折原さゆみ

小説を投稿しています。 小説家になろう、カクヨム、エブリスタ、アルファポリスなどで活動中。 note でもいろいろ投稿していけたらなと思います。

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結婚したくない腐女子が結婚しました 第一話

本編 「紗々(さしゃ)、いつになったら結婚するんだ。そろそろお見合いでも何でもいいから結婚相手を探した方がいいぞ。」 「まあ、紗々がいいなら別にいいけど、結婚したいなら考えた方がいい年ごろよ。」  両親に言われて、仕方なく結婚相談所に登録した。本日、お見合い相手と初めて会うことになっている。果たして、私の考えを理解してくれる相手に出会えるだろうか。  私は世間一般から「腐女子」と呼ばれる人間だ。BL(ボーイズラブ)が好きで、常に頭の中はそのことでいっぱいである。男と男が

    • 結婚したくない腐女子が結婚しました 第13話

      3デートに出かけました~イケメン歩けばなんとやら②~  この第三者に、私はどのように対応したらいいだろうか。まずはこの女性の正体を考えなければならない。  大鷹さんに話しかけた女性は、私と同じくらいか、それより少し若いか年上くらいだろう。白いふわっとした長袖のブラウスに、黄色のひざ下まであるスカートをはいている。スカートの真ん中には大きなリボンがついていてかわいらしさを出している。足元はある程度の高さがある紺色のパンプス。髪色は明るい茶色だが、上品に肩までの長さを巻いている

      • 結婚したくない腐女子が結婚しました 第12話

        3デートに出かけました~イケメン歩けばなんとやら①~ たまたま、今は10月で東京の夢の国もハロウィンのイベントがやっていた。そんな時期に行ったら絶対にすごい人ごみだろうと思っていたが、私の予想は大当たりだった。  デート当日の土曜日は、10月というのに汗ばむような暑さだった。天気は快晴で、絶好のデート日和である。  私の服装はいつもの通り、ジーンズに上はTシャツに長袖のチェックシャツという色気もない地味な格好だ。足元は、これまたスニーカー。あいにく星形のブランドは個人的

        • 転校生をバカにすることなかれ 第1話

          「えにし、すまないがまた引っ越しだ。」  もうこれで何度目の転校だろうか。だがそれにももう慣れた。父の仕事の都合で転校してばかりの私だが、転校するのはやはり寂しい。短かったとはいえ、ともに学んだクラスメイトや「恋人」と別れるのはつらい。とはいえ、今回も私の目的はすでに果たされたのだから、別れがつらいとはいえ、特に未練は残っていない。むしろ、早く次の学校に行きたいという思いの方が強かった。 「別府えにしです。ここでみなさんと出会えたのはなにかの縁です。よろしくお願いします。

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        結婚したくない腐女子が結婚しました 第一話

          新百寿人(しんびゃくじゅびと)第2話

          「ここは……」 「オメデトウゴザイマス。あなたは無事に【新百寿人(しんびゃくじゅびと)】として生まれ変わりました」  とはいっても、あなたに今までの記憶はないと思いますが。  鈴木明寿(すずきあきとし)は自分の今の状況を理解できないでいた。明寿は100歳の誕生日を施設で迎える予定だった。誕生日前日の深夜、急に身体に痛みを感じてベッドわきにあるコールボタンを押そうとしたところまでは覚えているが、その後の記憶がない。 「ああ、すいません。つい、あなた方が目を覚ますとお祝い

          新百寿人(しんびゃくじゅびと)第2話

          「旦那がメガネになりました」企画書

          メガネによって殺されたのに、メガネになって戻ってきたメガネによる物語。 第一話  私の旦那が死んだ。死因はメガネによる窒息死。だが、旦那はまだ生きている。私を一人残して成仏はできなかったらしい。私のメガネに憑依して、現在は私と共に生活している。私のメガネとなって。  私と旦那はどちらも近視がひどく、メガネかコンタクトなしでは日常生活を送ることはできない。私はコンタクトをしているが、旦那はメガネをかけていた。  私は目が悪く、メガネをかけることもあるので、メガネをかけて

          「旦那がメガネになりました」企画書

          新百寿人(しんびゃくじゅびと)第1話

          第1話【新白寿人」「100歳の高齢女性、突然若返る」  このニュースが報じられたのは今から10年ほど前のことだ。日本では平均寿命が100歳近くまで伸び、超高齢社会に突入していた。少子化も進み、人類は新たな進化を遂げた。  21○○年、特別老人ホームに入所していた女性が100歳の誕生日を迎えた。しかし、女性の誕生日が祝われることはなかった。女性は誕生日当日、突如として10代後半くらいの姿に変貌していた。  朝、職員が女性を起こしに部屋に入ったら、ベッドに見知らぬ若い女性が

          新百寿人(しんびゃくじゅびと)第1話

          結婚したくない腐女子が結婚しました 第11話

          2私の趣味~週末の過ごし方③~   それは、私がいつものように土日完全引きこもりを実施していた時のことだった。 「紗々さんは、いつも週末は家にいますけど、誰かとどこかに出かけたりはしないのですか。」  突然、家で一緒に昼食を食べているときに大鷹さんに尋ねられた。どう答えようか考えているうちに、さらに続けて質問される。 「ええと、こんなことを聞いてもいいのかわかりませんが、もしかして、今までも同じように週末を家で過ごしていたりとかは、さすがにないですよね。」 「すいませ

