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夜の電話ボックスは未来につながっていた‼️

最近とてもよく思い出す光景があります。⭐️
それは、まだ携帯電話も無く、テレホンカードさえ出回っていなかった時代、私は大学生で、女子寮で暮らしていました。
廊下の突き当たりに電話ボックスがあって、こちらからかける時にはそれを使っていました。
私達は、可愛いお菓子の空き缶や、貯金箱に、100円玉と10円玉を貯めていました。電話は10円で3分話せますが、長距離だと10秒くらいの時もあり、実家に電話すると貯めていた硬貨もすぐに無くなりました。話しながら、どんどん硬貨を入れてもガチャンガチャンとすぐに電話の奥に落ちていくので、ハラハラしました。
夜になると、電話ボックスの前の長いベンチシートに、電話をかけたい寮生達が、空き缶や貯金箱を持って並びました。一人15分という時間を守るために、電話の横には時計がありました。
学校ではきちんとした身なりの先輩後輩も、その時はすっぴんで半纏などを着ていて、なんだか姉妹みたいでわくわくしました。電話待ちの間に隣り合ったあまり話したことのない人とも案外深い話をすることもあり、面白かったです。
電話ボックスのドアは、上の方がガラス張りでした。お父さんお母さんと話している時には、声は聞こえなくてもすぐにわかりました。皆んな子供の顔に戻っていたからです。
「今度帰ったら栗ご飯にしようか。」
「梨をもらったから送ってあげるね」
みたいな話だったのでしょうか。ぱあっと娘らしい笑顔になるのを見ると、こちらも嬉しくなりました。
時には、将来の話などで言い合いになって泣いている人もいました。電話ボックスから泣いて出てきた友達と朝まで語り合ったこともありました。現代とはまた別の親子の価値観の違いが、その頃もあった気がします。
でも、時計を気にしながら、話し足りないことはないかな?聞き足りないことはないかな?と焦ってたくさん話した時間は、とても楽しかったし、親もそうだったんじゃないかと今は思います。そして、実はとても中身の濃い話をしてたなあと思い出されます。
私はもう、当時の母の年齢を超えました。あの寮生達のご両親もご高齢で、もうお空の上で見守っていらっしゃる方も多いかもしれません。
でも、あの頃、ガチャンガチャンと落ちていく硬貨が繋いだ大切な親子の会話が、きっとそれぞれの大切な人生に結びついて、それぞれの場所で、今に続いているんだろうなと思います。今日も、明日も、元気な未来がずっと続いていきますようにと、願うばかりです。

こんなふうに、時々、思い出したこと、感じたことを書いていきたいと思っています。お時間がある時に、お付き合いいただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。🍒

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