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2014 年間ベストソング

STAP細胞はありますという言葉は今年の名言。スアレスがワールドカップで選手に噛みつき。延々とネットのおもちゃ化となる兵庫県議員の野々村竜太郎はもはや伝説。これといった音楽的なニュースはない。

Röyksopp / Save Me (Featuring Susanne Sundfør)

北欧エレクトロの雄。3,4年前ぐらいにベスト10入り目前やった結構好きなデュオ。目立てたくベスト10入りしたものの、これがラストアルバムと宣言してはります…安定していい作品を出せる貴重なアーティストなだけに残念だよ。情けで入れた訳ではないが、今作は最高傑作だと讃えるよ。
今作は15年の集大成らしい。何となくだが原点に戻ったというか、ケミカルやプロディジー等が出始めたデジタルとロックの融合したような雰囲気を醸し出しておる。中でも顕著なトラックで、イントロから硬質なたたみかけるビート、陰鬱した女性ボーカル。やっぱり自分好みはこのテイストだと改めて実感。さすが北欧だけあってメロディの立ったデジタル感はピカイチ。せめてフェスで一度お目にかかりたかったの。ご冥福をお祈りする。死んでないけど。


Flying Lotus / Never Catch Me (feat. Kendrick Lamar)

まずアルバムのジャケがぶっ飛んでていい!タイトルもケンシロウに触発されたような名前なっとるし。中でも話題のケンドリックさんとの楽曲をチョイス。ジャズの狂気な部分を引き出し、見事にエレクトリックな異次元サウンドに昇華する手腕はさすがですな。とにかく自由でスリリングなところが、ええですな。
ケンドリックさんがラップでガンガントラックと並行して攻めていく展開はすさまじい。HIPHOP的な要素もあるし、一体どんな頭の構造してたらこんなトラックが作れるんだろうか。でもしっかり聴けるのは基礎ができとるからやろな。これからもいい感じでふざけてほしいアーティストやな。


家入レオ / チョコレート

あれ?急にこんなん入れておかしなったんちゃうか。と思ってそうだが、正しいランクイン。貴重な邦楽2曲目ですな。昔からうすーく気になってる程度だったがめでたくベスト10入り。たぶんCMかラジオで聴いたと記憶してるけこのチョコレートを連呼するサビが頭から離れん…悪い意味ではなくな。
まさにCM用に作られたんちゃうかと疑ってしまうが、そうであっても名曲である。今のチャラいJ-POPとは違い、どこか古めかしい(たぶんそれが狙い)口ずさみたくなるようなやさしいメロディと歌声。何となく森高千里が歌ってそう(古いな)。王道の歌謡曲の系譜を踏みつつ、時代に左右されない普遍な歌詞。これはやられました。おっさんはさすがにこんな曲クソ恥ずかしくてよう歌わん。


FKA Twigs /  Two Weeks

パッと見は不思議ちゃんである。今年注目された新人で、ビルボードの2014年注目新人にも選出されたらしい。ロンドンで活躍するスペインとジャマイカのハーフという経歴も何だかややこしいが、なかなかの要注目の個性派シンガー。独特の暗く深い世界観はラナデルレイとちょい通じるところもあるが、エロさはない。バックトラックはかなり作り込んだアレンジでいい感じ。何となくポストビヨークでも狙っとるんちゃうかと思う訳だが、まだデビューしたところやし、今後を見守っていこかね。壮大なサウンドに負けないファルセットボイスがより世界観を増幅させる。次回アルバムでもこのテイストを貫くのか、急に弾けたドポップになるのか、どう転んでも楽しみではある。


Malachai /  I Deserve To No

曲を聴けばわかるが、何と珍しいことにHIPHOP2曲がランクイン!と思いきや、どうやらHIPHOP畑のアーティストではないらしい。相変わらず情報はないけど、どうやらタワレコではROCK/POPSのカテゴリに…数少ないレビューの情報から抜粋すると「サンプリングやスクラッチを駆使しながら、アシッド・フォークやジャズ・ファンク…」とか書かれている。まあ謎だな。もはやジャンルはどうでもいいが、曲の感想はザ・衝撃!
豚の風貌をしているのは孫悟空の猪八戒をモチーフにしとるかは不明だが、中近東辺りとスラム街の危うさを強引に混ぜたような今までにないトラック。その上に乗るラップに近いイカれて怒れるボーカルが凄まじい熱量である。オリジナリティーの爆発さ加減はハンパない。今までに聴いたことのない、本気でどのジャンルに収めるか、タワレコの店員なら1日がかりで悩ましてもらうわ。


ODESZA / All We Need (Feat. Shy Girls)

