リスク管理会議規程(例)
今回は、過去提供したリスク管理規程で登場した、リスク管理における最上位の会議体であるリスク管理会議の運営を定める文書を配信します。
なお、今回で、リスク管理に関わる管理文書類は終わりとなります。
リスク管理会議規程(例)
0.目次
Ⅰ.目的
Ⅱ.適用範囲
Ⅲ.責任
Ⅳ.定義
Ⅴ.関連文書
Ⅵ.リスク管理会議
Ⅶ.リスク管理会議運営要領
Ⅷ.文書の改訂・廃止
Ⅸ.文書の保管
Ⅰ.目的
本規程は、リスク管理規程(例)に基づくリスク管理のためのリスク管理会議を適切にかつ効果的に運営することを目的とする。
Ⅱ.適用範囲
本規程は、リスク管理規程(例)に基づくリスク管理会議の運営に適用される。
Ⅲ.責任
社長は、リスク管理会議を適切に運営管理する責任がある。
リスク管理責任者は、社長を補佐しリスク管理会議を適切に運営する責任がある。
各部門長は、本規程を遵守しリスク管理会議が適切に運営されるよう参画し協力する責任がある。
Ⅳ.定義
リスク管理会議は、リスク管理規程に基づくリスク管理に関わる会議を言う。
Ⅴ.関連文書
リスク管理規程(例)
リスク評価マニュアル(例)
Ⅵ.リスク管理会議
1. 会議メンバー
委員長 社長
委員 取締役
執行役員
部門長
司会 リスク管理責任者
事務局 リスク管理責任者所属部門
2. 会議の開催
リスク管理会議は、定期会議と臨時会議からなる。定例会議は定めれれた時期に開催する。臨時会議は、定例開催以外のタイミングで審議や情報共有が必要な場合に開催されるが、開催にあたっては社長の同意を要す。
・定期会議(年4回、原則4月、7月、10月、1月)
・臨時会議
Ø 大きなリスク案件が認められた場合
Ø 影響度の大きいリスク事象が発生した場合
Ø その他、社長の要請があった場合
3. 会議の成立
会議は、委員長(社長)の出席のもとで、委員の4分の3以上の出席で成立する。
委員は、欠席する場合は、代理者を指名して出席させることができる。代理者は出席者とみなすが、欠席者と代理者の数が委員の3分の1を超えてはならない。
4. 会議対象議題
定例議題
・リスク管理年間行動計画(目標含む)の審議
・リスク対応担当者の審議
・リスク抽出結果、リスク評価結果の審議
・リスク対応策の審議
・リスク対応進捗状況の確認
・リスク対応結果の審議
・リスク管理年間行動計画(目標含む)の活動結果の確認
一般議題
・会議メンバー変更の審議
・リスク管理規程の変更・改訂の審議
・リスク対応計画変更の審議
・委員によるリスク管理に関する協議案件
・その他リスクに関わる議案
Ⅶ.リスク管理会議運営要領
1. 会議準備
リスク管理責任者は、会議に先立ち、委員に対して予定する定例議題を連絡するとともに、各委員からの議案要求の有無と説明資料の提供を求める。
予定議題が確定したら、議題と説明資料を事前配布する。
2. 会議
リスク管理責任者が司会者となり会議をリードする。
リスク管理責任者は、会議出席者を確認し会議の成立を報告する。
会議には事務局メンバーを,書記として参加させることを可能とする。
委員が議案の説明に必要と判断した場合は、関係者を会議に参加させ説明させることを可能とする。
委員以外のオブザーバー参加は原則認めない。
審議案件は、委員全員の了解を以って承認とすることを原則とする。ただし、意見がまとまらない場合の決済は委員長の裁量とする。
3. 会議後
リスク管理責任者は、会議終了後、速やかに議事録(案)を作成し各委員に配信する。各委員は速やかに議事録内容を確認して、修正の有無と必要な修正内容をリスク管理責任者並びに委員に連絡する。リスク管理者は、委員から修正内容の同意を得て議事録を完成させる。
リスク管理責任者は、全委員並びに情報共有を必用とする管理者層に議事録を配信する。ただし、原本はリスク管理責任者保管として、委員等は閲覧のみの権限とする。
Ⅷ.文書の改訂・廃止
本文書の改訂・廃止は、リスク管理責任者が起案しリスク管理会議の審議承認をもっておこなう
Ⅸ.文書の保管
本文書の管理はリスク管理責任者が行う。本文書の旧版は、改訂・廃止から5年間保存する。
(以上 リスク管理会議規程(例))
(今回の配信は以上です。リスク管理がうまく働いていない場合は、このリスク管理会議が形骸化していることが考えられます。年に数回しか開催しない会議なので、この時は会社のリスクを各自が当事者として真剣に議論願いたい。
さて、今回でリスクマネジメントの管理体制に関する配信は完了です。次のテーマを配信するまでしばらく充電期間を取ります。今までの配信に目を通していただきまして感謝します。田中)