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Ercole PasquiniのDurezze

17世紀初頭の南イタリアで突然「Durezze」という鍵盤音楽のジャンルが確立した。それがどのような影響によって確立したのかは、調べようとしたが不明である。地理的な影響関係からみると、イスラム社会などの影響も考えられるが、そのようなことはどこにも書かれていない。
南イタリアのオルガニストGivanni Maria TrabaciのDurezzeを聞いてみよう。

このスタイルがどのようにして中部から北方イタリアに伝わったかについては、比較的経緯がわかっているようである。





南イタリアの貴族Gesualdo da Venossaは結婚のためFerraraを訪れ、その時彼の宮廷音楽家達も随行した。そしてDurezzeの様式がFerrara生まれのオルガニストErcole Pasquiniに伝わったということである。
Frescobaldiの1637年の曲集ではDurezzeはToccataの一曲として収められている(1626年の曲集ではCapriccioの一曲として収められている)が、その様式は通常のToccataとは大きく異なる。


Ercole PasquiniのToccataは32分音符も多用され、細かい動きが目立つ。


それがDurezzeでは、細かい動きは見られず、不協和音とその解決が長い音で続けられていく。
このような技法は人間の感情にうったえかけるにはぴったりであると感じられる。



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