花粉症患者を氾濫させる杉の木をはじめ、林業へのテコ入れを進めるべき

自分は花粉症患者でもあります。服薬のお陰でくしゃみや鼻水はそこまでではありませんが、毎年この時期になると目の痒みで悲惨なことになります。

昨日眼科に行きました。待合室は座席がしっかり埋まっており、この前まで「感染症対策のために密は避けましょう」と言われていたのを嘲笑うかのような光景でした。

花粉症は自分も含め多くの人の場合スギ花粉によって引き起こされます。中には他の植物の花粉で引き起こされる方もいますが、花粉症ではスギが圧倒的に多いのは語るまでもないことです。

花粉症患者で溢れさせる杉の木は、戦後木材需要を見込んで国策によって大量に植えられたものです。その需要が鉄筋等別のものに取って代わられ、伐り倒されないばかりでなく林業を続けられなくなったことが今も尾を引いているのです。

これを公害病と言わずして何というのでしょうか。

いい加減花粉症の原因となるスギへの根本的な対策を施して欲しいところです。中には「毎年花粉症対策グッズが売れており圧倒的な経済規模となっているために止められないでいる」という陰謀論めいた話もありますが、そんなふざけた話が事実なら到底許されることではありません。花粉症対策は食費や消費税と同じで、中流・貧困の人々にも高所得者のように等しくのしかかってくるものです。そのようなものを語る際に「経済規模」など持ち出すのは論外です。

また若者が林業等の地方の産業から遠のいている理由も重く考えるべきです。よくあるのは「きつい仕事を避けたいだけ」「便利な都心で遊んでいたい」と「若者が軽薄であるだけ」であるかのように言われがちですが、一応それもあるとは思いますが、むしろ逆です。
1.地方の高齢者の旧態依然とした体質で、若者にはただ労働力として駒となることだけを求めている腐敗ぶり。
2.都心にある仕事と比べて稼げないのでやむなくの選択であること。
3.病院や学校といったその後の生活の利便性。
そういったものの情報が共有され、若者が地方から遠のく原因となっているのです。特に1に関しては地方側の自業自得と言えるでしょう。労働力の不足という問題を前に解決を欲しているのに自らを変えようと努力しないのは甘えとしか言えません

ただ、2や3に関しては地方だけでは片付かない問題でしょう。こういうところは国や自治体の出番です。林業に従事する若者に国からも手当を直接支払い、施設の建造や店舗の誘致等も進めることです。また、1の腐敗ぶりから少しでも若者を切り離すために、生活する場もアパート等を建設して別の場所で生活させるようにするということも手段だと思います。必死に「地方でスローライフ」みたいな印象操作をマスコミを使って打ち出していますが、根本的に間違っているのです。

また、林業自体の需要を喚起することも忘れてはいけないことです。鉄筋もそうですが、プラスチック等新たな素材が次々に生まれてきた現代、建材素材といったものとしての木材の需要はそこまで大きくはならないでしょう。そうではなく、もっと別の形での需要を生み出すのです。

自分は杉の木を使ってのバイオマス発電を推し進めるべきと考えます。再生可能エネルギーと言うと何故か一番環境を破壊する太陽光発電が挙がりますが、持続可能なエネルギーを模索するうえでもバイオマスやバイオコークスを利用した発電を推し進めるべきだと考えます。いずれの形であれ、今までとは全く違う木材需要を喚起すべきなのです。

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