新人は驚いた。 「えっ、不機嫌が自己肯定感に? どうやって?」

支店長はにっこり笑った。 「不機嫌はね、誰かに“わかってほしい”っていう叫びだから。十分に受け止められると、その叫びは役目を終えて蒸発する。そして、その人の“私はこれでいいんだ”という自己肯定感に変わるんだ」

新人はその言葉を聞いて、ふと町を見渡した。 そこには、銀行を訪れた後の人々が、少しだけ穏やかに、少しだけ優しくなった顔で歩いている姿があった。

「不機嫌銀行」は、今日も静かに営業中。 あなたも、少しだけ預けてみますか?

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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《私について…》

私は『ジブントリセツ作成サポーター』として、人生の節目節目でライフキャリアに悩む女性が自分らしい生き方をかなえるためのサポートをしています。
noteペンネームは「さいた みこ」、ジブントリセツサポーターとしては「しみず えみこ(=しみこ)」として活動しております。


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