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#193:ショートショート『思考の泉とフクロウのソル』
みなさんは三行日記、感謝日記、ジャーナリングなどをされていますか?
私は振り返りをルーチン化するのが負担というか、飽きるというか、面白さを感じないというか。
続けていた三年日記も1年半ほどたったところで先日終了にし、すっきりしました。
まったく読み返すことはなかったですし、一段上にある前年同日の自分の記載もほぼ見ていませんでした。なんということでしょう!
このあたりの思いをショートショートという形にしてみました。
なんだか自己正当化っぽく、そして若干偉そうになってしまったかもしれません…。
ショートショート 「思考の泉とフクロウのソル」
昔々、とある静かな森に「思考の泉」という不思議な池がありました。そこに住むフクロウのソルは、誰よりも知恵深く、常に自分の心や考えを巡らせるのが得意でした。ソルは日々、枝の上で瞑想し、夜空を見上げながら森の出来事や自分の気持ちを振り返っていました。
ある日、森の賢者であるカメのセイジがソルの元を訪れました。
「ソルよ、おぬしは思考の泉を訪れぬのか?」
ソルは首を傾げました。「思考の泉?何のために?」
セイジは静かに語ります。「この泉に映る自分の姿を眺め、日々の出来事を振り返ることで、より深い学びを得るのだ。森の仲間たちは皆、ここに来て自分の心と向き合っておるぞ。」
ソルは少し考えましたが、首を横に振りました。「私はいつも自分のことを考えているし、夜空を見上げながら振り返りもしている。それをわざわざ泉に映して確認する必要があるのかい?」
セイジはゆっくりと目を閉じ、しばらく考えてから言いました。「確かに、おぬしのように日々内省している者にとって、泉は不要かもしれぬ。だがな、泉に映すことで初めて気づくこともあるのだよ。」
ソルは少し考えました。「うーん…でも私は泉に行くより、この枝の上で思索にふけるほうが好きなんだ。」
セイジは穏やかに笑いました。「それなら、それがおぬしにとっての『泉』なのじゃろうな。」
それからというもの、ソルは自分なりの方法で思索を続けました。泉を訪れる者もいれば、空を眺めて思考を巡らせる者もいる。大切なのは、自分に合ったやり方で心と向き合うことなのだと、森の住人たちは気づいていきました。
そして今日も、ソルは夜空を見上げながら、静かに自分の思考を泉のように澄ませていくのでした。
(ショートショート、おしまい)
それぞれのスタイルがある、ということですね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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《私について…》
私は『ジブントリセツ作成サポーター』として、人生の節目節目でライフキャリアに悩む女性が自分らしい生き方をかなえるためのサポートをしています。
noteペンネームは「さいた みこ」、ジブントリセツサポーターとしては「しみず えみこ(=しみこ)」として活動しております。