82歳で家出
『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』
『復活』などの小説のほか,
『イヴァンのばか』などの民話を残した
世界的な小説家として知られるトルストイ。
彼の小説のテーマは、
非暴力とキリスト教的隣人愛。
加えて独自の社会哲学,
そして平和主義が
べ-スとなっています。
そのトルストイが今際の際に言った言葉
どんな言葉だと思いますか?
それは・・・
「妻だけは私に近づけないでくれ」。
何故なのでしょうか?
彼の妻、ソフィア・トルスタヤは
悪妻として知られ、
ソクラテスの妻クサンティッペ、
モーツァルトの妻コンスタンツェとともに
「世界三大悪妻」に
挙げられることもある女性でした。
こなエピソードが残っています。
トルストイが亡くなっあとソフィアは
こんなことを呟きました。
「お父さんが死んだのは私のせいね」と
自責の言葉を述べたのですが、
それを聞いた子どもたちは
誰ひとりも反論せず
静かに頷いたのでした。
ソフィアとは、どんな女性だったのか?
様々な記録が残されています。
例えば、自分の悪口が
書かれていると思い込み、
始終トルストイの日記を
読みたがりました。
また、自分の意見が
受け入れられないと、
ヒステリーを起こし、
自殺未遂を繰り返しています。
さらにトルストイが
自らの主義、主張から
「持てるものすべてを
貧しい者に与えよ」という
キリストの教えを
実行しようとして、
自分の死後、全著作権を
世界に寄贈するという遺書を
作成しようとしたのです。
ところが、ソフィアは
自分や家族に財産を
残そうとしないことが許せず
そんな遺書が残されないように
徹底的に邪魔したそうです。
ちなみに二人の出会いは
トルストイが34歳のときに出会い、
18歳だったソフィアにプロポーズ。
9男3女を設けています。
最後にこんなお話を…
そんな監視生活を毎日送っていた
トルストイは、耐えられず
実に82歳のときに家出をします。
鉄道に乗って家から逃走したのですが
移動中に悪寒を感じ体調を崩します。
そして、家出して1週間後、
駅長の官舎で肺炎により死去しています。
その時の最後の言葉が、
「妻だけは私に近づけないでくれ」
だったのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?