切り替えが苦手なADHDの息子のために、仕事を辞めようかと思った話し。

AD HDの息子、特性のせいか、切り替えが苦手。

過集中なので、やっている事に全集中している。

今やっている事をやめて、次の行動に移るのが難しく、やめさせようとすると癇癪をおこしていた。

いつも、次の行動を取らせるのに、四苦八苦していた。

ともかくも今の生活だと、子どもも、時間通りに何かやる、という事を求められるのだ、と考えていた。いつも、次にこれやるから、次のことをやって、と言っている気がしていた。

好きな時間に好きな事を好きなだけさせてやりたい、と思って、仕事をやめようか、と悩んだ事もある。

でもでも、まてよ、それで解決出来るのか?
じっくりと、よく観察して、よく考えてみた。

彼は、小学校に通っているから、時間通りに動かなければならない場面が、1日のうちに沢山ある。
しかも、これから大人になるにつれ、それは増える。社会に合わせていかねばならない。

環境調整として、私が辞めて自由に過ごさせるのではなく、時間に合わせて動けるように、切替る事を覚えていった方がいい。

当たり前の事なのだが、渦中にいて、切替えられずに癇癪を起こしたり、泣いたりする息子を見ると、何か原因を探したくなってしまうのだ。
仕事のせいにしておけば、問題から目を逸らせるような気がするのだ。

でも、違う、仕事のせいじゃない。
親がいなくても、彼は、場面毎に切替えを自分でしなければいけない。
それが上手くいくようになれば、解決出来る。

それはそれとして、好きな事をする時間が足りない問題は残る。
私が辞めて家にいれば、彼は家で好きな事を好きなだけ出来るのだ。学童にいかず、帰宅して、好きな事を。

しかし、これも彼の様子を観察し、違うかも、と思った。仕事が休みの平日、辞めた日のシュミレーションとして観察しながら。考えてみた。

平日なので、朝は、学校にいかねばならない。
やりたい事、読みたい本、やりかけの事、全部置いて、学校へ。

下校班で帰宅してくる。いつもより、3時間ほど早い。
好きな事を好きなだけやる。
今日は、ブロックで大作を作り、プログラムを組んで動かす遊びを、ずーっとしていた。
隙間に、本を読む。

ご飯の時間になっても、まだ遊んでいる。
遊びたりないらしく、ご飯だと呼んだら、ブーブー文句を言っていた。癇癪はないが、切替えるのは難しいらしい。

息子、「ママー、もう夜になっちゃったよ。僕、今日、やりたい事、まだまだあるのに。まだ100のうち、1ぐらいしかやってない」

それでもやっと、ご飯を食べる。
息子、「ママー、1日が24時間しかないのって、少ないよね。僕、やりたい事が沢山あるんだよ。24時間じゃ足りないから、時間を長くする道具が欲しいなぁ。寝る時間も勿体無いから、寝なくてすむようになりたい」

ドラえもんにハマっているので、道具で出してもらいたい、らしい。

観察した結果、わかった、結論。
息子は、やりたい事が多すぎて、時間がいくらあっても足りない。やりたい事やらせても、やらせ切る、という事はない。

つまり、私が仕事を辞めて、息子に付き合って時間を取ったとしても、息子の満足度は上がらない。切替能力も、上がらない。

やりたい事が多すぎる!
次から次へとやりたい事、興味がある事、が出てくる。
本だって、あればあるだけ読んでしまう。いつも読み足りない。

AD HDの特性なのか、好奇心や好きな事に対する意欲が非常に強い。
彼の意欲は温泉のようで、次々と湧き出てくる。

彼には出来る限り付き合うし応援するけど、
満足させる事は難しい、と悟った。
湧き出る温泉を止める事は難しい。

私は、彼の好奇心の温泉を愉しみつつ、器を作る事や発散する場を作る事に尽力しようと思う。

まーとにかくも、毎日色々言ってくること!
疲れていると聞ききらないけど、そこは頑張ろう...
(ちなみに昨日は、危険生物図鑑を読んで感心したらしく、ヤドクガエルについて、延々とクイズを出してきた。コバルトヤドクガエルは、何色でしょうか?とか。。)

結論。息子の欲求はとめどないので、付き合いきらない。出来る範囲で付き合ってフォローはしつつ、自分の時間を彼に全てささげるのは、止める。
つまり、仕事は辞めない。

彼は、学童も大好きだし、お友達も上下の学年の子達と遊ぶのも、とても良い経験になっている。
私が辞める事で、この環境を手放すのは勿体ないと思ってもいる。

いかんせん、いつも新しい事、やりたい事がいっぱいの面白い息子に付き合って、日々を楽しもうと思っている。

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