ノンバイナリーな私が女性とふれあうサービスを利用し始めて感じたこと

私は割り当てられた性は女性で、性自認はノンバイナリーで、性対象は女性で(はっきり自覚したのは最近)、表現する性は中性です。ずっと、自分が女性であることに居心地の悪さを感じていて、表現する性は男性よりの中性(女性トイレで「ここは女子トイレですよ」と注意されたりしますが、体は何もしていませんので、初対面でも「女性にしか見えない」という人もいる。というくらいの見た目です)

恋愛的に好きになるのは女性だけでしたが、女性に告白する勇気はなく(友人関係も終わってしまいそうで、怖くて思いを伝えることはできませんでした)、女性とそういう関係になったこともありませんでした。男性とはお付き合いをする機会があり、そういう関係になることもありましたが、行為が深まるごとに冷めていくことが多かったのですが、それが、私の性対象が女性だからなのか、たまたま相性が悪かったのかはわからないまま歳を重ねてきました。

今は縁あって男性のパートナーがいます。最近ようやくパートナーに自分の性自認や性対象について伝えることができ、幸い、女性と触れ合うサービスの利用についてOKしてもらうことができました(プライベートはNG)。

女性と触れ合うことは人生で初めてでしたので、わからないことばかりで、おっかなびっくりではありましたが、初めて女性と触れ合ってみて、自分の性対象が女性であることを強く自覚しました。その後、何人かの方と触れ合う中で(といってもまだ合わせて数回程度ですが)、あたりまえですが、人によってふれあい方も違うことや、相手の方と自分の心身のコンディションによって私自身も向き合い方が変わるということに気づきました(はじめまして、からすぐにそういうことになるので、余計に振れ幅が大きいということもあると思います)。

一方、色んな方とお会いすることで、相対的に自分や相手を見ることができるので、自分がその時間に本当に期待していることって何なのかとか、相手に期待していることってなんなのかとか、どういう方が相手だと自分がどうなるのかとか、毎回新しい発見があります。まだ数回しか女性との経験がないこと、はじめましてからなので、相手との方との関係性が深まっていないことから、まだ自分の心がオープンになっていない中での話ではありますが。

そんな中で感じたのは、どうやら私はぬくもりと癒やしを渇望しているらしいということでした。自分が思っていたより、誰かに受け止めてもらうことを求めていたようです。受け止めてもらえることがわかっているので、安心してハグすることができ、普段人には言えない話をすることができます。その心地よさは衝撃的でした(普段甘えられない質というのもあるかも知れませんが、無条件に甘えせさせてくれる関係ってプライベートではなかなかないので、こんなに心地よく感じるものかというのは驚きでした)。ちょっと日常を振り返って人との向き合い方について考えさせられました。

日常の関係性の中では言えないこと、といっても、そういう場なので自分のセクシャリティについて話すことが多いのですが、話すことで気づくこともたくさんありました。セクシャリティがいわゆる普通ではないことで、私の気持ちの動き、対外的な言動にいろんな制約や不安、恐怖を感じていたりすること、自分のこれまでの経験、そういうことに向き合うことで、あらためて自分のいろんなところに気づくきっかけになっています。

性的なことは、多分その時の気分とか、相手の方との相性とか、初めてなのでお互い探り探りとか、そういうこともあるので、まだ良くわからないというか、毎回全然違う感じですね。自分自身の向き合い方も相手によって全然変わったりするので、これも驚きました。

毎回、その場での新しい発見もありますが、そこから連想しての自分自身や自分の振る舞い、他者との関係についてにも新しい発見があります。これは、最初は思いもしていなかったことでした。他人と触れ合うことで自分を知る。そんな感じです。

こう書いてみると、セラピー受けてるみたいですね。

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