          結婚したくない腐女子が結婚しました 第11話

          最高の出会いが待っています!~結婚相談所にぜひ、ご入会下さい~

          1プロモーション漫画 「私が、プロモーション漫画の原案を考える?」 「そうそう、うちもだいぶ大きくなってきたでしょう?大手には敵わないけど、地元では名の知れた結婚相談所になりつつあると思うの。だから、今回、もっと登録者を呼び込むために、プロモーション漫画を依頼することにしたわけ。その原案を考えて欲しいの」 「広報担当者でもない私では、役不足です」 「いやいや、会社の未来は社員全体で考えないと。それに、社長自ら、人見さんに頼んでいるんだよ」  私は、結婚相談所でカウン

          最高の出会いが待っています!~結婚相談所にぜひ、ご入会下さい~

          結婚したくない腐女子が結婚しました 第10話

          2私の趣味~週末の過ごし方②~  大学生には暇な時間がたくさんある。  もともと、本を読むのが好きだった私は、暇な時間を本を読もうかと考えていた。しかし、本を1冊読むのは結構な時間がかかる。それに比べて漫画なら本よりは時間がかからない。  漫画コーナーをぶらついて目についたのが、少女漫画であった。興味を持ってあらすじを読んでみて、どうしようかと思い悩んでしまった。それでも絵がきれいで可愛らしい男子と女子の表紙に思い切って購入を決めてしまった。  人生で一番初めに買った漫

          結婚したくない腐女子が結婚しました 第10話

          結局、派遣は派遣でしかない

          現在、他の小説投稿サイトで連載中のエッセイの最新話です。 noteは結構、エッセイを載せている人が多いので、私も載せてみようかなと思いました。  久しぶりの投稿になる。今年の夏も暑すぎるわけだが、皆さまどのようにお過ごしだろうか。私はいまだに無職であり、家でエアコンをつけて、相変わらずダラダラと過ごしている。  前回の投稿が7月3日で、3週間ほどこのエッセイを投稿していなかったわけだが、小説投稿サイトには適度に他の作品を投稿していた。  さて、いまだに無職を謳歌中の私だ

          結局、派遣は派遣でしかない

          理想の美がはびこる学校に転校した女子高生の話し 第二話

          クラスメイトの容姿 ここで、全身磨き上げられた彼女たちの容姿を上から順に説明していくとしよう。  まずは、髪の毛。女子高生特有の文化か知らないが、半数が黒髪ストレートのサラサラな髪を自慢げに肩より長く伸ばしてなびかせている。残りの3割は、プリンのように頭頂部が黒くなっていない、明るい茶髪。こちらはボブくらいの長さだが、同じようにサラサラとしているのが目で見てわかる。そして最後の2割は、ボブと同じく明るい茶髪で、ゆるりとカールがかった髪をふらりと、こちらも肩より下まで伸ばして

          理想の美がはびこる学校に転校した女子高生の話し 第二話

          異世界転移をした彼女は異世界の常識を変えようと試みるが、勇者がくそ過ぎて困りました 第五話

          本物の聖女が現れました 「コンコン。」  カナデとユーリの口論は部屋のノックで中止された。とっさに今までの声が部屋の外に聞こえていないかユーリに確認するカナデに、ユーリは首を横に振る。 「とりあえず、オレ達の声は外に漏れることはない。部屋に入る際に、防音魔法をかけておいたからな。」 「あっそ。もといた世界でそんなことを口走っていたら、中二病を患っている痛い人だったでしょうね。」 「誰ですか。」  カナデの皮肉を無視して、こほんと軽く咳ばらいをして気持ちを落ち着かせ

          異世界転移をした彼女は異世界の常識を変えようと試みるが、勇者がくそ過ぎて困りました 第五話

          理想の美がはびこる学校に転校した女子高生の話し 第一話

          プロットもどき 1異常な教室 「転校生を紹介します」 「隣の県から引っ越してきました『平和子(たいらかずこ)』です。よろしくお願いします」  私は親の仕事の都合で引っ越しをすることが多い。高校2年生のGW明け、新しい学校での生活が始まった。小学校のころから繰り返されてきた教壇前での自己紹介にも、すっかり慣れてしまった。 「では、真ん中の一番後ろの席が空いていますので、そこに座ってください」  担任は、やけに肌がツルツルのスラリとした、長身のモデル体型の若い男性だ

          理想の美がはびこる学校に転校した女子高生の話し 第一話

          結婚したくない腐女子が結婚しました 第九話

          2私の趣味~週末の過ごし方①~ 一緒に住むことになっても、私は自分の趣味をやめることはない。それ込みで結婚を了承したのだから構わないだろう。  世間一般の会社員と同じように、私も週末の土日が休みである。銀行という職柄、お盆はないし、年始年末の休みは少ないが、それでも、土日が休みなことに変わりはない。大鷹さんも、世間一般の会社員中に含まれている。つまり、土日が休みということだ。  人それぞれ休みの過ごし方は違うと思うが、私と大鷹さんは、休みの過ごし方が大きく異なっていた。

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          30歳処女、不老不死になりました  第一話

          1三十路を迎えた 「とうとう、この年まで処女となってしまった」  栄枝実乃梨(さかえみのり)は、本日元旦、めでたく、三十路の誕生日を迎えた。  そこから、彼女の不可解な体質の苦悩が始まることとなった。 「これは、さすがに異常事態だわ……。まさか、ね」  十年後、実乃梨は四十歳となる。彼女はこの年になっても独身を貫いていた。恋人も作らず、のんきに自由を満喫していたら、自然と独身となってしまったのだ。しかし、彼女はこの事実に特に悲観はしていなかった。女性の社会進出が世間

          30歳処女、不老不死になりました  第一話