片翅の蝶は、泥の中で息をする
今や当たり前になったSNSを一昔の人間が知るとすれば、
一体どのように感じたのだろうか。そんな破廉恥な、と否定したのだろうか。
私自身、どこの誰かも分からない、貌も聲も知らない人々に自分の脳内から零れ落ちる文章を披露する。それは、初恋の人に宛てた恋文を誰かに覗き見られたような心地がして、些か気恥ずかしい気もする。
それでも、私にとってこうして書くことは自分が此処にあることを証明するための手段の一つで、唯一、自分を視認できる方法だ。
文章自体が拙くても、それを手放すこ