見出し画像

干支と季節

干支は古代中国で誕生し、
もともとは時間や方角を
表すものでした。

丑三つ時といえば、
深夜2時~2時30分を表し、
子の方角といえば
「北」を指します。
 
また、実は干支は
季節を表し、
来年の干支、巳年は、
5月(旧暦4月)を
表します。

世界は春の陽気に誘われて、
すべてのものが
動き始める季節を
示します。
冬眠していた蛇が
地上に出て活動を
はじめる、
そんな季節ということです。
 
では、他の干支も新暦でご紹介しましょう。


まずは子…
「子」というのは、
植物の「根)」の事で、
草木の種が発芽の
準備をし始める時
冬至を過ぎれば
春に向かう12月の事。
 


丑…「丑」という漢字に
「糸編」を付けると
「紐」という漢字になります。

種から芽が出始めた草木が、
うねうねと地中の中を這う
様子が紐に似ているので、
そんな季節にあたる
1月の事を示します。

また丑の性質が従順で
忍耐強く、ジッと我慢して
芽が春を待つ感じを
イメージすることから、
動物では牛が
選ばれたのです。
 


寅…草木が地中から
芽を出してのびていく
季節にあたる月=
2月を表します。
のびのびと威勢よく
駆け抜ける、
そのいいイメージで
虎が選ばれました。
 


卯…3月のことで、
地上に芽を出した
草木が活発に地面を覆います。
五穀豊穣を司ると
されています動物=
うさぎが選ばれました。



 
辰…春たけなわとなる4月。
草木の成長も最高潮!
元気いっぱい活力旺盛!
血気盛んな動物=
竜が選ばれました。

「巳」という漢字の由来は、
母親が子供をお腹の中で
包み込むように
している様を
現したもので、
巳年は新しいものが
誕生する、そんな1年を
意味するそうです。


午…昼が最も長くなる
夏至は陽の気が
一番強いとき。
強い日差下で躍動する
生命の象徴として、
軽やかに疾走する動物、
ウマが6月の動物と
なりました。



 
未…未の文字は、
豊かな葉の茂った
木の枝の姿を表わした
象形文字です。
7月は暑い日が多く、
豊作の願いから
未が当てられました。
 


申…「手偏」を付けると
「伸びる」という
漢字になります。
高いところにも
実がなること、
それを器用に採る申。
また申は水の象徴で、
8月の日照りを
防ぐという意味が
込められています。
 


酉…酉の文字は
醸造の醸、「かもす」の
意味であり、
お酒を造るときに
使う壷をかたどっています。
万物が熟成しきって
収穫のときを迎える9月。
収穫という繊細な作業を、
ひとつひとつ実を
ついばむトリの姿に
たとえたのです。
 


戌…戌の文字に
「サンズイ」を
つけると「滅」という
漢字に通じ、万物が衰え、
滅びる季節を10月表わします。
次の季節、世代につないで
いこうとするのです。

大事に命の循環を
守ろうとする
イメージを、人間の生活を
守るイヌという動物に
なぞらえたのです。
 


亥…亥の文字に
「骨編」を付けると
「骸」(むくろ)に通じ、
すべての動植物が死に絶え、
枯れ木や骸になった姿を
表わしています。
枯れ果てた視界の開けた
平原をまっしぐらに
走っていくイノシシが、
11月をたとえる動物に
なりました。
 

いいなと思ったら応援しよう!