リサイクルセンター
リサイクルセンター
「店長、おはようございます」
「加藤さん、元気な挨拶ですね、ちょうど良かったちょっと手伝って欲しいんだけど」
「店長今度はなんですか」
青山店長は、モール全体でリサイクルセンターを考えていたのです。
モールには、飲食店、電気屋、DIYのお店などいろいろありますが、例えば段ボールの回収などの業者はそれぞれのお店で手配していて、小さなお店は、町の回収業者に任せていたのです。
例えば、段ボールをお客様が持ってくると、ポイントを出しているお店、ペットボトルを回収すると、ポイントを出しているお店がありますが、青山店長は、資源回収ででた利益については、モール全体の改修費用に当てたいと考えていたのです。モールでは、家賃で、改修、補修を行っていたのですが、なかなか十分に補修が出来ず、駐車場の水たまりなども、目立ってきていたのです。
特に、共用トイレなどは、汚れが目立ってきていたのです。
リサイクルセンターに「モール全体の補修にしようします」と表示して、リサイクルセンターを作らないかと、モールの会議で提案するつもりだったのです。
加藤さんとは、リサイクルセンターの問題点を上げ、問題が起きないように、どうしたらいいかを一緒に考えて欲しいと伝えたのです。
青山店長の考えでは、リサイクルセンターは、24時間で、ドライブスルーの様に、車から雨に濡れずに荷物を下ろせる屋根を付けたいと言うことでした。
品目は、段ボール、新聞紙、本、布、ペットボトル、缶、小物家電、蛍光灯、電池等を考えていました。特に小物家電は、町と相談して、金、銀などをリサイクルで取り出せる装置を町に導入してもらい、小さなUSBメモリーなども出せるように提案したのです。
パソコン、テレビなどは、リサイクルするために、有料になっているのですが、あえて、小物家電に含み、リサイクルセンターに出せるようにしたのです。
青山店長のお店のある町では、最近、川、街角に、テレビの放置が目立つようになってきたので、あえて、リサイクルセンターに持ってくるようにしたのです。
町との相談の中で、毎朝、小物家電だけは、町の回収業者が集める事にしたのです。
電池、蛍光灯、電球も専用のコーナーを作ったのです。
リサイクルセンターで考えられることは、放火と商品の持ち出しです。
特に、パソコンなどを出した方がいると、持ち出す方が必ず出てくるのです。
たまった段ボールに放火されると、大きな事故につながってしまいます。
青山店長は、加藤さんの助言を得て、リサイクルセンターには、監視カメラを設置し、ライブ配信を常に行ったのです。ライブ配信されている映像は、リサイクルセンターでも見ることが出来、ネット上からも誰でもが見ることが出来るようにしたのです。
川の増水を確認できる監視カメラ、峠の状況を確認できる監視カメラのようにしたのです。一部、ゴミを捨てている所を見られたくないと言う声もありますが、見られたくない方には、利用を遠慮いただく事で提案したのです。
また24時間と言うことで、放火の心配があったので、火災報知器と、自動消火装置の設置も提案しました。
スプリンクラーの様に大きな工事を伴わない、火災が起きたときに、自動で、消化剤が噴霧する装置を提案したのです。
一部の方から、お店が営業していない時間の利用は、集客にはつながらないのでは、と言う意見も出ましたが、買い物に来る方と、重い荷物をもってリサイクルセンターに来る方は、お客様自体が異なるのではないかと言う意見で、町に、お客様に貢献すると言うことで、最終的には話がまとまったのです。
町と相談を重ねた結果、町からも補助金がでて、屋根を設置することが出来たのです。
車をリサイクルセンターに横付けし、雨の日でも、濡れることなく、作業が出来る様になったのです。
運営を始めた所、粗大ゴミ、布団、傘、スプレーボトル等も出せるようにしてほしいとお客様から要望があったのです。
第一段階として、壊れた傘、スプレーボトルは、専用のコーナーを作ったのです。
傘も、町中に落ちているのが目に付き、スプレーボトルは、缶のコーナーに混じっていると、爆発する可能性もあるので、安全のためにも、専用コーナーを作ったのです。
モールには、集会場がありました。粗大ゴミの中には、そのまま欲しい方に渡せる物も多数あったのです。再利用出来そうな物は、一度集会場に集めて、抽選会をしたらどうかとの、お客様からの提案もあったので、モールの夏祭りの目玉の行事として計画してみたのです。
特に楽器、パソコン、アンプなどは、出品が多く、すべてが引き取られていったのです。
このリサイクルセンターの運用は、モール全体の活気が増し、モールの整備、補修も進んだのです。やはりお客様は、磨き混まれた環境の所に集まってくる物です。
あくまでも架空のお話です。