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エッセイ:『4人はそれぞれウソをつく』 7話が神回過ぎたので語りたい!!!!
今期一番楽しみにしているアニメは「4人はそれぞれウソを付く」でした。
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タイトルの通り、宇宙人、超能力者、忍者(抜け忍)、女装男子の4人がそれぞれの事情を隠しながら学園生活を送っていくというギャグもの。
『ウソ』をついてはいるものの、基本的に「人を騙してやろう」みたいな邪念が無く。寧ろみんな良い子達ばかり。善意からフォローしようと『ウソ』を付いたのに、それが裏目に出るようなカオスっぷりを存分に楽しんでいたのです。
さて、七話だったのですが。開始早々、超能力者の関根ちゃんが力を暴走させてしまい、【機関】からお叱りを受け、自分の記憶を消された上で友達たちと離れ離れになってしまいます。
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病室のようなところに監禁され、自由を奪われてしまうのです。突然のシリアス路線に釘付けになります。
生死不明の両親、超能力者だからこその苦悩、組織から監視される日々……などかなり重い設定の関根ちゃん。基本的には「その日を生きていくことだけ」でも大変だったに違いなく。監禁中は食べ物や娯楽に困ること無いからこその安寧を見出すけれど。狭い部屋では一人寂しく四人で過ごしていた頃を思い出すばかり……。
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そんな中、宇宙人の六花ちゃんだけは記憶を保持したままだったので救出に来てくれるのです。最初はそれすらも拒もうとしていたのですが、最後は「みんなと一緒にいたい!」とストレートな想いを口にします。今までがドタバタコメディに徹していたからこそ、その言葉の輝きが増すというもの。みんな身分は隠しているけど、その友情は「本物」だったのでしょう。
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無事脱出後、宇宙人であること、それに気が付いていること、お互いに『ウソ』で隠しつつ夜空に浮かぶ星々を見上げながら語り合う……というのもしんみりくる。本来なら、最終エピソードでも良い回でしょう。
しかし、時計を見るとまだ15分残ってる。こんな神Aパートの後、Bパートは一体何が始まるんだ……?!と期待を抱いていたら……。
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始まったのはまさかのカイジパロ。ついさっきまでやってたエピソードとの落差に愕然となった。
余韻に浸る暇すら与えず始まったのがコレとは……。最初はてっきり録画機の故障かと思った。多分原作漫画をそのままアニメにしたからこうなったのだろうけど。いくらなんでも構成が滅茶苦茶だろ。メロンパンを賭けて限定ジャンケンという、中学生が考えたような福本伸行ネタに苦笑してしまう。ただ「深夜のギャグアニメはこういうのでいいんだよ……!」と感慨深くもなる。今期は他作品が濃いヤツばかりなので、ライトな「笑い」が欲しかったんですね。
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それに、関根ちゃん目線からしたら孤独な毎日を送るよりも、この何気ない日常の方が楽しくて幸せなはずだからそれで良いんです。
ブラック企業で働いている僕は会社を休むための嘘を必死で捏造していたので、友情を成り立たせるための善意でついた4人の『ウソ』を素敵だなぁ……と思うのでした。