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マンガのお勉強#1

あだち充の「SHORT PROGRAM」でネームの模写。

[理由]
・自分の描くマンガは背景が少ないので、どれくらいのコマの大きさでどの程度の背景を入れればいいのか知りたかった
・少ないセリフでの会話のフキダシや文字数を知りたかった
(上記2点は「ラフ」では顕著)
・上記2点は読み切りでどのように扱っているのか知りたかった

背景描写で1本だけやたら木の描き込みがされてるコマがあって、よく見ると真下にキャラの顔があって、明度差使って視線誘導している事が分かった。すごすぎぃ…

ネーム模写は勉強方法としてある程度知名度あると思うけど、最近よくやるのは「ネーム改悪」
偉大な先生たちの原稿に対して、クオリティの上下に関わらず「自分のこうする!」を入れたネームに変えてしまうというもの。
「改悪」とつけている点がミソで、これをやると大概読みづらくなる。
(1マンガ家志望者の技術なんてそんなもん)

ネーム改悪には
・差分を作ってお手本の読みやすさの要素を理解しやすくする
・自分の制作のクセを理解する
のに有効だと思う。


(例)ショート・プログラムのネーム改悪
少ない工夫で大幅な改悪になる稀有な例

1~5コマの赤いフキダシ、セリフは自分で追加したもの。
そもそもいらないが、緊迫感を出したくて追加した。
しかしフキダシがある事によってぼんやり絵を見ていた印象からフキダシに向かって素早く視線が動くような印象に変化した(seeからlookになった感じ…かな?)。

端的に言ってしまえば読むのにエネルギーを要するようになった。
見なければいけないところを決められる事がストレスになっているからだと思う。
セリフは極力短い方が良いと思っていたが、「そもそも無い方がベスト」という発想はなかったので良い勉強になった。

[気付いた事まとめ]
・フキダシが無いページが1/4くらいあり、フキダシが少なめのページも1/4くらい
・フキダシが大量にあるページはやはり読みづらい
・背景コマを間に入れる場合は3コマくらいあると間が生まれる
・文字情報はどんなに少なくても、絵の情報より処理にエネルギーを使う
・フキダシによる視線誘導はストレス

あだち充も高橋留美子も必要最低限の線でキャラ描いてるのマジで凄いよ…
これ習得して自分のネームにも活かせたらネーム切るのもっと早くて楽になりそう。

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