古典語で作文 漢文篇 その3
次の①から③を古典語彙を用いて書き換えよ。
古典語で作文(漢文篇) その3
(現代日本語との違い)
漢文で「AはBである」をあらわすのには、いくつか形がある。
私は人である。
我 人 → われはひとなり。 並べる・前後の文脈で誤解が生じない場合に使う。
我 人 也 → われはひとなり。
我 是 人 → われはこれひとなり。
我 為 人 → われはひとたり。
①義とは人間の歩むべき正しい道である。
(ぎはひとのせいろなり)
義(我はギザギザのついた武器・形が良い・折り目正しい刃・筋の良い羊。筋の良い。→正しい筋道・自分の役割を責任を持って果たすこと)
とは(者・は・~なるものは・引用・話題の明示)
人之正路(人の実践すべき正しい道)
路(各・人が石に躓く、つっかかって止まる・それぞれ・絡・糸と糸がつながる、絡む・足・基点と基点を結ぶ横の道)
之(これ・この・の・ゆく)
也(である)
②秋の風が吹いて尽きない、これらすべてが玉関への思いである。
(しゅうふうふきてつきず、すべてこれぎょっかんのじょうなり)
秋の風(秋風・しゅうふう)
吹いて(吹・ふく)
尽きず(つくプラスず・不尽)
これらすべて(総・スべて)
是(これ・主語が長い場合、使うことが多い・イコール)
玉関の(玉門関に遠征している夫の身を案じ思う妻の)
思い(情)
「A為B」は二通りの読み方が出来る。
AはBたり
AはBとなる AをBとなす
以A為B
AをもつてBとなす
③あなたは私を信用できないと思う(みなす)
(なんじわれをもってしんならずとなす)
あなた(爾・汝・若・而など)
私(我・吾・われ・予・余・よ)
信用しない(信・しんなりプラスず・不信)
Cグループ 漢文
①から㊳まで 瞬間的に読み方がわかると良いなあ。
①庶幾改之
②冀為子妻
③安得列青史
④恐不可得
⑤蓋知之
⑥或至聖域
⑦疑是地上霜
⑧以為畏狐也
⑨庶幾無疾病
⑩農者国之本也
⑪今之孝者是謂能養
⑫夢也
⑬為夢
⑭如雪
⑮其泣也哀
⑯似甘露
⑰所以枕流
⑱以五十歩笑百歩
⑲何則誠有以相知也
⑳仕為貧也
㉑是以泣
㉒以是観之
㉓何則無備故也
㉔学而時習之
㉕十有五而志于学
㉖千里馬常有而伯楽不常有
㉗与鹿遊
㉘富与貴是人之所欲也
㉙於是
㉚舟揺揺以進
㉛仁則栄
㉜入則孝出則弟
㉝即帯剣擁盾入軍門
㉞見漁人乃大驚
㉟林尽水源便得一山
㊱五嫁而夫輒死
㊲嗚呼哀哉
㊳何其多能也
㊴豈不大丈夫哉
略解
①庶幾改之(こひねがはくは これを あらためよ)②冀為子妻(こひねがはくは しのつまと ならん)③安得列青史(いずくんぞ せいしに れっするをえん)④恐不可得(おそらくはうべからず)⑤蓋知之(けだし これを しらん)⑥或至聖域(あるいは せいいきにいたらん)⑦疑是地上霜(うたがふらくはこれちじょうのしもかと)⑧以為畏狐也(おもへらく きつねをおそるるなりと)⑨庶幾無疾病(しっぺい なきに ちかからん)⑩農者国之本也(のうは くにのもと なり)⑪今之孝者是謂能養(いまのこうは これ よくやしなふことを いふ)⑫夢也(ゆめなり)⑬為夢(ゆめたり)⑭如雪(ゆきのごとし)⑮其泣也哀(そのなくや かなし)⑯似甘露(かんろに にたり)⑰所以枕流(ながれに まくらする ゆゑんは)⑱以五十歩笑百歩(ごじつぽを もって ひやつぽを わらふ)⑲何則誠有以相知也(なんとなれば すなはち まことにもって あひしる あればなり)⑳仕為貧也(つかふるは ひんのため なり)㉑是以泣(ここをもつてなく)㉒以是観之(これをもつて これをみる)㉓何則無備故也(なんとなれば すなはち そなえ なきがゆゑなり)㉔学而時習之(まなんでときに これをならふ)㉕十有五而志于学(じふいうごにして がくにこころざす)㉖千里馬常有而伯楽不常有(せんりのうまは つねにあれども はくらくは つねには あらず)㉗与鹿遊(しかとあそぶ)㉘富与貴是人之所欲也(ふうときとは これ ひとのほっするところなり)㉙於是(ここにおいて)㉚舟揺揺以進(ふねはようようとして もつて すすむ)㉛仁則栄(じんなれば すなはち さかゆ)㉜入則孝出則弟(いりては すなはち かう いでては すなはち てい)㉝即帯剣擁盾入軍門(すなはち けんをおび たてをようして ぐんもんに いる)㉞見漁人乃大驚(ぎょじんをみて すなはち おおいに おどろく)㉟林尽水源便得一山(はやし すいげんに つきて すなはち いちざんを えたり)㊱五嫁而夫輒死(ごたび かして おっと すなはち しす)㊲嗚呼哀哉(ああかなしいかな)㊳何其多能也(なんぞ それ たのうなるや)㊴豈不大丈夫哉(あに だいじょうふ ならずや)