影絵と薬草園の日。
2023.5.5
朝、起きたら、
庭の南側の壁に、
(コンクリート、隣家との仕切り)
朝陽が、薔薇いろのひかりで
影絵をつくっていた。
朝が好きだ。
朝には、なにもかもが
うまくいくような、
明るいしづけさが、ある。
ジブンのことも信じられる。
なにかを、ちいさいながらも
きちんとやれる、と
お腹は柔らかく温かく、
頭もすっきりとしていて
向田邦子さんが
随筆に書いていらっしゃったように
綺麗な水に放たれた
角が、綺麗な、お豆腐
みたいに、いちにちが思える。
そんな朝が、
朝陽の影絵から始まるならば、
ナンデモデキル、ような
こころになる。
庭の花を活けて
台所の窓べに置き、
コーヒーを飲んだら、庭へ。
すぐに気温があがって
暑くなったので、
庭での作業はいったんやめて、
薬草園へ、
バスに乗って行く。
実際に、
植物が芽を出していたり、
育って大きくなっていたり、
花を咲かせていたり、
葉がやたら茂っていたり、
シーズンを終えて、
枯れようとしていたり、
を、見るのは、
《とても分かる》から、
季節ごとに、行く。
長く生きている
薬草たちは、
ちっとも、
きらきらしく、なくて、
(良い匂いで、緑幼く、
指に持てば、柔らかく、
みたいな、綺羅綺羅しさ)
堂々と立っていて、
木質化した茎を、どっしりと
くきくき曲がらせてたり、
そこから、新しい葉を、
びんびん出していたりする。
ベテラン感があって、
安心して、見ていられる。
売店では、
*セントジョンズワート
*ルー
の、ちいさな苗を買った。
セントジョンスワートは、
愛読している
魔女のシークレットガーデンの
p52.53
秋のメランコリーを
吹き飛ばすハーブ
のページに出てきたので
なまえを覚えていた。
ルー、も、同書に載っている。
食糧庫の守り草と冠され、
薬草の売店のスタッフの方は、
ルーは、薬草園にも
たくさん、生えていますよ
と、おっしゃって
でも、雑草と間違えて
いま、刈ってしまっているかも
とも、おっしゃった。
おほほほほ、と、笑った。
わたしも、楽しくなり、
一緒に笑った。
昼ごはんは、馴染みの定食屋さんへ。
しっかり食べて、
ようやくに、日差しが弱まった
庭へ、帰る。
薬草園には、5月の間に
もう一度、行こうと思う。
mayは、薬草を植える
良い時期、だからだ。