ロスプリベンション (loss prevention)の本質
ロスプリベンション (loss prevention)の本質
「加藤さん、おはようございます」
「店長、おはようございます」
「また、総理が狙われる事件がありましたね」
ヨコシマスーパーの加藤さんは、アメリカの企業で、ロスプリベンション部門に所属していました。ロスプリベンション部門は、中国では防損部門と訳され、組織にとっての損を事前に、未然に防ぐことを担当していたのです。
加藤さんは、食品の品質管理が専門でしたが、食品で食中毒を起こしてしまうと、企業にとって、大きな損につながるので、ロスプリベンション部門に属していたのです。
ロスプリベンション部門全体で良く、打ち合わせをしていたので、企業にとっての損は何かを良く打ち合わせていたのです。
ロスプリベンションの本質は、企業にとって大切な方を守ると言うことです。
例えば、責任者に届いた、宅急便、郵便などは、中身を確認してから渡すことが常識になっていました。日本のように、中身を確かめずに、郵便を責任者の机の上に置く、と言うようなことは行わないのです。郵便の中に、炭疽菌、爆発物が入っているかもしれないと言う考えで、どうすれば、大切な方の命を守る事が出来るかを考えるのが、ロスプリベンションの考え方なのです。
車で移動するときにも、大切な方には、ハンドルを握らせません。
日本の組織の責任者が、自分自身でハンドルを握り、移動しているのは、全く、組織を守る事を考えていないことになるのです。
特に、運転が好きで、スポーツカーで高速道路を飛ばしていると言ったことは、考えられない事になります。
電車などで移動するときにも、暴漢が襲ってきたらどうするか、歩道に車が乗り上げて来たらどうするか等を常に考えておくことが必要になります。
今回の、首相を襲った事件でも、不審者を事前に発見することが出来なかったかが、一番の問題になります。
挙動がおかしい方、大きな荷物を持っている方は、事前に話しかける事が大切です。
私も、海外のスーパー、工場に行った時に、大きなリックで荷物を持って言ったのですが、守衛さんのいる場所で、リックを預けて、必要な手帳のみを持って、入るように言われたのです。日本でも、大きな百貨店などでは、従業員の通用門で、荷物の中身を点検している事業所もあります。この場合は、従業員による万引きを防ぐことが大きな目的になります。
安全の国日本と思う事を早く修正し、日本でも、爆弾等を持っているかもしれないと考え、どうすれば、国にとって大切な方の命を守ることが出来るかを、考える事が必要なのです。
日本でも、ガソリンを企業の玄関で巻いて火を付けた事件、硫酸をエスカレーターでかけた事件、包丁で歩いている方を切りつけた事件等、様々な事件が起きています。
車でも、暴走して、歩行者、工場内を走り、はねた事件も何度も発生しています。
たぶん車は止まるはずだと考えるのではなく、何時、暴走車が走ってくるかもしれないと思い、常に対策を考えていることが大切なのです。
大きなリックを持った、演説会場に似合わない若い男性が歩いてくれば、声をかけ、リックの中身をなぜ確認しなかったのか、私には信じられない事です。
スーパーの万引きする方を防ぐ一番の方法は、挙動不振の方に、声をかける事です。
キョロキョロしている方に、「何かお探しですか」と声をかける事が、万引きを防ぐ一番の対策になります。不審者に、「私は見られている」と思わせる事が大切になるのです。
もし、大きなリックを持った若い方に、「おはようございます。ちょっと荷物の中身確認させてもらえますか」と声をかけていれば、事件は未然に防げたのです。
更に、紙袋をあけて何か出そうとしている姿を、警備の方は確認出来なかったのです。
大勢の中にいて、紙袋をあけた段階で、おかしいと思い、注意する方が出てこなければ、警備にはならないのです。
今回は、報道を見ている限り、高所から確認している方はいなかったようです。
一人でも、二人でも、高所から確認している方がいれば、防げた事件になります。
外で、守る事は難しいから、室内で行うべき、等と言った声もありますが、大きなリック、鞄は、爆弾、ガソリンなどが入っているかもしれない、ポケットが膨らんでいる方も、何か持っているかもしれないと言った、事件を未然に防ぐ考え方が、まず必要なのです。
首相に向かって、自家製の銃で発報した事件の経験が全く生かされていない事件と思います。
鞄には、ガソリンが入っていて、火炎瓶の様に投げることも可能な環境を、早く、未然に防ぐことが大切なのです。
あなたの事業所の責任者の安全を常に考えている部署、人がいますか。
責任者の安全を、休日まで考えていますか。
あくまでも架空のお話です。