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コオロギと気温

夜ともなると
様々な虫の音が聴こえます。
夜は、すっかり秋という
季節になったようです。


ところで
コオロギの鳴き声を利用して
気温が判る方法があります。

どうやって測るのか?

コオロギが15秒間に鳴く
回数を数回数えて
平均(n)を出し
それに8を足し、
5をかけて、
9で割るのです。

これでそのエリアの
気温がでるそうです。

 

式:(n +8)×5÷9=気温



 気温に敏感なことから、
コオロギの鳴き声は、
温度を割り出すのに
もっとも適しているそうです。

コオロギは、
他の鳴く昆虫よりも、
鳴き声をあげる気温が
限られていることから
絶対的に合っているとは
いえないものの、
ある程度の目安には
なるようです。

日本昆虫協会の理事を務めている
木村義志さんが執筆した
子供向けの科学図書

アマゾン公式サイトより

「Janice VanCleave's Biology
For Every Kid:
101 Easy Experiments That Really Work」にも
この公式が掲載されています。


最後に
ちょっとややこしい話。

平安時代、松虫のことは
スズムシと呼んでいました。

またコオロギも、
当時はキリギリスと呼び、
キリギリスのことは
ハタオリと呼んでいたそうです。

例えば、
古今和歌集に
こんな歌が残っています。

「秋風に綻びぬらし藤袴 
つづりさせてふ きりぎりす鳴く」
 
現代訳をすると、
こうなります。

秋風に、秋の七草のひとつ
藤袴の花が咲いてきたようだ。

それを見て、コオロギが
袴の裾が綻びているから、
綴り刺せと、うるさく鳴いている。

この時代、キリギリスとは
コオロギのことなのです。


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