昨年のTHE WEEKENDまでは熱くなれんが、今年の一番注目株。年間アルバムオブザイヤーを渡しとくわ。アルバム通して結構良い曲そろいの中でもベストトラックを選出。映像再生回数が1500万回以上とか大型音楽フェスにも色々出演して話題のユニットさんらしいな。トライバル&バレアリック&ドリーミンと横文字をたくさん並べたけど、色んな要素を詰めてて、キャッチーにまとめつつもぶっといベース、ドラムループで骨太なクラブミュージックへと仕立てるトラック構築術のスキルは相当高い。エレクトロミュージック新時代の幕開け…みたいな記事もあったのが大方頷ける。アルバム中でベストトラックに選んだこの曲、野外フェスで聴いたらたまらんやろな。どこか神秘的やけど、もろフロア向けの音。サビの昇天しそうなほどの裏声と夏の終わりのような心地よいムード。夏フェスの締めに生で聴きたい、茶漬けのような楽曲や。


Dynasty / Sweet Music

HIPHOPの名盤に巡り会えないここ最近では珍しいベスト10入り。試聴からの1曲買いのため、情報ほぼなし。見ればわかるが女性ラッパーである。わずかな情報として、DJ Premierプロデュースのこれがデビューアルバムだそう。じんわりツボをつかれた訳やなく、1回聴いて即購入するインパクト!反則級の大ネタトラックがたまらんね。このメロディの良さからして、過去の名曲を大胆に引っ張ってきたようにも聞こえるが、元ネタは不明。
前は女性ラッパー曲も新鮮でよく聴いてた時期もあったんやけど、彗星のごとくやってきてツボをどつかれた感じやな。2分半もないベリーショートな楽曲で、たたみかけ、グイグイ迫ってくるラップとトラックの応酬がエキサイティング。いや、ファンタスティック。


SBTRKT / Temporary View (feat. Sampha)

前から気にはなってたどこその部族の仮面、で読み方わからん。。この機に調べたところサブトラクトと読む。仮面をかぶる理由は「自分自身の正体を明かさずに音楽を表現したかったから」らしい。(でこの仮面チョイス?)ダブステップ、クラブジャズ系統を通過した洗練されたトラックは確かに納得。この人の音も好きなんやが、ベスト10まで入れたのはfeatのSamphaというソウルシンガーの存在。この仮面野郎のアルバムによく器用されてるみたいやけど、良い曲やと思った時は決まってこのSamphaかOlivier DaySoulのパターン。深く染み入るじんわりボイス。
クラブ系のビートの経つトラックには多少クセあるぐらいがちょうど馴染むわ。でもこの人のトラックに一番ハマるな。サビらしいところでの細かい粒子が舞い散るようなアレンジ音が高ポイント。


DREAMS COME TRUE / AGAIN

今年でデビュー25周年らしい。ドリカムと言えば初めて聴いたのは「Eyes to me」。たぶん小6ぐらいか、当時はラジカセでFMから録音するという面倒なことやってたな。好きなアーティストまではいかんが、ヒットシングルを集めて聴いた時からちょいちょいラインナップに入る程度のグループ。スピッツ、マッキーなんかもそうやけど、いいおっさんなってから昔より好きになるアーティストは、気づけば今も安定したポジションにおるの。結局は時代に左右されへん奴は強いな。例えばDragon Ashを10年後聴いてるとは思わんし。戯れ言で文字数を稼いでもうたが…
改めてこの曲は25周年記念シングル。NEWS ZEROのテーマソングとして耳に入ったかな。まずイントロがいい。これぞイントロというイントロ中のイントロ。よくわからんが、懐かしい思いにもひたれる。勝ち残ったものが歌う王道のバラードは気持ちいい、節目にふさわしい楽曲。


SOHN / Artifice

開始直後から名曲を確信。今年一番聞いた曲やし、ベスト10の候補で真っ先にあげるならこの曲。これを書く時に知ったけど、ソンと呼ぶらしい。てぐらい情報なしでこの曲しか正直知らん。偶然試聴して即iTunes購入。とにかく楽曲として異常に完成度が高い。メロディ、アレンジ、ボーカルどれも文句ないが、わて好みなノンストップな展開で芯強く刻むエレクトロなリズム。
内省的なボーカルなのにハイセンス。聴いてるとサウンドに引き込まれ、いつの間にやら1曲終わっちゃってる…全体的に無駄がない。ただただハイクオリティーなメロディに気持ちよく乗っていけるんだな。調べたら2年前ぐらいに紹介したLana Del Reyとかにも楽曲提供するプロデューサー業もやっとるらしい。ソンサンマイリマシタヨ。

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